生きている意味を知るために
確かなものを探していた
信じたい言葉があった

『 愛 』 『 希望 』 『 約束 』

だけど解っているんだ
そんなものを信じるから 
いつも傷つくんだっ ....
暖かい掌 冷たい掌 柔らかい掌 硬い掌
掌には いろんな感触がある

幼子のちっちゃな 紅葉の掌
老人の節くれた 皺だらけの掌
掌には いろんな人生がある

愛し合う恋人たちが 握り ....
  そんな老朽化した家屋の
  偲ぶ場所
  なんて
  もうこの世の
  どこにもなくっていい
  壊れてしまってもかまいはしない

  ぼくの
  わたしの
  想い ....
かみが かわくまでは
はにかみで あいせそう
つきのうらがわの めつぼうのあらすじも
かわいた だいちの のろいのことばすら
そよぐ水草、駿馬のたてがみ かみが かわくまでは

 ....
信じられるかい?
人間が月に行った事を

信じられるかい?
君と月を眺めてビールを飲んだ
あのビルの屋上は閉鎖されたよ

信じられるかい?
夜中に忍び込んで水面に映った月に
誰もが息 ....
 夜の図書館

しじまに俯く図書館の内省では
神田川の源流もナイルであります
不心得者の高校生が夕方
不品行に忍び笑いを殺していた
地下の障害者用トイレも森閑と
そばかすだらけの司書の死 ....
でたらめに文字を並べて
言葉にならない僕のハ−ト
うろうろ

誰かが飛ばしてくれた
言葉がハ−トに張り付いて
ピタピタ

くっついちゃって
眠れそうもなくなった

お月様が笑ってる


 ....
春になるとお母さんは
いっぱいえんどう豆を買ってくる
それを いつもふたりで
キッチンのテーブルで殻をむいた
学校のは話をしながら
近所の噂話を聴きながら
零れ落ちた えんどう豆を拾っては ....
線が
思惑に触れて角度を変える
その鮮やかな反応
点々と落ちる
幾つかの俗情を振り払い
歩き出す私たち

今日もまた
背の後ろで翻った背に
声を掛けることさえできず
握り締めた ....
あきらめてみる

たとえばわたしでいることをあきらめてみる

すると亡くなった母のこととか
ひとりぼっちの寂しさとか

なんだかふぅっと身軽になれて

お線香のくゆりは相変わらず苦手 ....
流れゆく季節の中に
打ち捨てられた想い
『 また、逢えるから…… 』
そう言って笑った
君の白い歯

お互いを忘れない
再会を誓い合って
僕らはそれぞれの街へ
帰っていった

距 ....
友達と遊んで別れてひとりきり
空はとっぷりと日が暮れて
すっかり遅くなった帰り道

お家に帰りたくないよう
きっとお{ルビ継母=かあ}さんに叱られる
きっとお{ルビ継母=かあ}さんは怒って ....
都会は公園が狭い

そこらかしこに人々が置き去りにした言葉がころがっている
威力のない不発弾ばかりだ
今は放射能だかセシウムだかで
こだまのように響いていた子供たちの声もあまり聞こえなくなっ ....
赤い月・青い月・黒い月
月はいろんな想いを映してくれる
わたしの心を捕えて放さない
あの月は魔物……


  赤い月

男の背中ニ 爪ヲ立て
傷口から滴ル血で
夜の月ヲ 赤く染め ....
十月の午後の坂道は
陽が傾くほど急になる

呆気なく転がり落ちていく
未消化の棚牡丹と
未開封の地団駄

十月の坂道の午後は
追い縋るほど暗くなる

勝手に暮れなずむ
未完の ....
まどろみの中で

あなたの体温を感じる

猫みたいに
ちょっと足先を
太ももの間に触れる

気がつくと
あなたの脚に足先は絡んでいた

胸に置かれた
右手には
あなたの左手が ....
 
陽気なハリー

今日も命を削って商売繁盛

そして、sold out!


 
可能性は宇宙よりも無限
膨張していく宇宙よりも遙か
遙か背中を追って
{ルビ僕等=ぼくら}は{ルビ久遠=くおん}と疾走していく

広大な海原に踊る大星雲
幻でもない想い人たちが
明星より ....
つながれっぱなしの犬がいる
中型雑種茶色の犬だ
散歩してるのを
一度も見たことがない

コンクリートの駐車場の中
小さな犬小屋で暮らしてる
動けるのは鎖の長さだけ
その空間の中で
お ....
淡雪の止みたるのちに会えたことなんども傘を振ってよろこぶ

漆黒の庭にさらさらとき充ちて空の底よりこぼれる花弁

ざわざわと嵐のなかの花となり座りこんでは夕景を観る


山萌えて取り残さ ....
まっしろだ

この紙は何でこんなに 真っ白なんだ
記憶の無い海のように

僕は小船から釣り糸をたらす
何か言葉が引っかかるのを 待っている


まっくろだ

この鍵穴は何でこんな ....
本は絶対に怒らない先生
解らないのを怒らずに
読み返しさえすれば
何度も根気よく教えてくれる

だけど絶対怒らない代わり
間違っていても正してはくれない
それは生きている先生じゃないと
 ....
今朝、半そでのまま外へ出る
肌は、少しの寒さを感じ
ひと風は秋の深まりを運ぶ
かすかな、
かすかなキンモクセイの香りに
街角を覗く

今朝、娘は派遣の仕事を始める
7時15分に起きて
 ....
  一台のテレビがゴミ棄て場で
  ずっと雨に濡れている
  その画面の
  モノクロームの砂嵐の奥に
  きみの分厚い唇がうかびあがり

   散文で語ってください、
   散 ....
降りつづく雨のせいで
部屋の空気が重く感じる
ポツリポツリと奏でる サティのピアノはけだるい
大きめのポットにダージリンティを入れて
ゆっくりと茶葉の広がる時を待つ

雨の匂いと紅茶の香り ....
薄絹の衣を纏い 緑の髪を櫛梳り
蒼き唇に 朱の紅をさす

青磁の香炉 紫煙立ちのぼり
伽羅麝香 甘き獣の匂いに包れる

萌黄の胸に 恋情を抱きしめれば
一途に慕うは 愛しい男だけ

 ....
狼が疾風となって駆けるのを
ぼくはただただ見送るばかりだ

(ぼくには強靱な脚がない)

狼が鋼となって獲物を狩るのを
ぼくはただただ見守るばかりだ

(ぼくには牙がなく爪もな ....


兼好もパソコン閉づる月夜かな
チャリ停めて私も月とパソドブレ
休閑地パンパスグラス 南米かっ



まろまろと夢見る女ほどの月
夜の深さすいっちょ優しく刻みいる
こおろぎの ....
わたしのナーヴァスをあなたは知らない
胸の奥に巣食う腫瘍から
躯中に毒が廻る
身悶えするような熱情が
不完全なわたしに火を放つ

赫い林檎を食べた日から
この身に孕んだ
情欲という炎の ....
通販で 可愛い男子 買おうかな ランチタイムに 妄想添えて
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
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十月の童話- salco自由詩14*11-10-4
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【_えんどう豆_】- 泡沫恋歌自由詩9*11-10-4
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【_朱の女_】- 泡沫恋歌自由詩5*11-10-1
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