かなしみを知る人の瞳に
映る光は
美しい矢を描く

夜を知る人の瞳に
映る光を
星と呼ぶ
いつか必ずなくなるさだめの
命もまた
美しい矢を描くだろう

天涯のあちらこちらに
美 ....
空中に飛散した
刃物をかき集め
二の腕の動脈にぶら下げました

ノイズが溢れ
小鳥たちが騒(そう)
友だちは今どこにいるのか
居たらそれは石像か菖蒲の葉
小石を蹴る子供のランドセルに
 ....
今日も待ち針を刺す
心の縁に
ずれないように
歪まないように
一針一針
ゆっくりと
ただまっすぐに縫いたいだけ
私の心の裏側に
注意深く
ちくりちくりと
針を刺す
明日は真っ直ぐ ....
まだ桜がやって来ない 四季感の先取りの華は雪

手先のハンドクリーム 指紋は前科を消し去る

イミテーションの綿を積もらせ本物のキラリは星に鳴るムードは勝つ

 曇り空の午後の始まりに 何 ....
昨日汚れた
白い食器

それをシンクに
溜めたまま

母は朝から
テレビゲーム


理想の親を
想像しながら
幼いボクは

小さな身体で
大きなため息
一つ吐く

 ....
     序         

霧に遮られた淡い月明かりが滲んで夜空に消え入りそうな夜。
書斎の机の上に開かれた革張りのポオ全集の一巻、熱いコーヒーと揺らぐ葉巻の煙。その脇には黒猫が蹲(う ....
子狐のきょうだいが じゃれあっている
とんで
はねて
おって
にげて
まちぶせして
かみついて
雪を蹴散らし
狩る者の本能を
喰われる者の宿命を
疑似体験をしている

思い切り ....
娘は
今日も一日家にいた
年を取るのは嫌だ嫌だと言いながら
母親は水ぶくれの手で
何種類ものクリームを塗ったくっている
客の食べ残しを載せた皿を今日も洗う為
にせ鰐皮のバッグは椅子の上
 ....
 
凍えた体を温めてくれと願ったのは、あたいの罪
躊躇なく温めてくれたのは、あなたの罪

そんな罪を、微妙なあたいたちは愛とよんだ


 
             121216


いつか
からすみを食べてみたい
固いのか柔らかいのか分からないから
からすみを
個人的な恨みはここで晴らそう
家来を引き連れたお侍にヘイコラ ....
小路の角を曲がると
家並みの
屋根の傾きの下で
格子戸が眼をつむっている

晴れても明るくならない
印画の街
軒と軒とが接するように
建てこんでいる

植物は軒下におかれた
盆栽 ....
 だれかが来たのかもしれない。わたしはイチローのあとを追いかけて、玄関のドアを開けてみたけれどだれもいなかった。イチローは玄関の前のしろい郵便ポストのうえに、すばやく飛び乗ると、ほそくて長いしっぽをま .... この曲は アフロ・キューバンのリズムで
と 演奏の方の解説を聞き 苦笑

アフロ・キューバと 聞き間違えて
詩にまでしてしまった 
でもアフリカのリズムである事はあっている
いや別に 勝気 ....
おそらく僕の知らない
無数のははがいたのだろうと思う

まあ今も昔も聞いたってこたえないだろうが

母の遺品を整理している

書道用具

浦和のなんとか堂とかいうところで購入した
 ....
沈黙の惑星は
能弁なのかもしれない

その星の水際にはとりどりの
言葉の端くれが堆積しているという

それを採集することが
盲目の考古学者たちの日々の務めなのだという

中央の大陸に ....
一週間ぶりの晴れ間に
花を買った
鉢植えの冬薔薇
台所のテーブルに
水を与えた

〈閉塞く冬となる〉

短い初冬の晴れ間をぬって
銃を買った
実弾百発合わせて二万のコルト
ちょっ ....
銀のジュラルミンケースに
細く口を開けて待ち構えるなにか

 じゃあ あたしから
 若いころのあの人と撮った写真
 大事にとっといたんだけど
 ね 白黒の いいでしょ 気に入ってんだ
  ....
詩は傷みです
あなたとわたしの間で
血が流れるように
空白を引き裂いた文字です

詩は苦しみです
あなたとわたしが共に
吐き続けたように
空白に汚れたままに散らかした ....
靴底を裏返してみる
均等に減っている
癖のない人が
うらやましい
愛用すればするほど
そこに紛れもない自分の足跡が刻まれる

靴底なんてどうでもいいぢぁありませぬか
それでもうらやんで ....
シュウシュウとやさしげな音がして
白い息
スチームアイロンにしわをのばされて
白いシャツ
出来立てみたいに ほんのりあたたかい

いくども
生まれ変われる
そんなことが幻想だと
わか ....
ドウダン ツツジの森は小春日和が好き
根元にからみつく風が友達

山ひとつ越えた里はすでに埋もれ

西の山にかかる雪雲
低くはぐれて ひとつ ふたつ


森の中を散策するには

 ....
今宵は 天空の星々の祭典
光年の彼方で 流星たちは 
煌く矢となり 地上に降り注ぐ

宇宙は あまりにも無限で 
人類の知己では 推し量れない
その神秘を 解き明かしたい

いつかあ ....
「吐きたかったら 吐いちゃった方がいいよ。
その方が気分が良くなるからね。
吐くと 体の中の悪いものが一緒に出るんだよ。
だから吐いた方がいいんだよ。

そう、上手に吐けたね!
偉い、偉い ....
優しくできないことを辛く思わないんで欲しいんだ
どうせ人間はいつかは干物だ
乾いた挙句火に焼かれるのだ

誰も僕の替わりをしてくれないことってあたりまえのこと
いつか誰かに会えるってのも素敵 ....
わたしはねこ
あなたの脇のした 或いは
ストーブと向きあって 眠りたい

わたしは陽だまり
あなたが苦しくなったとき
そっと寄り添わせてほしい

わたしは鳩
平和なん ....
世の中ザラザラしている
そうは思いませんか

{ルビ肌理=きめ}が粗くなった
そうは思いませんか

優しい親は珍しく
子供は大抵怯えてる

賢い教師も見当たらず
子供は大抵迷ってる ....
スカイツリーに昇った
天望回廊まで昇った



世界一の高さ
634メートルの
スカイツリー

「ムサシ」と
覚えるのだという



天望デッキの上にある
天望回 ....
いい香りのするパンダに乗って
街を闊歩
驚くよね
もうおっさんなんだから
でも、ほら花屋の前に佇んでいる君だって
後ろに乗っったっていいんだよ

雨上がりの路上は、いくらふさふさの足と言 ....
「あずきー、ねぇ、あずきー。」
 おかあさんがわたしを呼んでいる。
 わたしはいま、絵本を描いているところだから、おかあさんの用事はなにもできないことを知っているはずなのに……。
 ぱた、ぱた、 ....
君はテーブルに頬杖をついて
文字の積み木で遊んでいる

利き腕の人差し指で
柔らかい母音を
戯れに曲げながら

暗い藍の色で出来た゛う ゛の文字は
うつむいた気持ちの音
 ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
美しい矢- そらの珊 ...自由詩22*12-12-18
月曜の朝- まきしむ自由詩112-12-18
待ち針- Lucy自由詩21*12-12-17
攪拌の午後- 朝焼彩茜 ...自由詩812-12-17
大人の扉- キダタカ ...自由詩9*12-12-17
月の嗤うさき_ー第二稿_- ……とあ ...自由詩10*12-12-17
遊ぶ季節- そらの珊 ...自由詩10*12-12-17
ウェイトレスの娘- salco自由詩11*12-12-16
愛とよんだ- 殿上 童自由詩22*12-12-16
ここが- あおば自由詩3*12-12-16
路に記憶がある- 殿岡秀秋自由詩1012-12-16
あずきの恋人_(連載②)- たま散文(批評 ...11*12-12-16
演奏会の夜- 砂木自由詩12*12-12-16
母の行方- 梅昆布茶自由詩2312-12-16
ファンタスマゴリア(たむらしげるの絵本)によせて- 梅昆布茶自由詩1012-12-16
台所の防衛- オイタル自由詩7*12-12-15
美しき投票- オイタル自由詩5*12-12-15
- 乱太郎自由詩29*12-12-14
靴底- そらの珊 ...自由詩24*12-12-14
スチームアイロン- そらの珊 ...自由詩19*12-12-14
散歩道- ぎへいじ自由詩19*12-12-14
【_流星群_】- 泡沫恋歌自由詩11*12-12-14
吐く- 夏美かを ...自由詩24*12-12-14
槇原みたいには歌えないが- 梅昆布茶自由詩15*12-12-14
さみしい関係- 川上凌自由詩12*12-12-13
ざらざら- まーつん自由詩9*12-12-13
東京スカイツリー- 鵜飼千代 ...携帯写真+ ...13*12-12-13
いい香りのするパンダ- まきしむ自由詩5*12-12-13
あずきの恋人_(連載①)- たま散文(批評 ...13*12-12-13
文字は繋がる- まーつん自由詩9*12-12-13

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