波打ち際に立つホテルで
あなたをただ待っていたい
薄暗いバーのカウンターで
透ける尾を揺らす熱帯魚と
ピアノが奏でるゆるやかな旋律と

ガラス張りの大きな窓からは
海とまたた ....
どこからか聞こえるツィゴイネルワイゼン。
あれは胎児の夢だろうか。

喪失は永遠で、永遠は…
永遠は何て定義したらいいのだろう。

永遠とは、きっと何かを失うことだ。


「この世界 ....
 花つき言葉   −もとこへ−


一周年の祝いに
なにか書いてみせようと思ったが
気負いのせいかどうもうまく書けず
かといって最初の年に
なんにもなしでは済まないぞと思い
月並みだが ....
火の大輪が 咲きほこるのを 待った

ふたり 森蔭の 薄明の ベンチで...





おおきな 火祭りのピエロ 花火よ





ひかりの 満ち潮を ください ....
ショーウィンドウを飾る
真夏のアイテムたちは 
誇らしげに季節を謳歌する

けれどそこには灼熱の光線も 
砂浜の輝きも届きはしなくて 
街の雑踏はただ息苦しくて 

日焼けした肌を ....
彼方からの気流にのって 届いたそれを
あのひとは
夏だと言った



わたしにとって
わたしの知らない、どこか
遠い場所で あのひとが
笑ったり、泣いたり、しているということは
あ ....
アイスキャンディーで
当たりが出て欲しいけれど
恥ずかしくって
お店で交換なんてできないな
携帯電話で写真を撮って
思い出にしてしまおう
ああ
夢のない
大人になってし ....
ふたり来た道
ひとり戻る道
降り出した雨に
そこから一歩も
動けなくなる

泣かないと決めたから
唇噛んで
きみの姿を巻き戻し
雨のスクリーンに何度も映す

いくつもの
色の移 ....
ひかりをふところに浸す、
みどりのまるみが、いのちの数式を
一面につめこんだ、
萌え上がる、眠れる森に、鬱蒼と、
うすきみどりを染め上げて。
満たされた隙間を、みずいろの風が、繰り返し、
 ....
白いドレスが綺麗でしょう
淡い世界に霞まない様に
紫陽花色の傘を咲かせて
君が笑うものですから

僕は蝸牛の様に煮え切らない速さで
ゆっくりと世界の湿度の中に溶け込んで
綺麗だなぁなどと ....
彼女ができたので、
野球場へ行って泣こうと思った。
電話は夜の十時だ。
俺はありったけのバンソウコウと、
傷薬を準備して、
ノートには一から十二までの手順で、
軟着陸について記してあった。 ....
さてせっかく七夕になったので
何かお願いをしようと思うのですが

あの子に願いが届きますようになんて
かわいらしい事を願うのもなんだかあれなので
他に何かないかしらんなどと考えましたら
不 ....
ひとやすみ はながみまもる 1)恋をしている ○
  愛をしている ×

  結論:恋は動作である


2)恋に落ちた ○
  愛に落ちた ×

  結論:恋は深い深い井戸


3)恋を育む ×
  愛 ....
?.

ああ
オルテンシアがほんと楽しそうだ

あんなの日本語だとね、てんこ盛りって言うんだよ。
ひひ、てんこ盛りだって、おかしいね。
まあ、要するに、昨日の俺たちのパスタだ。あれが ....
さざなみが月を潤ませて
消してゆく二人の名前
ゆうなぎは心の糸まで
もつらせて切ってゆくのか

灯台も暮れ馴ずめば影にまみれ
境をなくす浜辺と海

こわれた砂の城に波が
さよならを塗 ....
引き出しを開けると
折り重なった時が
落ちている
ぼくはそれらを拾い上げ
整理しなおそうとしたんだ

けれども うまくいかないで
サッカーを見たりなんかしてるうち
雨足に追いこされ
 ....
白い雲青らむ渚描いてく
    心の色は自由自在


砂浜に続く足あと追いかける
    麦わら帽子風のステップ


海の色変えてゆくまに一瞬の
    楽章を見る{ルビ波濤=はとう ....
酔っ払ったみたいに踊る僕の手に
気が付いたら君の手があった
変な言い方だけどそんな感じ

おでこをくっつけて微笑みあった二人が
そのまま見つめあって
溶け出していく夏の夜の匂い

細波 ....
道、行きながら
美しいと思える花に出会う喜び

歩みながら
特別でない
小さな花を
「綺麗だ」
と、感じる温かさ

腕の中
ひとつ・・・
・・・ひとつ
また・・ひとつ・・・
 ....
誰もいない放課後の学校で

光り輝く廊下の先の

太陽が差し込む窓から

僕は身を乗り出して

野球部の練習風景を

ぼんやり見てるだけ

汗水流してただボールに

向かっ ....
君の心の中はとても青く深い海だから
僕は小さな潜水艦に乗って行こう

潜って初めて知ったよ
静かに見える海の中は
本当はとても様々で
速い流れも遅い流れもあるって事

だけれども大丈夫 ....
赤いくちびるの、艶かしい呼吸の高まりが、
耳元をかすめ過ぎて、
世慣れた顔のひろがりは、穏やかに浮かび上がり、
成熟した夏を秘めた、
落ち着く若い寡婦の頬をかしげて、
経験にさばかれた甘い水 ....
君はまだ起きてこないね珍しく 焦げたトースト急いで隠そう

私より長い睫を持つあなた 思わずビューラー挟みたくなる

油性ペン落書きしがいがありそうだ 眠る額に「愛」の一文字

日曜の朝に ....
 競争世界にポツリと置き去り
 僕なんていなくても世界は回り続ける

 幼き頃から学んだ教訓
 傷つきながら
 涙をこらえながら
 自分の無力をかみしめながら
 惨めだけど生きること ....
じいちゃんが夕涼みしてる
静かに 静かに 黙って 黙って
ぼんやりと煙草を吸いながら

縁側の無くなった都会の隅で
ガードレールに座って
車道を眺めながら

時折道端の排水溝辺りから
 ....
※この詩は、下の行から上の行へと読んでください。





人間というものを。
私たちは知らなかったのです。
私たちアンドロイドは、母の葬式で涙を流しませんでした。
だから私たちアン ....
ピアニカみたいな切ない言葉を
水遊びの様にきらきらと紡ぎ
気ままに踊るダンスみたいに
つかみ所のない夢を本気で追いかけ
無邪気に笑って泣く貴方が住んでいるのは
とても貧しい小さな家でした。
 ....
誰も知らない顔をして
通り過ぎていく君の強さ

夏の制服の薄いシャツから伝わる
淡い匂い 淡い声 淡い想い

すべてが溶け込んだような
プールの塩素の匂い

もう過ぎてしまった七夕は ....
詩になることで
一歩ずつ押しだされ
ひとつ
またひとつ
人間になっていく

詩になれなかったぼくが
水溜りに転がって
ぼんやりと
道行くサラリーマンに踏み潰されるのを待っている

 ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
波打ち際のホテルにて- bjorn自由詩7*06-7-17
1.難問(アポリア)- 朽木 裕散文(批評 ...3*06-7-17
花つき言葉- 大村 浩 ...自由詩22+*06-7-17
花火- モーヌ。自由詩8*06-7-16
夏景色- 落合朱美自由詩2106-7-16
透けていく、夏- 望月 ゆ ...自由詩42*06-7-13
当たりが出たらもう一本- 壺内モモ ...自由詩806-7-12
紫陽花通り- LEO自由詩11*06-7-11
森の断章——デッサン- 前田ふむ ...自由詩21*06-7-9
蝸牛と紫陽花- プル式自由詩12*06-7-8
野球場へ行って泣こう- しゃしゃ ...自由詩606-7-7
ねがいごと。- プル式自由詩8*06-7-7
猫と花- 日朗歩野携帯写真+ ...1406-7-7
恋についてのいくつかの考察- umineko自由詩9*06-7-6
あ、じ、さ、い。- 水在らあ ...自由詩67+*06-7-5
ブラックサンド・ビーチ- Rin K自由詩34+*06-7-5
雨の背後に- iloha自由詩15*06-7-4
海の画帳- 石瀬琳々短歌9*06-7-4
ハニーウィスキー- プル式自由詩16*06-7-3
花を集めて- シュガー ...自由詩6*06-7-2
アフタースクールグラウンド- こめ自由詩806-7-2
潜水艦に乗って- プル式自由詩13*06-7-2
ダブリンの草莽- 前田ふむ ...自由詩18*06-7-2
当世恋人事情〜きぬぎぬのうた五七五- AKINONA短歌4*06-7-1
負け犬の遠吠え- 山崎 風 ...自由詩7*06-7-1
そっちはどうだい- プル式自由詩10*06-7-1
後ろでは軽い調子の音楽が流れています- 狩心自由詩17*06-7-1
暖かい話- プル式自由詩5*06-6-30
追いつけないよ。- プル式自由詩15*06-6-30
つなぎ- iloha自由詩18*06-6-29

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511 512 513 514 515 516 517 518 519 520 521 522 523 524 525 526 527 528 529 530 531 532 533 534 535 536 537 538 539 540 541 542 543 544 545 546 547 548 549 550 551 552 553 554 555 556 557 558 559 560 561 562 563 564 565 566 567 568 569 570 571 572 573 574 575 576 577 578 579 580 581 582 583 584 585 586 587 588 589 590 591 592 593 594 595 596 597 598 599 600 601 602 603 604 605 606 607 608 609 610 611 612 613 614 615 616 617 618 619 620 621 622 623 624 625 626 627 628 629 630 631 632 633 634 635 636 637 638 639