深い青の湖をふちどる
あざやかな緑の白い林
いたずら好きな妖精たちが
短い夏を跳ねまわる棲み家


あなたは淡い緑のドレスと銀の靴
さざなみを立てる風に吹かれるままに
いのちをよろ ....
まばたきは
シャッターだから
夜になると
わたしのなかは写真だらけになる

そうやって
撮り続けた
日常のいくつもの場面を
夜の川に流していく
笹舟のゆくえを追えないように
それら ....
暑いとはいわぬトマトの涼しげな頬に紅さす今朝の顔
中味は見えないスイカは呆けた顔をして叩いてもほら知らん顔
おいしいトウモロコシにコガネムシの幼虫半分っこする
見てみてこれは甘唐辛子そのとなりの ....
北に向かって高い 炎天下の坂道を 登り続けると
頂は、遠くからは見えていたはずなのに近くに来ると てんで見えない。
とほうもない時間を歩いたはずだよ ほら もう頂が見える‥‥きがした。
五 ....
サイレンを塞ぐ手のひら 許された騙りを口に含み 流した


「過去ノコト気ニセズキミヲ愛シマス」 「キチント知ッテ出直シトイデ」


終わらない 誰かのための美しさ 立ち居振舞い  ....
気がつくと
外は明るくて
蝉が鳴いている

窓を開けると
空は白く
蝉の鳴き声は透き通っていた

外は明るく   太陽が見えない
鳴き声は聞こえ 蝉が見えない

感じているの ....
おかあさん覚えていますか
私が生まれた夏の夕暮れ

たった一枚残る写真に
疲れ果てやつれた様子の
寝巻の母に見守られ
同じように疲れた顔の
小さな赤ちゃん
夏のお産は大変だったことでし ....
大雨が泣いていた

理屈と感情が擦れあって

雷が音を鳴らしていた

雨に吹きつけられていた

蛍光灯の黄色いひかり

ホームで傘をささないでください

ひどく孤独だった

心臓が止まりそうだった

 ....
カレンダーが揺れています
風が流れているからです

カレンダーの中の文字
ひとつかふたつ
いなくなりました

明日は0時半に
公園で待ち合わせです

蛙と星でも
見ようと思います ....
夜の{ルビ静寂=しじま}が
私を思考の世界へ誘う
仄暗い豆球がシーツの海を照らして
波打ち際には夜光虫のように
ラメ入りマニキュアが光るから

私の思考回路は小舟に乗って
大海原へと漕ぎ ....
夜の帳に溶け込んだ心情が 淡く病む。
シタールの音色が鋭く僕の喉を刺す。
震える手で連ねる恋文は
異国の呪文のように匂い立つ。

ああ、夭折した画家達よ。
あなた方の創造した世界はなん ....
 
見せびらかす愛なんて くそっくらえ

語る愛なんて 持ち合わしちゃいねー

でも感じあう愛なら、あるぜ



 
夢の続きに揺蕩いながら 目を凝らした
鶏小屋の薄暗がりに 白い卵を探した
ゆるやかな夏の朝に 竈の煙は薄らいで
元気なお釜は 薪の爆ぜる音に合わせて


谷を抜ける風は 川面に小魚を追 ....
{画像=140720232423.jpg}



言葉に傾き
ほら歩く姿に
傾きがありませんか?


真っ直ぐ歩いて来た
自分はそう思って来た
でもある時
人に言われたんだ
 ....
君よ進め その河原を
力強いその足を踏んで

風に纏わる髪をほどいて強くつよく

一面の深い深い黒
怖くなんかないよ、大丈夫
震える手 握っててあげるから

沈んでゆく 泡の音を ....
飛行機から
世界一広い国の何処かの
一瞬を見下ろす

無限に連なる
モノクロの山嶺

それは眼球から見える世界

耳で見える世界は
ただただ
 青い砂漠


機内の ....
飲み干したコーラの瓶に
ロケット花火を立てて火をつける
爆発したらどうしよう
私は怖かったけれど
夏のあんちゃんは張り切っていて
怖いとは言い出せず
耳をふさいだ
そのいくつかは
湿気 ....
きみの手を想う
華奢でちょっと小さめだった

骨折して松山の病院へいっしょに行ったときも
きみの身体の一部が壊れたことに
かなしみを覚えていた

きみの替わりに朝
新聞配達をやった
 ....
7月
銀と銅が錆び付いた海
夜の埠頭は鉛の影をちらつかし、張りつめられた石板に重奏が刻まれる
圧力で押しつぶした風/
/蒸れを嫌う羽虫
ヘッドライトの灯りが波を照らす/閉じた垂直窓
 ....
尾鰭も背鰭もない者だから
スクラップブックから拾ってきました

この気怠さの海を泳ぐ
艶めかしい夏の生き物たちを横目に

白い爪痕も心地よい
日焼けした空をまる齧りにします

スイカ ....
争いはなくならない
ラブ・イズ・デッド
ぼくたちはやりきれない
悲しくてやりきれない
第三の視点を持とう
悲しくてしかたないから
第三極に憧れよう
知らない世界が待っている
何だって新 ....
夜の公園に
惹きつけられるように入る
煌々と光る場違いな電灯
木々の手前にあるブランコを見つけた

オーケストラが始まる前の
各自がバラバラの音を出すチューニング
管弦のラや
 ....
まんまるのお月様に手を伸ばして
掴めるはずよ ほらもう少しよ

散らばった星を払って退けて
目を輝かせて 持って

時間は有限 心は無限

そんな時が好きだった


空も ....
夕立の後 虹がかかった 山に
川は澄んだまま 流れていた
やさしい人が暮らしていた 美しい村に
笹の葉はしゃらしゃらと 風に語っていた


肌に川の香りを残して
葉洩れ陽は丸く ころ ....
高齢者マークとは失礼な

クローバーが外来種だとしても
要注意外来生物と人は呼ばない

乙女の多くが口をふさがれ
足に枷を掛けられていた時代
定型からはみ出した四つ葉は
王子に見初めら ....
あいだに ある フェンスに
ひとすじ
つる が 絡み付き
夕にしか咲かない花を
咲かせている

僕は 動かない
動かないまま 君を見ている
動かないまま見ることが
いつのまにか ....
      朝刊に折りこまれた
     それは裏面が真っ白な
    パチンコ屋のチラシ広告
(メモ用紙にと気をきかせたのか)
            そして
     無聊に明け暮れてい ....
やがて夕闇は
音もなく
グラスの底に流れこみ
溢れ
私の手首をつたい肘から
滴り落ちて
螺旋階段の手摺りを濡らし
滑り落ち
白い
石畳を徐々に浸食しながら坂道をゆっくりと
流れ
 ....
立脚点


あふれる
おもいを
言葉に託し

いますぐ
誰かと共有したい
心の忙しい人もいるでしょう

ひとり
友達も見つからないまま
静かに
書き留めた
自分の言葉
 ....
言葉を持たない
ほどけゆくはなびらに顔を寄せる
月曜日のこんにちはが
金曜にはさようならになって
まだ夏は来ないというのに
固い棘に触れた
わたしの指先に
染みのような血だけを残して
 ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19149)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
湖_妖精- 藤原絵理 ...自由詩214-7-23
小鳥の歌_【詩人サークル群青・七月の課題『歌』へ提出作品】- そらの珊 ...自由詩28*14-7-23
夏野菜のひと- たま短歌14*14-7-23
時の坂道- るるりら携帯写真+ ...13*14-7-23
嘘に- 深水遊脚短歌5*14-7-23
生きている途中で感じている- ichirou自由詩814-7-22
7月生まれ- Lucy自由詩17*14-7-21
大雨が泣いていた- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...414-7-21
カレンダー- 小原あき自由詩7*14-7-21
【_思考する夜に……_】- 泡沫恋歌自由詩15*14-7-21
恋文- ヒヤシン ...自由詩14*14-7-21
あるぜ- 殿上 童自由詩20*14-7-21
夏の歌III_朝- 藤原絵理 ...自由詩214-7-21
言葉に傾いている- beebee自由詩29*14-7-20
群青- 瑞海自由詩4*14-7-20
青い砂漠- 凍月自由詩8*14-7-20
花火- そらの珊 ...自由詩20*14-7-20
- 梅昆布茶自由詩1914-7-20
コンテナの夜- アラガイ ...自由詩8*14-7-20
夏の幽霊- ただのみ ...自由詩21*14-7-19
第三世界へようこそ!- ゴースト ...自由詩8*14-7-19
ブランコの調律- 凍月自由詩15*14-7-18
- 瑞海自由詩11*14-7-18
夏の歌II_風景- 藤原絵理 ...自由詩214-7-18
四つ葉のクローバー- イナエ自由詩6*14-7-18
踊らん_哉- フユナ自由詩714-7-18
折り紙- 信天翁自由詩714-7-18
夕闇- Lucy自由詩1314-7-18
立脚点- はなもと ...自由詩814-7-18
おもかげ- そらの珊 ...自由詩13*14-7-18

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