夢の続きに揺蕩いながら 目を凝らした
鶏小屋の薄暗がりに 白い卵を探した
ゆるやかな夏の朝に 竈の煙は薄らいで
元気なお釜は 薪の爆ぜる音に合わせて


谷を抜ける風は 川面に小魚を追 ....
{画像=140720232423.jpg}



言葉に傾き
ほら歩く姿に
傾きがありませんか?


真っ直ぐ歩いて来た
自分はそう思って来た
でもある時
人に言われたんだ
 ....
君よ進め その河原を
力強いその足を踏んで

風に纏わる髪をほどいて強くつよく

一面の深い深い黒
怖くなんかないよ、大丈夫
震える手 握っててあげるから

沈んでゆく 泡の音を ....
飛行機から
世界一広い国の何処かの
一瞬を見下ろす

無限に連なる
モノクロの山嶺

それは眼球から見える世界

耳で見える世界は
ただただ
 青い砂漠


機内の ....
飲み干したコーラの瓶に
ロケット花火を立てて火をつける
爆発したらどうしよう
私は怖かったけれど
夏のあんちゃんは張り切っていて
怖いとは言い出せず
耳をふさいだ
そのいくつかは
湿気 ....
きみの手を想う
華奢でちょっと小さめだった

骨折して松山の病院へいっしょに行ったときも
きみの身体の一部が壊れたことに
かなしみを覚えていた

きみの替わりに朝
新聞配達をやった
 ....
7月
銀と銅が錆び付いた海
夜の埠頭は鉛の影をちらつかし、張りつめられた石板に重奏が刻まれる
圧力で押しつぶした風/
/蒸れを嫌う羽虫
ヘッドライトの灯りが波を照らす/閉じた垂直窓
 ....
尾鰭も背鰭もない者だから
スクラップブックから拾ってきました

この気怠さの海を泳ぐ
艶めかしい夏の生き物たちを横目に

白い爪痕も心地よい
日焼けした空をまる齧りにします

スイカ ....
争いはなくならない
ラブ・イズ・デッド
ぼくたちはやりきれない
悲しくてやりきれない
第三の視点を持とう
悲しくてしかたないから
第三極に憧れよう
知らない世界が待っている
何だって新 ....
夜の公園に
惹きつけられるように入る
煌々と光る場違いな電灯
木々の手前にあるブランコを見つけた

オーケストラが始まる前の
各自がバラバラの音を出すチューニング
管弦のラや
 ....
まんまるのお月様に手を伸ばして
掴めるはずよ ほらもう少しよ

散らばった星を払って退けて
目を輝かせて 持って

時間は有限 心は無限

そんな時が好きだった


空も ....
夕立の後 虹がかかった 山に
川は澄んだまま 流れていた
やさしい人が暮らしていた 美しい村に
笹の葉はしゃらしゃらと 風に語っていた


肌に川の香りを残して
葉洩れ陽は丸く ころ ....
高齢者マークとは失礼な

クローバーが外来種だとしても
要注意外来生物と人は呼ばない

乙女の多くが口をふさがれ
足に枷を掛けられていた時代
定型からはみ出した四つ葉は
王子に見初めら ....
あいだに ある フェンスに
ひとすじ
つる が 絡み付き
夕にしか咲かない花を
咲かせている

僕は 動かない
動かないまま 君を見ている
動かないまま見ることが
いつのまにか ....
      朝刊に折りこまれた
     それは裏面が真っ白な
    パチンコ屋のチラシ広告
(メモ用紙にと気をきかせたのか)
            そして
     無聊に明け暮れてい ....
やがて夕闇は
音もなく
グラスの底に流れこみ
溢れ
私の手首をつたい肘から
滴り落ちて
螺旋階段の手摺りを濡らし
滑り落ち
白い
石畳を徐々に浸食しながら坂道をゆっくりと
流れ
 ....
立脚点


あふれる
おもいを
言葉に託し

いますぐ
誰かと共有したい
心の忙しい人もいるでしょう

ひとり
友達も見つからないまま
静かに
書き留めた
自分の言葉
 ....
言葉を持たない
ほどけゆくはなびらに顔を寄せる
月曜日のこんにちはが
金曜にはさようならになって
まだ夏は来ないというのに
固い棘に触れた
わたしの指先に
染みのような血だけを残して
 ....
庭の片隅で子供がじゃんけん
勝った手で円を描く
ここはぼくの陣地

庭の柿の木に
猫が爪痕つける
ここはワタシの陣地

庭木にさした蜜柑
メジロを追い払ってヒヨドリがつつく
こ ....
空き地にはヒメジョオンの花盛りラブアンドピースアンド猫

     ヒメジョオンってその名のとおり、可愛らしいいでたちで
     あるのですが、群生していると、なんだかガールズトーク
    ....
透明な大気に満たされていた
谷あいの小さな あの村に
あたしの夏は いつも帰っていった
斜面のトマト畑で 見上げた空に


悲しみはなかった 日暮れの蜩の声にさえ
秘かに憧れていた  ....
義姉の手を握った
痛くない程度に強く
妻以外の女性の手を握ったのはいつ以来か
兄と義姉が結婚したとき
わたしは高校生だった
男二人兄弟だったから
「{ルビ義姉=ねえ}さん」と呼ぶのも恥ずか ....
うまれるもの。
うすかわをむいて
むききったさきに
にじみでるしるは
なつかしいうみの
あじがする。



うまれかわるもの。
せつなにきりかわる
でいた ....
空を目指していた筈の
こころの滴が山の頂きにぶつかり、
雨となって地上に降り注ぐ

雨は山肌を通して幾筋もの小さな流れとなり
あるものは地中で濾過され清烈な泉となって地上に現 ....
土産店で買った小鳥のおもちゃは
出来は良くないものの軽快に飛びそうに思えました

不器用ではありますが羽ばたいたのです
ただ天をさしてではなく

いまは誰かが踏んづけたのかもしれませんが
 ....
蜜を集めるわたしの行為が
花粉運びとなり
種作りの媒体になっているとしても
それは花の世界のこと

野菜を作る人間は
花粉の運び屋に雇いたいらしく
蜜を商売にする人間は
蜜の収集労 ....
民俗学者折口信夫が唱えた学説は「折口学」と呼ばれますが、わたしはその折口学の信奉者なのです。

といってもその信奉の歴史はごく浅くて、わたしが折口学と出逢ったのは二年ほど前のことでした。それは折口 ....
夕焼けが一滴
グラスのソーダ水に落ちる
オレンジ色の泡が 壊れて跳ねて
テーブルに無数の 黒い点を残した

その夜
洋燈の芯は燃え尽きた
実りのない会話は 肌に
染み付く灯油の 匂 ....
            祖父は腕に蚊が止まると
            自分の血を暫く吸わせ
            ふっと息を吹き掛けて逃がす ....
トッピングのようなもの男女の恋愛なんて
人生の道に咲く包み込むような寛大な 十分に雨宿り踊る
貴方の胸の傘 空が虹で虹が紺碧の紅一点

盲目なんて覚めた醒め方 闇の病み
トッピングに踊らされ ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19112)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏の歌III_朝- 藤原絵理 ...自由詩214-7-21
言葉に傾いている- beebee自由詩29*14-7-20
群青- 瑞海自由詩4*14-7-20
青い砂漠- 凍月自由詩7*14-7-20
花火- そらの珊 ...自由詩20*14-7-20
- 梅昆布茶自由詩1914-7-20
コンテナの夜- アラガイ ...自由詩8*14-7-20
夏の幽霊- ただのみ ...自由詩20*14-7-19
第三世界へようこそ!- ゴースト ...自由詩8*14-7-19
ブランコの調律- 凍月自由詩15*14-7-18
- 瑞海自由詩10*14-7-18
夏の歌II_風景- 藤原絵理 ...自由詩214-7-18
四つ葉のクローバー- イナエ自由詩6*14-7-18
踊らん_哉- フユナ自由詩714-7-18
折り紙- 信天翁自由詩614-7-18
夕闇- Lucy自由詩1314-7-18
立脚点- はなもと ...自由詩814-7-18
おもかげ- そらの珊 ...自由詩12*14-7-18
陣取り- イナエ自由詩7*14-7-17
梅雨の晴れ間にミスターハロー- そらの珊 ...短歌10*14-7-17
夏の歌- 藤原絵理 ...自由詩814-7-17
義姉- ただのみ ...自由詩16*14-7-16
ぴいらあ- あおい満 ...自由詩914-7-16
川が- ……とあ ...自由詩9*14-7-16
小鳥- 梅昆布茶自由詩1314-7-16
蜜蜂- イナエ自由詩8*14-7-16
続・詩のしくみについて_(折口信夫とわたしの因果関係を妄想す ...- たま散文(批評 ...16*14-7-16
Peace- 藤原絵理 ...自由詩514-7-14
蚊の悩み- イナエ自由詩9*14-7-14
恋_目次のページに瞳を細め- 朝焼彩茜 ...自由詩15*14-7-14

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