体の歯車が歪んで噛み合った

満腹中枢もぶっ壊れ
喰い漁る その手
まだ まだ まだ
足りない 満たされない

そして

余計なカロリーを摂取し
醜い自分に戻るのを恐れ
なかったことにしようと して
 ....
 土屋さん
 百日咳ではありませんでしたよ

あぁ
長引いた風邪は
大人の百日咳ではなかった

そう言われて
病院を出たとたん

おなかが空いてきた

朝 家をでるまで
ずう ....
「人を見れば泥棒と思え」
「君子危うきに近寄らず」
「だまされるほうが悪い」
「いい年をして」
「自己責任」

堀を穿ち水を引き砦を築き
ライフルに猜疑心の弾丸を込めて
堅く堅く身を守 ....
あたりまえのように

ふたりで

広い河をゆくように

空をわたってゆく

波にだれかをさがすように

おなじものを一緒に食べるということ


目で歯で

舌で喉で臓器で

からだで

あたらしい発見 ....
インクを買いに行ったまま
わたしは帰りませんでしたが
あなたはあやまらなくていいのです
わたしもあやまりません

外を歩くともなく歩いても
柿の葉のみどりがからだに痛いだけです

職業欄に書くことがな ....
 
 
光る小さな玉が
ふわふわと三つ
それぞれに適度な引力を持ち
時にはふわふわと引き合い
ふわふわと離れ
角もないのに接触した拍子に
傷をつけ、傷をつけ合い
そうかと思えば
 ....
君は端っこの席で
いつも頬杖をついて

窮屈な空気に飽きたように
紐靴を揺らして 窓を見つめ

風が吹けば良いのにと言った
蒸し暑い部屋の中にも
偏りがちな脳内にも

そしたら昇っていけるよ
こんな ....
背のちっちゃな女の子
男好きのする笑顔が印象的で
逢う度に違う男の子と一緒だった

背のちっちゃな女の子
いつも彼氏の背中に隠れてた
風が吹けば彼氏の体を風避けに
雨が降れば彼氏の差した ....


凍ったような青空の中を一艘の船が
西から東へ進んでゆくのを見た
おそらく西に沈んだ月を
東の定位置へ戻す船なのだろう
さざなみが白く航跡を描いて
航跡はそのまま雲になり

ま ....
 
弾けもしないキーボードに指を添え
弾けもしないはずなのにコードを押さえ
弾きもしないはずなのにコードを鳴らす

知りもしない唄を思い浮かべ
知りもしないはずなのに唄を口ずさみ
知りも ....
舐め取ってしまいたかった


肌に忍び込もうとする熱を
流れる川に見える反射を
足元に伸びる影の創造主を


(つまり、光を)


一見しなやかに見えるそれらの正体は
水あめみ ....
やすりをかけ 
ちりちりと落とした窪みに

たたずめば 格子が黒く
白い障子が ざわざわと打ち寄せる

張り紙に のびた犬歯
月の輝きが あぶりだす獲物

小鳥は眠り 
 ....
こんど病院にいったとき

ぼくは余命をつげられるだろう

下腹部にこんだけ違和感があれば

死んだことなんてなくてもわかる


現実としてそれを聞いてしまったら

ぼくはいったい

なにをやめなにをつ ....
いろぬきあわせひだまりゆき 明日はどんな悪戯をしようかと

そんなことを考えては

必死に知恵を絞り

頭の中ではその知恵どおしで

脳内会議

涙の中で終わったどこにでもある

平凡な映画のエンドロール ....
赤く染まる
芥子の花が咲き
乱れる


どこまでも続く
白い墓標の列
海鳴りの
やむことを知らぬ町


忘れようとしても
消え去らぬ {ルビ戦跡=きずあと}


{ルビ頭 ....
いまにも降りだしそヲ、
    降りだしそヲ、
    降りだしそヲ、
    降りだしそヲ よ

            あの

 雲 底

  (  )
  (   ) ....
非常階段に隠れる
息をひそめて隠れる

誰も来ない秘密の場所
静かな安らぎの場所

遠くで犬が吠えている
でもここでは関係ない

のんびりと煙草を燻らす
悪意の雨も関係ない

 ....
お前の髪は
月の雫に青く濡れて
俺の瞼を鼻先を、
腹を冷たく流れて行った

お前の白く滑らかな
体をなぞって行くと
掌に吸い付く曲線はさざ波を立て、
まん丸い乳房は大きく揺れて指から溢 ....
自分が木螺子だと気づいたのは
空の水が全部落ちてきたような
凄まじい雷雨が通り過ぎた後だった

公園のブランコの下の水たまりに
たまたま自分の姿を映した僕は
ほんの少しだけ驚いた

で ....
言葉、歌、思い出した事、仕事の事、
夏の事、服の事、寒さの事、
途切れない日の光、みずたまりの虹、
ガラスに列ぶドットの規則性

さ迷う
思考の宿り場を選べない
清浄な空間
混沌

 ....
空をなぞって
言葉がはじけていたのは
     少年だった頃

女の子がおはじきに
言葉を色分けして空き缶に詰めていった
          夏の海に帰る前に

すき
という二文字が ....
 ゆで加減に失敗した海鮮パスタを食べていると玄関のチャイムが鳴って、ますます気分が滅入った。お届け物でーす。ドアを開けるなり、男性宅配員の間延びした声とともに――これはなんだろうか――賞状などをしまっ .... 大内峠から徒歩で
大内宿の街道往還に出たとき

秋とは言え、紅葉も落ちかけの季節は
旅人の心も体も
芯から萎えさせ冷たくさせる。
街道沿いの落ち葉を踏み締め
漸く視界が開けたところは大内 ....
月に導かれしものたち

やはり
そうなのかもしれない
偶然が重なる
必然

あたしの
脳の中には
まだ
アナタがいる

そう みとめたら
ココロが安らいだ

愛しいでも  ....
<ブラッディ・マリ―>


ブラッディ・マリーと君の唇の色が同じだから、

どちらに口をつけようか迷っている。

君は何のためらいもなく赤い液体を飲み干す。

重なったその色が乾く前 ....
今日は

風が強くて
冷たくて

自転車で転びかけて

体育のバトミントン
ペアの子が休みで
試合も何も出来なくて

工芸の実技授業
軽く火傷して

昼休み
話し相手が見つからなくて

先生に当てられ ....
坂道で
暗い街灯の暗い
坂道の中腹で
小さな子ども
がいる

座っている
あの子ども
知っている
知っている子ども

お母さんの
帰りが遅いので
坂道に
座りにくそうに
 ....
受信
下書き
送信済み
ゴミ箱
送信
迷惑メール


今の若い世代と付合っていると
私との会話はだいたい
メールボックスのように
振り分けられる

例えば、息子
私の言った ....
なまぬるい風に
ウエルニッケ野原はがらんどう
すずめを いちわ
ちからまかせに
にぎり もだえる
臨月まぢかの手(うで)をひろった

縄をまわし
大地に丸太をいくつもしいて
石油コン ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19013)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
すがりつく- 愛心携帯写真+ ...4*10-11-18
うどんはどこだ- 森の猫自由詩17+*10-11-18
学び- yumekyo自由詩2*10-11-17
一緒に食べるということ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-11-17
待つ目- 阿ト理恵自由詩5*10-11-17
ふわふわと光る玉の話- たもつ自由詩810-11-16
Wind-ow- 黒乃 桜携帯写真+ ...210-11-16
初冬の夜空に歌ううた- 恋月 ぴ ...自由詩26*10-11-15
褪せてゆく秋の或る一日- 吉田ぐん ...自由詩2210-11-15
コード_1- ……とあ ...自由詩9*10-11-15
甘い光- あ。自由詩11*10-11-14
くさり火- 砂木自由詩7+*10-11-14
生きる- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-11-14
にじむ- 阿ト理恵携帯写真+ ...3*10-11-14
最終的にハッピーエンド- こめ自由詩610-11-13
フランダース- 月乃助自由詩17*10-11-13
雨がくる- 乾 加津 ...自由詩16*10-11-13
非常階段- うずら豆自由詩10*10-11-12
無音の猟奇- salco自由詩11*10-11-12
木螺子- nonya自由詩22*10-11-12
様々な思考が頭の中でまわる(未詩・独白)- プル式自由詩510-11-11
おはじき- 乱太郎自由詩14*10-11-11
そこらへんにいくらでもいる人- 豊島ケイ ...散文(批評 ...15+*10-11-11
大内峠から- ……とあ ...自由詩10*10-11-10
月に導かれしものたちよ- 森の猫自由詩4*10-11-10
カクテルのための三篇- 渡 ひろ ...自由詩14*10-11-9
にっき。- 愛心携帯写真+ ...6*10-11-9
子どもの気持ち- 塩崎みあ ...自由詩4*10-11-8
メールボックス- ナカツカ ...自由詩11*10-11-8
がらんどう- 乾 加津 ...自由詩10*10-11-8

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