少女
なかがわひろか

少年たちは少女の入り口に立って
中を覗き込む
奥の方の最後の門の前で
番人が笑いながら立っている
少年たちは怖くて
そこまで行くことができない
少女は愛想をつかして
勢いよく純血の聖水を浴びせかける
清い流れに乗って
少年たちは流されて行く
彼女の純血は守られた
最後の門の番人は
穢れた少女の中を洗う

(「少女」)



自由詩 少女 Copyright なかがわひろか 2007-03-14 01:06:25
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女歌