夢想家のわたしは
月に見惚れて
昼間の太陽に
手を翳し目を瞑る
いろんな型の
夢に囚われて
現実の厳しさに
夢が砕けてしまった
禍々しい月日が
粉々に砕いていった
わたしの ....
三角くじを引いた
三角形の赤い紙が
二枚合せに貼ってあり
それをはがすと
一等
二等
三等とか
なにがしかが書いてあるようだ
スピードくじとも
いうそうな
アナログなスピー ....
無音の世界で
頭の中を行き交う コトバたち
白いシーツの波間から
しのび笑いの ベクトル
空気を刻む ガボット
微かな振動に 覚醒の兆し
小さなアクビ噛み殺す
ああ もう ....
僕が勝手にホームだと思ってる店がある
マスターはブルースバンドのギタリスト
髭がかわいい熊ちゃん
カウンターで日本酒呑みながらブルースやロックのDVD観ながら
ぼんやりとい ....
夏の朝
海浜へ続く道
サンダルと
ランニングシャツで歩く
道端に月見草が揺れる
雲が盛り上がっていく
形が何かに似ている
顔
胸
腕がのびて
腰がひろがって
口が開いて
何 ....
あなたを乗せた船は故郷に近づき
ふたりの思い出は遠ざかる
幸せになりなよと、そんな一言のメールも打てぬ間に
わたしは愛したい
あなたの優しさ
わたしは愛したい
あなたの眼差し
わたしは愛したい
あなたの存在
猫である
愛である
※
ファミレスの窓側席で神事を語る
日 ....
そうして僕は
君の肢体に
必要以上の嘘を吐く
生きている
死んでいる
育っていく
腐っていく
うねうねと
まっすぐに
はじらいもなく
慈悲もなく
まるで天女の装いで
....
死にかけの卵を袂に温めて知らない男に強く抱かれる
アナタとアタシが交差する
言葉が感情がいりまじる
すきとかきらいとかがまじわる
あいたいとかあいしたいとかが
まじわる
ドキドキと鼓動がなる
あなたが横をとうりすぎたときに
あなたをみつ ....
八方塞がりとは
こんな気持ちをいうのだろうか
こころの深い奥で
前に進もうとしても進めない
強い何かで ....
車輪に絡まる薔薇の恩寵
手首に滲みこむ利休の水晶
捨て猫のような鳴き声を上げて
夜空を見上げた少女は歪に
絡繰仕掛けの恋に身を焦がし
焼かれた翼で暖を取りながら
絡繰仕掛けの悲劇に酔い ....
120114
無自覚な試作品の顔を撫でながらも
失敗作だと悔やむ
青空の製作は難しくて
寒がりだから
何回作っても天井にへばり付いて
なかなか降り ....
母さん
随分あんたと
話してないな
いつも 棘を踏むような気分にさせられるから
母さん
今日も元気に働いてるかい
俺のいない町で 遠い空の下で
自由を楽しんでるかい 暴君だった親父か ....
降り続いた大雪は止み
白く埋もれた住宅地が
青く澄んだ空に覆われている
朝は
つめたくて
まぶしくて
目が八の字だ
ビルのない地域にただ一つ
すっくと立っている
ごみ焼却場の煙突 ....
さしすせそ
が
歯に沁みる朝
凍ったままの思考を
ポケットに突っ込んで
背中を丸めて歩き出す
たちつてと
が
舌で弾けない昼
すっからかんの頭に
ラーメンをすすり込 ....
靴をぬいで
寝転がる
蛍光灯のなか
めいっぱいの電子と
こぼれるストラップ
血管ばかりの
わたしの手
ながめながら
新しい炊飯器で
炊いたお米がたいそうおいしい
笑う母の声 ....
「北極星のあたりを中心に飛んでいるのは
アルビノの不死鳥だよ
青白く燃えながら飛んでいるね」
もし 隣の人が突然白昼堂々北の空を指差し
そう言ったら すこし驚くかもしれない
けれど ....
いま
きみが
欲しいものは
なぁに?
ペンかな?
本かな?
お金かな?
教えて
ぼくに
ぼくだけに
こっそり
教えてほしいな
....
熱帯雨林の奥深くで
一本の樹が音もなく倒れる
遠い北の冬の海で
雨は海面を音もなく叩きつづける
彼が深夜 唐突に眼を開けるのは
そのどちらかの音を聴いた時だ
その瞬間 眼は闇の漆黒しか ....
小さな世界の中で
自己満足という
落とし穴に嵌り込んでいた
仄暗い穴の中では
自分の声しか聴こえてこないから
これが世界のすべてだと
信じてきっていた
たぶん
わたしは小さな蛙 ....
好き という気持ちは
天使ではなく
悪魔が運んでくるのかもしれない
この胸の痛みは
鎌状の針で
突かれているからだ
思いもつかない
衝動も
悪魔とは
悪さと書くが
....
僕は何者だろうね
木々を揺らす風ほどにも君に触れない
愛を語るほど詩人になれない
スケアクロウがお似合い
僕の言葉は藁人形の独白
ホイットマンにもアレンギンズバー ....
アラバマで待てど暮らせど一向にハチワンダイブの終わりは見えず
愛よりも恋より酒より葡萄より漫画と布団でロックンロール
昼過ぎになったら仕事だ頑張りな
寝たら朝日が襲ってくるぞ
ある日
少年は少女に
プロポーズした
少女は
照れながら
コクリとうなずいた
少年は困ってしまった
勇気を出して言ってはみたものの
けっこんするにはどうしたらいいの?
....
あなたという詩集を読む
ページをめくるごとに
あなたは姿を変える
それは紛れもなくあなただ
湖面に張った氷の下で
微かにあなたの体温を感じている
あなたはぼくをぎりぎりまで追い詰める
....
朝になる昼が訪れ夜になる
できれば朝日の刻に逝きたい
目をつぶり羊を数えながら死ぬ
安らかであれその瞬間よ
思い出し笑いしている冬の午後
や ....
美しい人でした
骨になった その人は
けれど
骨になった その人を
もう わたしは その人だとは呼べなくて
いただいた ブローチこそが その人
水引細工
結びの花 ....
冬の、夜空は暗くて黒い
星月がない夜は。特に
ああ
すいこまれてゆく。
なだらかな真っ黒。に思い、が焦げてゆく
恍惚な影
ひかりなし
すくいようのない空の色に
溜息どころか。
....
大洋のなかにぽつんと孤島がある
永い間孤立していた島は海鳥に自分の気持ちを託して遠くの島に遣わした
海鳥は赤い実を啄んで帰って来た
ただそれだけでメッセージは伝わらない
島は自分を掘ることを思 ....
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