『 幾千の

  酌み交わし 月 

  ひきかえに

  三々九度の

  今日 この 日 』




『 君 在りき

  この人生を

  愛しむ

  歩 ....
心音をメトロノームに
できるなら埋もれていたい
いつか来る安寧のなかに
桃の心臓をかちりと割ると
滴り落ちるのは
椿の深い唐紅花の唇
涙より沁みるのは
歯茎から抜けない
本心の建前
みずみずしく透き通るのは
海に砕けた夏の記憶
恋の夜に{ルビ馨=かお}るほ ....
花よ おまえは

そうやって 最期のときまで芳香を放ち
あたりに愛を振りまきながら

気前よく花びらを散らせて融けてゆくのだね
なにも求めずに

ただ与えながら
血のにじむ空をゆびでなぞる
なぞりながらする自慰の必然性で結わかれた髪の毛のリボンがほどけていく
地下鉄の券売機の中に吸い込まれていく札をみている
どこにいくんだろう
あたしはこれに乗っかって ....
梅雨どきに疲れがでるんだなんて

あなたはやっぱり年をとったんだね

地球がうまく見えないんだなんて

ちょっと余裕なさすぎなんじゃない


かんぺきな芸術

あとだしジャンケン ....
夕暮れ時 太陽の沈む音
二度と戻れぬ今日の日に「またね」と声をかける子ら
薄明かり 絵画のような雲の色
ひとりふたりと木馬に乗って帰っていく


どうしてこうも世界は緩やかに
まるで明日 ....
あなたに
会うことは
やめました
それは
なぜかって
あなたの
新しい
恋人に
水を差すようなことは
したくないからです

電話を
かけるのも
やめました
あなたの
新し ....
松林のにおい
やわらかに透過する光
あなたのその目じりのしわが好きだった
波風がうばっていく言葉に
その想いものせて

わたしたちはあめふらし
ふいに雨音が恋しくなる
傘の下で肩を並べ ....
許されるなら
君に聞きたい

この映画の面白い点はなんなのだろう?

君はこれを見て泣いているけど

僕には分からない


許されるなら
君に聞きたい

昨日振られたんだって ....
天涯孤独だからさ…
それは、あなたの口ぐせ

帰るべき家があって
待っていてくれるひともいる

それなのにどうしてそんなことを言うのだろう

こころの空白を満たそうと
終わりの無い旅 ....
片手くらいの
かわいい顔した手帖があって
女の子のような
詩がたくさん書き連ねていた
僕には
春の風を思わせる旋律が聞こえ
夏の陽気さを感じる水彩画でもあり
ちいさな言葉たちだが
海原 ....
 
知らないことが多すぎるけど
それは知りたい事じゃない

空が青いときは
 夜の暗さを忘れるように
  星空を見上げるときは
   雲の形を忘れるように
    二人はずれていく、す ....
おそらく灰色の 町外れの停留場は
傘の上のダンスの 懐かしい音がするので
目玉の星が キラキラ光ってしまう

セルロイドは酸性雨に弱く
ネジ式の動力で
スキップをしながら溶けそうにしてい ....
この碗はわたし
ひんやりとした手触り
入っていたのはひと綴りのことば
自分に深い意味はない
ここまで来て
この次に至る中継点であっただけ
どうなるか分からない はいいろの海に
漕ぎ出し辿 ....
             080531


不足した太陽を
100匁200円で売っている
皮肉な顔の
乾物屋さんの店先で
メートル法が施行されても
小学生は驚かない
学校で習った度量 ....
深夜のファミレス
メロンソーダ
人工的なグリーンが
光を集めて
輝いて

私は
自分の席の話題に
ついていけずに
(バイクや車の話ばかりで)
辺りを見渡す

端の席に座っている ....
正でも負でもない0

0は虚数のようなものだ

実存から自由な

観念とは

0や虚数のようなものだ


ぼくはきょう

あるひとが美しいことを

発見したんだ


 ....
泣きはらした様な空が
広がり
あたしのうちまたを
細い暖かい体液がまたながれて
玄関の先の土を濡らしてる
うすぎたない腕を
切れそうな糸のように伸ばし
母が若い稲のようにふさふさとゆれ
 ....
5月も
もう少しで
終わりですね
もうしばらくしたら
6月です

母の日は
カーネーションを
あげました
6月は
母の誕生日なので
プレゼント
今考えてます

今度は
父 ....
そこにあるものは


全面を青く塗り潰した

あたかも絵のように飾られたもの


ある男は言った

ただの青かと


ある女は言った

涙の絵なのねと


子供は言 ....
 祖母は絵に描いたような大阪人でした。商売が大好きで、勝気で、たまに口が悪くて、酒屋でしたからものすごく酒には強くて、花は大ぶりの派手なものが好きで、ついでにヒョウ柄も大好きで・・・そんな人でした .... 街を彩る紫
ほら、もうすぐ

冷えたビール
飛び散る噴水
歓声にわく街
笛太鼓に舞い踊る

初夏の訪れ
一陣の風が吹く
「別れる日は決めてあるんです」
あどけない顔をして
サラッと彼女は言う
離別の餞まで手に入れた
お人形のような瞳には
背景の妻子の温度は伝わらない
サーモスタットはいつ壊れるかわからないの ....
かつて国鉄全路線に乗った
作家の宮脇俊三さんはこう書いた
「何かと不満の多い人間は
一度夕張線に乗るとよいと思う
いくらかおとなしくなるに違いない」
文句のある奴は夕張へ来い
文句のある奴 ....
震える指で
窓硝子を撫で月を見て
太陽の残り香を
目を見開いてじっとかき抱き
そして貴方は
眠りにつくの?


せかいはやさしい
誰の戯言か知らないが、



時を止める方法 ....
ひとを好きになって
たまに 同じ想いを返してくれようとするひとに出会う


けど続いたことなんてない
怖い すきとかいう関係が怖い


漠然とただ怖いの

恋を したいの ....
どこまでが今日なのか
分からなくなった今日
昨日のテレビ欄を見たって
へぇ〜と吸って ほぉ〜っと吐く
テレビは見ませんからいつだって新鮮なのです。

今日が分からなくなった今日
サングラ ....
ブルーのタイツの傷跡に
流星のようなひかりが宿る
夢に見た女の子のうなじに触れる
超新星爆発、
その スカートのなか見せてよ


まつげに触れると空気が震え
清潔すぎる白いブラウスもゆ ....
世の中には支えるひとと
支えられるひとがいる

支えるひとは暗い海に胸元まで浸かり
力の限り支え続け

次々と押し寄せる荒波に揉まれては
やがて力尽き海の藻屑と消える

支え続ければ ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
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