水絵具で描いた 月の光
宵待草の恋は セピアの思い出に
茶色い時代の かざぐるまが回った
夜店の裸電球に くっきりと影を作って


夏が去っていく 風と花を連れて
公園の片隅に ぶら ....
 論理というのは
 ギアボックスみたいなもの
 私たちの心に構築され
 その行動を、司る

 でも、
 スチールの
 箱の中に押し込められた
 小さな歯車の数々が
 錆びつき、牙が欠 ....
青い鳥の夢を見ました
生まれて初めて見ました

こんなに大きな青い鳥は
見たことなんてありませんから
夢でたくさん写真を撮りました

青い鳥はあなたでした
夢だから根拠なんてありません ....
今 編

将来の為とは一体何だろうか?
明日死ぬと知らされて、将来の為と言える人はいるだろうか。

僕は明日死ぬと知らされたら、一時間ほど悲しみに暮れるかもしれない。
だけど、いつ ....
時折どうしようもなく
あなたを想う日がある


繋がっているのかいないのか
それすらもわからぬほどの
細く見えない糸

想うだけで泣けるよな
そんな想いは初めてで

途切れたかに ....
冬の間近に聴こえた去勢の声が
立ち止まらない足跡に踏み締められてしまって
還らない記憶となる

季節は幾度も挨拶してくれるが
それ以上語り合うことはないので
私の名前を一向に憶えてはく ....
何年ぶりだろう
二人で食べる黒蜜のあんみつ

手術前のある日の病室

老舗の和菓子屋の前を通り
ふと気づいて買った
お土産のあんみつ

あんみつの中には
紅白の求肥や赤豌豆
漉し ....
いちじくがなりすぎて
おしうりされて
いやになる きみの
ことがだいきらいなわけではないけど
だいすきなわけでもない
いっそきらわれたほうがましとでもいうように
そのみはすこしわれていて
 ....
思いがけない{ルビ邂逅=かいこう}に男女はお互い{ルビ憐憫=れんびん}の情が湧いた
二人は胸の内で 相手が声を掛けてくれるだろうと思っていたが
どちらも声を掛けられなかった その時初めて未だに好 ....
哀しみは秋の日差しのように
ポロポロ
ポロポロ
こぼれるけど
いつまでこぼれるだろう
どこまでこぼれるだろう
哀しみは河の流れのように
サラサラ
サラサラ
流れるけど
いつまで流れ ....
 
過去は逆立ちしたってかわんねー

でも、未来はどうだ?

今しだいじゃねーのか



 
黒い視線がデッサンを始める

 その前に

匂やか印象だけを舌先に灯し

  駆け引き

{ルビ張子=はりこ}のロマンス欲情田舎芝居

   止まずに

降り続く冷たい天使の死 ....
綺麗なものが好き
だって美しいから
怖いものが気になる
だって魅力的だから
謎なぞが好き
だって解けないから
音楽が好き
だって楽しいから

昨夜が雨で少し涼しい
夏の朝が ....
 彼は詩人を
 気取る者

 内なる黄金を仄めかす
 持たざる者の、負け惜しみ

 だが
 言葉の剣が錆びついて
 振り回す手つきも憶つかず
 悪戯に、心の生傷を
 増やすだけ
 ....
オレンジ色の空へ シャボン玉を子供達が吹かす
揺れるたびに 風の気配を確かに感じる
割れそうになれば心の中の不安と童心も同時に揺れる
{画像=140907093944.jpg}




近頃、羊歯が気になっている
名も無い羊歯になりたい!?


小さな森に入ると
足元にあって
手を伸ばしている
くるりと丸まっ ....
砂浜の砂を握りしめ
手を開けば
崩れる砂
崩れた砂を見ると
砂は砂粒と砂粒だった

地球はひとつでも
本当の地球は
個々の人々や生きものたち
一粒一粒の砂粒

この世の中の本当の ....
あなたについて
私が見たもの聞いたもの、感触、熱、味
ぜんぶ
私の中に入れて蓋をする

逃げ出そうとされて嘔吐感がこみ上げるけれど
音を立てて飲み下し腹におさめ
唇を閉じたままニィと微笑 ....
   待宵の支度を重ねながら粋に古を覗く上向きに
   女の割合の多い その丸い姿に時に 男にも見える

   只の円

   人々に想いを凭れ拝まれ馳せられ 逃げたまま

 ....
月夜の帰り道
青白い横断歩道で 拾った
白い帯にぽつんと 真っ黒い穴
無造作に転がっていた 黒い石

指先が ぽっ と暖かくなったような
無機質な石よりも 柔らかい感触
左折してきた ....
誕生日だね
おめでとう

生まれてきてくれて
ありがとう

そして今日まで
生きてきてくれて
ありがとう

君の愛する家族と
君を愛する友人たちのすべてに
ありがとう

い ....
          140906
日々の営みを忘れ
食べることも
飲むことも
そのうち眠ることも
忘れた
思考回路が断線したらしいと
修理工は慣れた手つきで
チェッカーを近づけた
チ ....
{ルビ踵=かかと}二つ 凍えそうな夜 エーゲ海の支配者は小舟を漕ぐ
胸の中 {ルビ彷徨う=さまよ}ままに海を眺める
夜明けに近づくにつれ 帆は鎮まる 海の支配者は朝眠る
君が引きずっているのが
くだらない過去だというのなら
そのまますりおろしてしまえば良い

君が隠しているのが
誰も知らない色の絵の具だというのなら
そのまま足跡に垂らしていけばいい

 ....
はて?

住宅地の細い道
前から来た黒いセダンの
ドライバーが微笑みながら軽い会釈
反射的に会釈を返したが 
ちらっと見えた横顔には見覚えがない
目で追った車は角を曲がって 
その先は ....
払暁(ふつぎょう)の鐘が鳴る
波紋のように広がって
目覚めよと言う
秋虫の声に蝉の声
空を劈(つんざ)く鷺(さぎ)の一声
ゴミを集めた汚車(おしゃ)の呻き

朝やけが町を埋める
遠く東 ....
少し悲しくなったり
少し辛くなったら
ここの海へおいで

たくさんの悲しみを
たくさんの辛さを
持ってきてはいけないよ

海が真っ黒になってしまうからね

涙を拭いて
裸足でくる ....
淡い空の底に沈んだ
クリーム色の海面が
純白の部屋の窓から見える
青い砂漠の向こう
嘆きの川の向こう
黒い砂浜に建つ
新月の真下の白い監獄
壊れた僕の白い墓
朽ちない立方体の匣の中
 ....
 綴じられた手紙の様に
 君の心を読むことができない

 それを
 どうしても知りたい

 僕のことを
 どう思っているのか

 今、自分が
 ごつごつした
 隕石に変身して
 ....
ちいさなちいさなかっぱちゃん

あめふりあめふりだいすきさ

かっぱだからあめもみずもへいちゃら

おおきなおいけをぴしゃんぱしゃん

ぼくはおいけのかいじゅうだ

おそらのくもも ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19149)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ゆく夏に- 藤原絵理 ...自由詩11*14-9-8
錆びついた歯車- まーつん自由詩12*14-9-8
- michi自由詩3*14-9-8
限りある人生について考えてみる(´・ω・`)- 陽向散文(批評 ...5*14-9-8
見えぬ糸- えりん自由詩214-9-8
- 乱太郎自由詩15*14-9-8
あんみつ- ……とあ ...自由詩34*14-9-8
いちじく- そらの珊 ...自由詩18*14-9-8
邂逅- 陽向自由詩7*14-9-8
後ろ姿- 渡辺亘自由詩1214-9-8
未来- 殿上 童自由詩20*14-9-7
たばこを吹かす女- ただのみ ...自由詩20*14-9-7
綺麗なものが好き- 凍月自由詩6*14-9-7
立ち止まる子供- まーつん自由詩10*14-9-7
風が揺らしているもの- 陽向自由詩3*14-9-7
羊歯(シダ)になろう_/_丸まった指先を宙(ソラ)へ伸ばすん ...- beebee自由詩23*14-9-7
だから僕は時々空を見る- ichirou自由詩15*14-9-7
「蓋をする」- 桐ヶ谷忍自由詩11*14-9-6
待宵- 朝焼彩茜 ...自由詩12*14-9-6
黒い石に- 藤原絵理 ...自由詩6*14-9-6
誕生日___(親愛なる友へ)- Lucy自由詩13*14-9-6
毎日のこと- あおば自由詩6*14-9-6
年老いた海賊- 陽向自由詩8*14-9-6
僕に足がある限り- Neutral自由詩414-9-6
はて?- イナエ自由詩9*14-9-6
椿象(かめむし)の朝- michi自由詩7*14-9-6
海の洗礼- 瑞海自由詩7*14-9-6
クリーム色の情景- 凍月自由詩5*14-9-5
ただの女- まーつん自由詩12*14-9-5
かっぱちゃん- ただのみ ...自由詩17*14-9-4

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