私はクッキーを焼きたい
できたての甘い匂い
サクサクの食感
それだけで幸せになってしまうような

自分の懐かしさを受け継がせるかのように
子供に甘いクッキーを食べさせてあげたい

それ ....
ラムネのビー玉を
半分あげるの、と鳥かごに入れて
じっと様子をうかがっている
握り締めたもうひとつには
何が映っているの

+

冷蔵庫の隅に
食べちゃだめ
と念を押されたりんご飴 ....
裏木戸を開けると
ひぐらしがないている
あの木の下
薄暗い桜の木の下で


闇間に鼻緒が見えている
そり返った白い足の指が
細い脛が折れそうにのびて
あの時もひぐらしがないていた
 ....
心をつかまえに
都会を飛んで行くよ
Goodnight つかれた心を
Goodnight いやしておくれ
AM2:00のスタートライン
夜明けのゴールまで
Midnight flyer
 ....
波打ち際に作られた砂山
いつかのあなたのよう

私の胸の潮騒
いつしか海にかえって
森を越えて海へ着く
その景色の溝には 空が
落ちてくるから
宇宙船を追いかけて
空の果ての国へ

地球の中から雨が降る
君の笑顔が溶けていく
今までの涙が降って
今までの涙に溺れる
 ....
まったくもって
困ってしまったと
呟いた声はかき消される
待ち合わせしているというのに
未定と予定がごっつんこだ

確変が終わらない
最低の男だという意識が
同時に変動する
隣の老人 ....
音の闇があり
むらさきがあり
白い泡を染め
闇を抜ける


夜の会話が屋根を歩き
窓から入り
まばたきに驚き
再び出てゆく


夜に咲く花と脇道
小さく手を振る気 ....
夜はさみしさをたたえる水面
しずかに腕をひたして
あてどない動きにさらされていた

夜がひそかに身体をゆすると
いつしか私もゆれていて
抱きしめあった記憶が
手のひらからあふれた

 ....
ヒューーと花火の玉が上がる音が聞こえ、
パァッと大輪の花が咲く

花が大きく咲いたその瞬間、人々の歓声があがり、
少し遅れてドーンっと音が響く

夏の夜空の風物詩


人々は花火が大 ....
公園で蝉の骸を踏む乾いた音に
夏の日差しが醒めていきます

夏は生まれゆく季節ではなくて
燃え尽きていく黄昏だから
皮膚の下を流れるもののような色で
手の届かない場所へ
沈んでいくのです ....
プルルルル‥
あ、美玖からだ。久々に何だろ?
「アキ?おひさ。げんき?」
「まぁ・・ね。ミクは?」
「(^皿^)v」
「だ、ろうな」
‥らしいな



美玖からおもむろ ....
しがない画学生の俺
某画材屋の隅で見つけた
300ml、1300円の絵の具
価格に目がぶっ飛んだ

(手が出ねぇ・・)

財布の中には300円しかない
おまけに通帳は空っぽだし ....
紺碧の輝きを放つ
カラスアゲハの翅が
百合の花のつよい匂いに紛れて
大きくひらくのを見た

静止した夏の庭。

そこに私がいる
分岐の先に、
意識が流れてゆくのも――
移ろう涼しげ ....
「頑張って!」
と思わず口に出してしまう
それは頑張っている他者への共感であり
ふりかかる火の粉を払おうとする
ある種の逃げ口上とも言い得て

決して自分の事ではないのだから
「それじゃ ....
マジにミラクルがもうすぐそこをとおるのがわかる

おれたちは
どこに浮かび上がり、
どこに染み込んでいくんだろう

真昼のみずあび
世界で一番きれいな
ひかりのうでが砂をい ....
君の泣く顔がもっと見たいです ひどく甘くて残酷なきもち

うたうのが使命だなんて誰がいう?伝えたい想いがあるってだけだ

泣き顔がうつくしいね、という君は天使みたいな髪をしている

 ....
お前、その歳で病院辞めて
老人ホームで何してるのさ。

歳を取ると若い時と違って
目も、歯も、膝も、腰も…
病気になることも、仕方ないことなんだよ。

体がどんどん悪くなるのは、当たり前 ....
宇宙は水飴色です
ゆっくりと
ながく
{ルビ湖=うみ}に似た時間の中で
シクリと微笑んで
星は甘い時間を漂っています
例えば恋人のこととか
例えば死んでしまったこととか
そうして
い ....
蜂蜜と指輪でつくるうたかたに・

                  
                   ・逃げようとする裾つかまえて 


愛しきはすべて冷蔵庫に仕舞う・


 ....
コンクリート
信号機
看板

君がうたうのは何処。
君は何をうたう。

夏風がそっと聞いてくる

今年は
蝉の声が聞こえてこない

だから



君が鳴いてよ
君が ....
魂ヶ崎 


たましいがさきで会いましょう 

希望の岬で会いましょう 


あなたが飲んだ、その泥までも
あなたが裂いた、その腹までも 

すべてを洗い流した場所へ
 ....
毎日が閉じ込められて過ぎて行くので
こんな時は元気のいい男の子にあこがれるものです

彼のポケットに入って
やぶけた穴から外を見てみたい
木登りやブランコ、くさっぱらに寝転がって
空を眺め ....
かえでやかえで
ぼくらが うたう
くるくる まわって
わ になって

あかも きいろも だいだいも
みんな みんな
くるくる ひらり

ぼくらの てのうえ
あかく きいろく ....
光が
満ち溢れるまで
あと
数秒

人々は起き上がり
大きく
伸びをするだろう
ついでにあくびも

昨日の夜
泣いたことなんて
まるで忘れて
国道を南下すると
海がひらける
それは
わかっているつもりだった
潮の香りがしている
目を細めて見つめている

+

波打ち際で
砂をかく
砂をかくと
掘り起こされてしまう
 ....
食事を始めた 
一口目に 
山盛りポテトフライの皿の 
隅っこにのせられた 
パセリを食べる 


噛み切れない小さい葉達が、苦かった。 


今日も世界の
あちらこちらの食卓で ....
春を待つ草花みたいな瞳が
曇りガラス越しの
雨の季節みたく擦れていく
渇いた心を刺激する
はっか飴の匂いも
氷が融け尽くした甘いジュースみたく
紙タバコに薄れて解けてゆく
どうした?
 ....
誰もいない路地裏の街灯の下
空を見上げて呟く
少女 一人
星も月もない夜に
膝を抱えてうずくまり
火照った脈を測りながら

忘れ去られた夢を食べながら
獏は大きくなった
誰も望みもし ....
擦り切れた思い出ならばいくらでも 再生 再生 上書きできない

今はもう 懐かしいとか遠いとか 耳をかすめて 波の音から

一度でも あなたと海へ行ったなら 波の合間に溺れていたなら

白 ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19013)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
私はクッキーを焼きたい- さとう  ...自由詩10*08-8-19
夏の残り火- 佐野権太自由詩18*08-8-19
日暮れの家- 石瀬琳々自由詩26*08-8-19
Midnight_flyer- 未有花自由詩7*08-8-19
胸に打ち寄せる- たりぽん ...携帯写真+ ...808-8-19
空が降る小さな星- あきな自由詩8*08-8-19
リーチ- 佐々木妖 ...自由詩6*08-8-19
時と夜- 木立 悟自由詩1608-8-18
ラグーン- ふるる自由詩10*08-8-18
夏空に咲く花火- 知恵自由詩208-8-17
季節は生まれたりしないのに- たりぽん ...自由詩9*08-8-17
それは…- 長谷川智 ...散文(批評 ...7*08-8-16
バーミリオン- 長谷川智 ...散文(批評 ...6*08-8-16
美しき残像_☆- atsuchan69自由詩19*08-8-16
頑張ってのひと- 恋月 ぴ ...自由詩16*08-8-16
宝石- モリマサ ...自由詩1708-8-16
推定天使。- 北条未香短歌108-8-15
死なば盆前- 板谷みき ...自由詩4*08-8-14
溶ける海- フクロネ ...自由詩16*08-8-14
《問》上の句と下の句を線でつないで、短歌を完成させなさい。- hachico短歌308-8-14
うた- 乱太郎自由詩11*08-8-14
たましいがさき- わら自由詩20*08-8-14
退屈な暮らし- 西日 茜自由詩18*08-8-14
あき- 長谷川智 ...自由詩8*08-8-14
- 風音携帯写真+ ...808-8-14
海のアルバム- 佐野権太自由詩17*08-8-13
パセリ達_- 服部 剛自由詩1708-8-12
元気出せ。- 梓ゆい自由詩408-8-12
調律師と靴紐- 紫音自由詩7*08-8-12
そして、また波音- 衿野果歩短歌208-8-11

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