あかん!

そんなうるんだ目でみんといて

かんにん、もう降参や!



 
かつてキッチン(というよりは台所)は裸電球で照らされた寒い島だった
幼い私は台所のことを「だいどこ」と呼んで入り浸っていた
窓からは川へ下る坂道と隣家
(といっても音なんか聞こえないくらいには離 ....
「吐」

薔薇色の二酸化炭素
パッチワークの嘘
賑やかな流動体
ビタースウィートな溜め息

悩ましい亀裂から
漏れ出す黒い臭素
歪に膨れ上がる
柔らかすぎる容器

吐き出さ ....
何時ものことだが
同人誌贈呈用宛名印刷しなくてはと
ファイルの名簿から送り先選び出し
プリンタへ出力

動き始めた印刷機
出てきたラベルを見れば印字が用紙の裏
口から出てきた言葉は「チキ ....
ある日私たちは純白に生まれる
何一つ自分らしさなど持ち合わせず
ただひたすら落ちて往く
それはいつの時代も変わらない

けれどこの時代に相応しい
数多の毒に冒されながら
私たちは落ちて往 ....
こんなものだっただろうか

月を見上げて、
綺麗だな、と想った

それでお終い

朝日が上った
眩しいから目を逸らした

それだけ


ノートに這う寝ぼけたみみずとか ....
いいな いいな 
にんげんの子っていいな
たましい、なんてたべあきちゃった!
ボクもおかしほしいよーママ

ひとりくらい仮装じゃなくて
ほんまもんが
まぎれているとか いないとか
まるで
この世界に
僕たち必要ないみたいに
針がまわる。
商店街の電線に鳥が止まり
音符がゆれ
八百屋の帽子に
曲順が隠され
駅ビルが舌打ちする。
喫茶店のメニューには
水しかない ....
冷蔵庫の中、発泡酒ばっかだね。

えっ?また食べるの?

へぇ、待ち受け画面、自分なんだ。

アンティーク?それは中古でしょ。

前の髪型の方が良かったよ。

そのジャケット、ユニ ....
人間の住処に入り込んで
人間の保護するツバメの
まだ飛べない幼鳥を盗み取る
怒りに任せて蛇をつかみ

初めてつかんだ蛇
のサラサラした感触
ウナギのようなヌメヌメなど無い

以来 
 ....
ジャックは豆の木を駆け下りて
大急ぎで斧を持ってきた
ラン蘭乱卵
たん淡譚
話しかけないでください
ローソクの火が妖しく揺らぎ
ウィンナーワルツのレコードが
くるくると逆回転し始める深夜
ソファに百年腰掛けていた
黒服の人形が笑いだし
ラファエルの心臓が壁一面に引 ....
とんぼは空を飛ぶ

一生懸命羽根をふるわせ
からっぽなからだを浮遊させる

最低限のそらを飛ぶ機能しかもたない
あとは生殖機能と風にのる技術

歌舞管弦がなくとも
やつらは限りなく美 ....
ゆるゆると水平線を越えていく居眠りという舟にゆられて

カーテンに映す葉陰はモノトーン秋の陽射しはながながと伸び

世界が白く息をして私の眼鏡は優しく曇る

きのこと胎児の水分量 イコール ....
夜の旧山手通り

どこかの大使館の前
キャリーパミュパミュみたいな
自転車少女やハットできどった
ボーイズがとおりすぎる

夜の明治通り

花園神社からさきは闇だ
人種と性のごった ....
「阿」

宇宙のはじまり
命のはじまり
言葉のはじまり

はじまりの吐息が
外側をふるわせる時
内側のふるえは

色となり
音となり
文字となって
世界を創りはじめる
 ....
長く白い廊下を歩いている
窓のない、一人分の幅しかない廊下を
私はただ延々と無言で歩いている

平易な路程ではなかった
ある時は出口を求め走りに走り
またある時は壁にすがり壁を壊 ....
意味あり気にゆっくり沈む
巨大で感傷的なひかり
あれは詩ですか?
いいえ、
夕暮れです
毎日違う角度で訪れる夕暮れです。

公園の隅で地面に寝ている
赤や黄色
あれは詩ですか?
い ....
晩秋の貌
こがらしを予感させる
襟巻やコートが
街にちらほら

また白い息の季節がくる
暖めあうにはいいが
ひとりはつらいものだ

痩せこけた猫のよう
昔看取った
皮膚病もちの野 ....
きのこから
かすかに放たれる
木の薫り

ふかふかのおがくずに
そっと置かれた
誠実なお守りが
息をしている

きのこ

木の子
木の子ども

木は森の子ども
森は山の ....
せっかくだから
手を繋ぎましょうよ
ここには私たち以外
誰もいないから
恥ずかしくないでしょう?

寒いんだから
あなた冷え性なんだから
手を繋ぎましょうよ
帰り道 一緒に帰 ....
月のない夜 銀河からの光に
山の端の木枝は 浮かび上がる 黒々と
花は眠っている 午後の明るい顔のままで
川音は 青くさざめいて 流れる


あてにはならない 行く末へ
いくつもの悔 ....
  *太郎を眠らせ、太郎の上に雪降り積む

       *次郎を眠らせ、次郎の上に
     冷たく白い   かなしみは堆く
    白く   叢枯れ果てた夢の室の下
   冷たく   ....
     {引用=───さをさすみなもに
   あをきうを}
そうやって押入れの奥に挟まっていた紙を展げてみれば
かつては地図だったらしいだだっ広い切れ端の
ふちは褐色にすりきれ折り目に穴があ ....
「在宅のみとり講習会」という見出しが眼にはいった時
「のみとり?」と思ってしまった
ペットの蚤でも発生しているんだろうか・・と
普通に思ってしまった
記事をよく読むと
「在宅のみとりに必要な ....
穴を測る
縦の長さと横の幅と
私がよじ登ってきた深さを
塞ぐのに必要な
土の量を知るために
そして
もし塞げないならば
この穴を渡す橋を
かけるために

土に手を置いて
穴を ....
くろく濡れそぼる屋根屋根に
遠くから投げつけられた
弱い夕やけが跳ね返り
つかの間の晴れ間
雲の一部を茜に彩り
降りてくる薄墨のカーテンに
泣きぬれた瞳のような
ほほえみを彷徨わせ
滲 ....
刻まれた目盛りの 一箇所に
あたしは基準点を作っている
それ以上だったら しあわせ 満足
それ以下だったら ふしあわせ 不満


ものさしは
あたしが作ったものじゃない
あたしが作 ....
 
秋の夜長

逃げては追いかけ、追いかけては逃げ、

今宵もひとり鬼ごっこ




 
一目惚れをした
あんだって? あよ、いいぐれーじゃねー
ぎゅうつく抱きしめてあげて!
なーにそんなことしたら、けっぽられるわ
けめるいにゃ〜 やっけーこ乗り越えてけろ
んまかねぇ!  ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19112)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あかん!- 殿上 童自由詩17*14-11-3
キッチン- そらの珊 ...自由詩1514-11-2
トラウマ- nonya自由詩16*14-11-1
ラベル貼り_ー年を取るとはこういうことか4ー- イナエ自由詩5*14-11-1
恋のように死す- ただのみ ...自由詩15+*14-10-31
灰色、それでお終い- 凍月自由詩8+*14-10-31
ハローおばけちゃん_【るるりら収穫祭参加】- そらの珊 ...自由詩6+14-10-31
情報の森- 左屋百色自由詩7+*14-10-31
(余計な)ひとことダイアリー- 左屋百色自由詩5+*14-10-31
狩りーぼくらは人間2ー- イナエ自由詩6+*14-10-31
今夜はお祭り(2)- Lucy自由詩4+*14-10-31
今夜はお祭りー収穫祭協賛- Lucy自由詩7+*14-10-31
とんぼ- 梅昆布茶自由詩1114-10-30
うとうと- そらの珊 ...短歌814-10-30
ストリート- 梅昆布茶自由詩1014-10-30
アルモニカ- nonya自由詩14*14-10-29
「メビウス」- 桐ヶ谷忍自由詩714-10-29
現代詩入門- 左屋百色自由詩20*14-10-29
変奏曲- 梅昆布茶自由詩914-10-29
PORTE-BONHEUR_【詩サークル群青十月のお題「山」 ...- そらの珊 ...自由詩1414-10-29
だから- 瑞海自由詩12*14-10-28
千鳥しば鳴く- 藤原絵理 ...自由詩7*14-10-28
雪国の田島ハル- ただのみ ...自由詩16*14-10-28
河谷- Giton自由詩4*14-10-28
のみとり- Lucy自由詩23*14-10-27
穴を測る- フユナ自由詩914-10-27
降りかかる闇の前に- Lucy自由詩9*14-10-27
ものさし- 藤原絵理 ...自由詩7*14-10-26
鬼ごっこ- 殿上 童自由詩16*14-10-26
埼玉弁- 陽向自由詩414-10-26

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