俺ぁね、鼻毛をね、抜いたんですよ
そうしたらばさ
なんともまぁ可愛らしくない
小人がぶら下がっていてね
それはもう凄い剣幕で怒るんですよ
お前は何だぁ
何様のつもりだぁ
わしらの住処がぁ ....
1 眠り
朝の眩暈のなかで、
一日の仕事を終えて、疲れ切ってから――、
職場に出かけても、
そこで、わたしにできることは、
只、泥のように眠ることだろう。
(そこには、青い灯台が、 ....
りりこ走る
水の上
足の爪とは思えない爪で水はじき
りりこ走る
「あすこのスモモを取ってきてね」
りりこ走る
野っぱら
足の裏とは思えない裏で草踏んで
りりこ、りりこ、 ....
あの日から何年経っても思い出す1月10日生まれの人を
始まった理由なんかがあったのか、実は未だに終わってないとか
隠れ家で待ち合わせして何をする訳でもなくまた携帯を見る
....
高崎駅のロータリーで
道に迷っているおじさんがいた
丁寧に地図を書いてあげたら
お礼一つ言わず走り去っていった
駒形へ向かう電車の中で
携帯で話すおばさんがいた
勇気を出して注意したら ....
窓のない病室で
地球儀を塗り分ける
水彩絵の具の赤は
少しだけ優しい
冷蔵庫に
入れておいたの
私を生かす電池は
もう使えなく
なっていたから
安心を買うなんて
違反だって ....
{引用=
一、レプリカの四月
たとえばそれは食卓のさかな
二度と泳がない姿はあわれです
しかし言葉はあぶくですから
気付かれずに消える、その
あぶくこそが ....
具合はどう?
と問い掛けられても
よくわからないのだ
何か喉の奥につかえているようでもあり
ただ疲れているだけのようでもあり
それでいて急に、胸のあたりが苦しくなったりする
こうして
....
たまねぎを刻むと涙が出る
それにかこつけて
少し本気で泣いてみる
そうして
矢張りわたしは
要らない子かも知れないと思う
だけど午前の台所は
悲劇ごっこをするには明るすぎるし
誰かを想 ....
あなたとわたしは
たまに日常を共有する関係
そして言葉の世界で
たまに交わる関係
わたしのこころを
あなたが描くとき
あなたの横顔に
わたしを見つける
ただ ....
漫画のような
テレパシーのようなことさえ起こる
恋愛とかないかしら
たとえば、
あたしにとても悲しいことがあって
それでも恋人にはいえないの(*´艸`)
それで、
その彼は少 ....
こどものころ
よく聞かれました
大きくなったらなんになりたい?
わたしはいつでも
お菓子屋さんと答えたけれど
ほんとうは
ちがうの
わたしは
大きくなっても
なんにもなり ....
終業時間後。
作業服を着替える為にロッカーを開けると。
そこは異国であった。
しかも見るからにガラの悪い連中が。
こちらを指差して訳の分らない言葉を発していたので。
なんだかとても恐ろし ....
「もう無理なんだ・・」 と
電話の向こうですすり泣く男の声を聞きながら
鳩サブレーの袋を破いた。
バターのきゅんと効いたこの銘菓を、私は好きだ。
ぼりぼり。
むしゃむしゃ。
....
当たりくじを引いて大笑い
外れくじを引いても大笑い
犬に吠えられても大笑い
石に躓いても大笑い
笑う門には福来たるって言うじゃない?
※
さぁ Everybody let's si ....
大丈夫、歩いていいよ。
真っ直ぐに、歩いていいよ。
そう言ってくれてるのは、青い光。
昨日の夜書いた詩は
納得がいかなくて
でも破り捨てる事は出来ないから
結局はお蔵入り
お蔵に入ったが最期
決して日の目は見ないし
たまに読み返しては
ため息が出るだけなのに
....
*‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥¢‥‥‥★‥‥‥‥‥‥★
全ての光を呑み込み、その美しい味を咀嚼する
*‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥£‥‥‥‥‥‥★‥¢‥★‥
真っ黒の恍惚、ヴェルヴェットのジャケッ ....
二年前のあした
あの日もたしか、雪が舞っていました
鳴り止まない鈴のように
ただ、こんなふうに
降りはじめに気づいたのが どちらだったか
あなたはいまでも
覚えているでしょ ....
風の中で何かが消えた
それは生きてきた中での何かだった
それは
その時のその場所によって
様々な変化と成長を続け
その日のその情景によって
豊かな感情を創り出した
同時に
風の ....
暖冬と言えども やはり冬は寒く
去年の寒さと比較など出来ないのは
記憶力が悪いからでしょうか
「痩せ過ぎ」と医師に言われるほど痩せているからでしょうか
詩を書こうと思うと
長年付き合って ....
女子校育ちは気がつよくて
と、眉を顰(ひそめ)る父の
たしなめる手にエスコートされ
日曜はショッピングに行く
青白いガラス窓の
温室に咲く花でさえ
その身を愛らしく
あざとく子種を残 ....
☆
そろそろ着陸する
と云うので
五人の宇宙飛行士たちは
めいめい
色鉛筆や携帯電話や文庫本やマニキュアなどをしまい
いやいやながらも手をつないで
着陸に備えた
しかしそれ ....
いったい
どうしたことだろう
むらびと1は
むしをきめこみ
むらびと2には
ぎゃくにみちを
たずねられ
おおさまに
なやんでるけはいは
ひ ....
目の前にはたくさんの優しい言葉の数々
綺麗なガラスの花 可愛いぬいぐるみ
そして友達の心のこもった笑顔
髪の毛を切ってみた
少し違う自分が鏡に向かって微笑んで
違う人になれたなら
そう ....
「にゃーにゃー」
「にゃにゃ?」
ご主人さまが
猫語を真似て
話しかけてくるけれど
何を言ってるのか
さっぱり
わかんないニャン
ここはひとつ
狸寝入り
じゃなかった
猫寝入り?
冬の陽ざしがうれしくて
君は僕に笑いかける
あたたかな冬の光がまぶしくて
君は泣き顔をして横を向く
風が山茶花の花をゆらして
通り過ぎていった
その花に触れるのはおよし
君はそこ ....
峰打ちじゃ
安心せぇ峰打ちジャ
そうじゃ峰打ちじゃ峰打ちじゃ
心配する必要はない峰打ちじゃ
あれもこれも峰打ちじゃ
だからしっかりこころもてぃ
なにもかもが峰打ちじゃ
真剣でさぇないのに ....
心の中にある草原に
乾いた強い風が吹いているので
雨を降らせてみました
大きな虹が架かかりました
心の中にある森に
細くて尖った枝が軋んでいるので
葉を茂らせました
多くの鳥がさえず ....
ああ、ここにいたのかい(ここにいたんだね、)
抱えた膝はこわばって
下ろした腰は冷え切って
青々とした何を見ていたんだい(見ていたんだね、)
す
っ
とすじは白い
....
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