ベットの上で外の様子をうかがった
街は未だにクリスマスムードが漂っている
サンタさん
今年はこんな高価なものは入りませんでした
私が欲しいかったものは
街のイルミネーションより温かく輝く ....
大きな水槽の中に入ってしまったのは、
久しぶりだった。
そこは、ゆらゆらうごめいていて、
別々の世界が水素と酸素を融合させている。
やさしみの泡は、その中をぷくぷくと
漂って ....
私がまだサンタクロースを信じていた頃
父方の祖母と同居していて
私たち兄弟の面倒をみてくれていた
今にして思えば幼さ故とは言え
彼女には随分と理不尽ことしでかしたものだと悔いる
それなり ....
雨が降る
洗い流して
街を、私を
傘は捨てたよ
子供の頃のように
ずぶ濡れになって
雨を楽しんで帰るから
だから、空よ
It cries more and.
....
時に終わりなんてないけど
世界に終わりなんてないけど
何かが生きている限り
僕らに命血が流れている限り
此の世は綺麗だと
彼の世へ伝えられるんだと
歪んだ赤い地平線を見ながら
そう確信し ....
今日は
クリスマス・イヴ
空から
大きな
星が落ちてきて
わたしに囁いた
誰もが
ちょっと
優しくなるこの夜に
みんなが幸せになる方法は
ひとつ
それは何?
星は教えてくれる
誰もが幸せにな ....
鳥取の冬雲が北風に迷っています
今日は大潮だというのに月が
複雑にからまっているのです
私の言葉は上手でしょうか
そんなことよりも伝えたいことの、
たとえば月の輪郭を
なぞる指 ....
夜は
重なり合って
ひそめく
息でくもる
ガラスを隠して
なだらかに波うつ
カーテンの裾で
夜は広がる
冷たい
アルコールが注がれた
二つのグラスが
擦れあった
....
雪雲を連れてきそうなつよい風
いっそそのまま私をさらって欲しかった
12月の厚着をほどく
髪に触れた唇
隠してる想い
わたしを見つけて欲しくて
願いをこめて目を閉じる瞬間
わ ....
てっぽうゆり (純潔)
迷うことのない指先が夜を滑って
僕が吐いた言葉を花に変えていく
闇にも溶けないひたむきさを透かして
仄見える君の純潔が僕を温かくする
....
わたしたちの夏は
ガラス玉みたいに透き通って
どこまでも不安定に揺らめいて泡してく
炭酸水の中でうまく泳げない
わたしとあなた
きっとまったく別々のままに飽和して
まぶたの裏でまだ小さ ....
「死んでしまいたい」が口癖な君に
「生きていれば良いことあるよ」
と言いかけて言い切ることができなかった
それを時代のせいにしたところで何になるのだろう
夢とか希望を持ち難いこんなとき ....
雨に濡れる街
続くテールランプ
にじむ赤
隣で笑うきみ
遠く聞こえるカーラジオ
永遠に
このときが続けばいいのに
私は指先に針を刺す
にじむ小さな赤い点 ....
今夜の雨は悲劇に酔っている
私だけは違うといいながら
誰もが同じように濡れている
無邪気すぎるから
傷付けられたことさえ忘れて
私だけの痛みが欲しいと
傘を風にあずける
焚き ....
なかなか上手に出来た
僕が発明したタイムマシン
きっと恐竜をつれて
帰ってくるんだ
世界中が大興奮で
いろんな取材を受けて
一躍有名人
お金をたくさん貰っても
それでまた冒険に出て
....
グラマラスバタフライ
僕を狂わす炎
美しい人よ
その魅惑的な瞳で
僕を誘惑しておくれ
今宵僕らは二匹の蝶となって
真夜中へと堕ちて行く
二人の体は絡み合ったまま
二度と離れられ ....
音もなく夕日は眠りにつく
車のライトに照らし出されるのは寝不足の私
赤いイヤホンから頂き物の曲が飛び出してくる
私の帰宅時間と国道の車の多い時間は重なる
あえて国道沿いを歩いて帰ってくる
....
ムーミン谷に不眠症はない
眠れなくても誰も困らないから
ムーミンママは
もし眠れなかったら台所の整理
夜出てくるトロールたちに
小さなお菓子をこさえてくれたり
あたたかい飲み物をくれた ....
問題です
この赤い糸はどこへ繋がっているのでしょうか
わかった方は緋月衣瑠香まで、どうぞ
「毎日がspecial」震える文字ならぶ沈没船の航海日誌
足跡を追うと明るい扉の前で途切れた何処へ行ったの、透、
アンバランストランス繰り返す閃光の下でラストダンスを
....
舞う、
それは、かすかに穏やかで
重力と風をさらう
そして、アスファルトへと帰るまで
溶けては消え、溶けては、
あたりは、
そうそうと時をつなげている、師走
風を分けて走 ....
(?)カラス
年末セールの字に
僕は目となり 毛皮へと歩くのでした
行き交う人々
電車の揺れは 暖かそうな
コート コートニーたち
カラスが裏側
があがあ
黒く
スピーカ ....
あ、
雨の夕刻は
アスファルト状の黒いノートにおいて
ひとつぶ、ひとつぶ、別々の
無数の濁点だ、
*
雨滴、
雨滴、
黒く
滲んで
広いひとつの痣として ....
今夜は月が明るい
そう思って
眠れない午前二時
感謝します、そのような言葉に
流星が降った
あの星はもう、{ルビ宇宙=そら}の果てで燃え尽きただろうか
手を ....
神さまからひとつだけ願いを叶えてあげる
と言われたので
幸せになりたいとお願いしてみた
神さまはふむふむと頷いて
では、早速明日から叶えてあげよう
と言ってくれた
期待に胸膨ら ....
みんな帰ったオフィスで
話しかける
もしもし
パンジー (ものおもい)
青空の端にぼんやり頬杖をついて
ほつれた飛行機雲を指先で丸めながら
色とりどりの想いを散らかしっぱなし
冬風が口笛で呼んでも君はうわの空
....
およいでいる、ということに
気がついてしまうと
溺れはじめる
わたしが
わたしを忘れることも
たいせつな息継ぎ
うまれもった、すべ
音色、という文 ....
優しさの前に立ったとき
どうしようもなく
人見知りをしてしまう
なかなか差し出せない手を
ぎゅっと握って
その手のひらは
汗だくになってしまう
嬉しさの前に立ったとき
どうしよ ....
ため息、ひとつ
冬の空に消えた
吐き出した言葉達は汚くて
紡いで、紡いで、泥まみれ
ため息、ひとつ
冬の空に消えた
どんなに洗ってもとれない汚れ
今は不自然だけど
いつかは ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511 512 513 514 515 516 517 518 519 520 521 522 523 524 525 526 527 528 529 530 531 532 533 534 535 536 537 538 539 540 541 542 543 544 545 546 547 548 549 550 551 552 553 554 555 556 557 558 559 560 561 562 563 564 565 566 567 568 569 570 571 572 573 574 575 576 577 578 579 580 581 582 583 584 585 586 587 588 589 590 591 592 593 594 595 596 597 598 599 600 601 602 603 604 605 606 607 608 609 610 611 612 613 614 615 616 617 618 619 620 621 622 623 624 625 626 627 628 629 630 631 632 633 634 635 636 637 638 639