きみのことばは

秋の冷たい雨のようだね

仄かな愛の燃えかすを

ひとつ ひとつ 丁寧に

つまむように消して行く

夏の陽射しに彩られた

一輪の記憶が今しがた

明け ....
目が合ったのさ
葉っぱの ちゃんちゃんこを着て
寒いのが来るぞって わいわい ざわざわ言わせながら 走って来たんだ

でも 目の前で一人が つまずいて

だから 分かったんだよ 赤いちゃ ....
色とりどりの家屋の間から

寒そうに青褪めた電柱が

天に向かって一斉に

我も我もと、腕を伸ばしている。

十一月の風は冷たかろうな。

そうして彼らは、その短い指で不器用にも懸 ....
秋雨

影は
よると重なる

夜明け
カラスたちの声を信じることから
始めよう
引き戸の開く音


そうして一日が始まる
消えた家族のその後は誰も知らない
あのあたりの地主だったという 長男が
次々とこさえた借金を返済するために
土地を売り飛ばし とうとう最後は自宅まで
手放したらしい

跡地にはマンションが ....
もうすぐ君の好きな

冬が来る




冬が最愛の

季節だなんて

高村光太郎みたいだねと

僕が言ったら



そんな人は

知らないと ....
玄関の前で鍵を開けようと
ポケットを探っていたら
いきなり足元の落ち葉が舞い上がった
予測していなかったので 
わたしはすごく驚いた!

よく見ると
それは一羽の蛾だった
木の葉によく ....
さしだされた 日差しに
両手を広げ 
思い出を 手放す

記憶にない私の産着
世紀を飛び越えて 目の前にある紋付袴
晒された金襴の帯 鯨尺の和裁版 
沈没しても浮上する船箪笥 ....
家にどうしてもチューニングのあわないギターがあって
まあ中古のフェンダーステージキャスターというやつのアンプ内臓ミニギター

先輩のショーさんにきいたら直すとけっこうかかるんじゃないって答え
 ....
街で


首を竦めてぼくはひとり歩いていたのですが。
日暮れ色で賑わう通りでは
うっかりしていると
さっさと擦れ違ってしまいます
だぶだぶな外套(オーバー)に身をつつみ
壁のような背中 ....
詩人が詩人たるのは
詩を書くからだ。


画家が画家たるのは
絵を書くからだ。


歌うたいが歌うたいたるのは
歌を歌うからだ。


だったら


キミがキミ ....
一つ数えて 春を越え
二つ数えて 夏を越え
三つ数えて 秋を越え
四つ数えて 冬を越え

五つ数えて
軽く握る拳で
ポンと胸を叩く

吐き出した想いが
突如 目の前に現れる
誰に ....
刻まれてゆく季節
夜半の雨は痛みをともなっていた

言葉で綴られる感情には限りがあるのか
ややもて余しているこの存在と日々

ただのスランプなら人生にはいくらだってあるさ
いままでやって ....
{引用= 
お気をつけなさい
今宵ばかりは、
死人たちの 郷愁が森に充ちる

丸々と太った 月 明かりが、短い影を落とした 

物の怪も 死人たちも往来を徘徊する夜
始まりは、痩せた  ....
わたしのなかに泣き女が棲んでいる
彼女はただ静寂なかなしみだけの世界にいる
声も持たずに泣いている
泣くという行為が彼女の全てであるように
花よ、咲くなと泣いている
花が、咲いたと泣いている ....
どこで食べても

お味噌汁はご飯の右

ぼくはこの配置が苦手で

いつも、必ず

ご飯の左に置き直す

お味噌汁が右にあると

右手で倒してしまいそう

その不安でいっぱい ....
飛べない鳥もいるけれど

飛べる鳥に限って言えば



“鳥は、飛べるから鳥なんだ”



小さなかごに閉じ込めちゃって

そうして

人が眺めるためだけに

餌を食み ....
 
想いの珠がふくらんだり、しぼんだり

どっくん どっくん 鼓動する


あたいは、生きる



 
あなたはハイヒール
ボクはスニーカー
一緒に歩くことには抵抗がある
ハイヒールは嗜好的
スニーカーは機能的

あなたは美しさで自分を進み
ボクはそつなさで自分を進む
進み方は違うけど
 ....
振り絞る様な虫の音の外は雨
空木岳は雪にちがいない

湯に浸かるこの体は疲れていて
もう少しだけ このまま眠って居たいのに
天井から落ちる水滴が冷たくて

まだ羽根を すり合わせている
 ....
同じ動物とは思えない 我利な空気に利己な軸

 勝手にどうぞ

 せめて隣の銀河に行ってくれ

同じ動物とは思えない なぜ太陽は照らすのか

 不思議の万華鏡 片目のみで見るしかない
 ....
眠れはしない
この心臓から伝わる
僕の音 貴女の音

瞳を閉じれば
より一層 残像が支配する世界

「声さえ隣に居て欲しい」
言い放つ言葉は夜の闇に溶けてゆき
僕の中で連鎖されてゆく ....
人は

一人じゃ生きていけないって言うけれど

こうして僕らは群れて生きているのに

一人だと思うことがある。



それが決して辛いとか悲しいとか言っているんじゃない。  ....
晴れた日曜日に車を走らせれば
道々に白いけむりが立ちのぼっている
枯葉を燃やしても
人を燃やしても
家を燃やしても
出せなかった手紙を燃やしても
その煙の色は白い
かたち在るものは
燃 ....
かき鳴らすギター
踊る君のつま先
私はただ恋の歌を高らかに歌い
きらめく君の瞳だけみつめていた

枯葉の舞い散る
落ち葉のステージの上で
娘たちは恋のステップを踏む

君の黒髪が揺れ ....
男と別れた夜
ひとり寝の布団の中
音が聴こえる

肋骨の奥のほう
ピシッピシッと
何かが砕ける音がした

心の薄氷を踏む音か
未練の鱗を剥がす音か
遠ざかっていく男の靴音か

 ....
人に必要とされたいって

思うことってあるかい?



誰でもいいから

誰かから熱烈に必要とされたいって

誰でもいいから

誰かから本当に必要にされたいって

思うこと ....
行き遅れなのか
貰い遅れなのか
今は男女関係ない
行き遅れの男子もいるよね



ベンツや
ベンベや
フェラーリに乗りたいけど

それだけ

男の隣はゴメン
 ....
背の羽の刺青
岸壁の火
光と冬 足もとに
砕けゆく音


蝋の曇が
水面を覆う
地の足跡は空へつづき
雨と雪に満ちてゆく


暗がり 水たまり 分かれ道
 ....
シャクだからと
ブン投げたい言葉を
石楠花の 茎に預けて
水を差す
そんな言葉は ナンセンス
静かな如雨露で
大人しい土を固めるのが
雨と仲良くなる証拠
その証拠に 
太陽は 微笑ん ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19149)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冷たい雨- ただのみ ...自由詩22*12-11-8
ちゃんちゃんこ- ぎへいじ自由詩10*12-11-7
絡まったあやとり。- 元親 ミ ...自由詩712-11-7
無題- seniri自由詩4*12-11-7
消息- そらの珊 ...自由詩1212-11-7
冬の花- 多紀自由詩13*12-11-7
【_擬態_—_mimicry_—_】- 泡沫恋歌自由詩11*12-11-7
光る陰- るるりら自由詩18*12-11-7
はずれた音- 梅昆布茶自由詩16*12-11-7
秋を見つめてみませんか_三篇_(想起させるものに、忠実に)- 乾 加津 ...自由詩18*12-11-6
せめて自分だけは自分を信じろ。- 元親 ミ ...自由詩312-11-6
ワガママな季節- subaru★自由詩16*12-11-6
夜半の雨- 梅昆布茶自由詩1112-11-6
万霊節の夜- 月乃助自由詩13*12-11-6
泣き女- そらの珊 ...自由詩1612-11-6
お味噌汁- 三田九郎自由詩11*12-11-6
キミと僕と飛べる鳥。- 元親 ミ ...自由詩3*12-11-6
生きる- 殿上 童自由詩22*12-11-5
素足- イオン自由詩7*12-11-5
虫の音- ぎへいじ自由詩10*12-11-5
同じ動物- 朝焼彩茜 ...自由詩5*12-11-5
貴方を想う、夜。- 柊 蒼衣自由詩612-11-5
知りたいと願うこと。- 元親 ミ ...自由詩7*12-11-5
白いけむり- そらの珊 ...自由詩14*12-11-5
秋の恋人- 未有花自由詩12*12-11-5
【_音_】- 泡沫恋歌自由詩9*12-11-5
必要なのは。- 元親 ミ ...自由詩5*12-11-4
貰い遅れ- 鵜飼千代 ...自由詩12*12-11-4
夜めぐる夜- 木立 悟自由詩512-11-4
チャンネル設定- 藤鈴呼自由詩6*12-11-3

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