さっき買ったばかりの
ペチュニアの苗にあった
つぼみが
うらうらとした
ひなたの中で
もう咲きかけている

そうやって
ほどけ始めた
濃紫のはなびらは
見せかけより何倍も
ふくら ....
明日も
私をきらいな人が
たくさんいてほしいと願う夜
あなたの詩には
共感なんてできないし
空行で破裂する
思わせぶりな言葉なんて
雑すぎて
丁寧すぎて
何も生まれないし何も死なない ....
敵対者には花束を送れ
上等のやつが良い
色も香りも惜しみなく
リボンもしっかり選ぶが良い
和解のため?
平和のため?
とんでもない

刃物は優美さに隠される
獣は息を潜めてじっと待つ ....
 モシモシ オカアサン
 ワタシ・・・・
長い待っていたひと言
鬱々の闇は晴れる
営々と続いた生命の
未来に続く扉は開いて
愛の儀式に黄金の光が溢れ

 モシモシ カアサン
 オ ....
何処かに眠っている昨日
さとうきびから生成される明日

個人的に厳しい毎日
会社的に使いやすい存在

安定した自分という誤解
信頼できる友という希望

愛という夢想
性という分離
 ....
長距離走者の孤独を短距離走者がすんなりと追い越して行く朝

支配構造に反逆してこころがちぎれるままに運命を壊す

迦楼羅 崑崙 推古王 婆羅門 友が売る伎楽面 そして奈良

老齢な百科事典 ....
あたしの悲しみは 彷徨った後
水仙の咲く堤の 老いた桜にたどり着く
蕾はまだ固いのに 水は
香りに混ざった 陽の光を揺らす 軽やかに


きらきらと 光の粒はころがって
橋を渡る老人 ....
にぶい金色の肌が
冬の陽だまりを
そっとはねかえしている
アルミニウムの
浅い洗面器のうしろに
整列している
こどもたちの
頬はあかく

順番になれば
みないちように
そこへ温か ....
社会人の切符を手に入れて
孤独な戦場に出ていく君は
もちろん希望と自信を
瞳に漲らせ
不安を乗り越えていく

おめでとう
母さんは
君の速さで歩くことさえ
もうできないのに
心配ば ....
痴態は演じられるものではなく
晒してしまうもの
ネズミを焼く匂い
霞の向こう兜を脱いだ少年の
老いを孕む眼差し
生を一巡りしたかのよう
遺灰を踏み しめる
空を模した青磁器/亀裂の風
 ....
ヨシノさんは江戸末期の
北豊島郡染井村で生まれた

生まれながらにして容姿端麗
娘盛りには五枚の花弁を振り撒いて
道行く人を虜にした

染井村のヨシノさんを
なんとしても手に入れた ....
あれから
もう一年くらいになるだろうか
久しぶりにレジでみたその女性の
艶やかな微肉はとれていた
(少し お痩せになられましたね )
聞き取り難かったのだろうか
もう一度 ....
町の
流れから
取り残されたものたちが
風に
捨てられたものたちが
身を寄せ合って
淀んだビルの谷間

愚痴は
爆ぜる気力さえ
失って
飲み込まれていく
夕焼けがビルの窓から覗く頃
わたしの時間が始まる

昼間着ていたスーツを脱ぎ捨て
わたしを取り出して
カフェの片隅に
あるいは
居酒屋の椅子に乗せる
概念、
私からつねに対極にはばたくものよ。
しかし私は、
あの斥力に呪われた手筈がないならば、
ひとときとして、
存続することは叶わないだろう。

思考をすることが悪であるとは限らない。 ....
夜の瓶の底を叩いて
がんらんどうの静けさだ
木々は枝分かれした懐に鳥達をいだき
近づく黎明を覆い隠すように
小さな寝息を慰撫している

今日という日に、起こるべくして起きたとして
その内 ....
      かなしみはいつだって
      握りつぶされた
      缶コーヒー
      むけられた怒りは
      やり切れなさと
      くやしさの色をにじませ ....
煙草を燻らしながら
想いの海に言葉をたずねてさまよう
軋む船はちょっと疲れているようだ

シフトをわずかにに緩めて波間をただよう
遠望する水平線にはゆっくりと一日がかたむいてゆく
 ....
女は二人目の子どもを男の手に渡すと
彼岸に渡った子を追ってすーっと消えた
こちらに残した子は 
父も祖父母も伯母もいて
大勢の大人に囲まれて
春も夏も秋もあって
冬も暖かい部屋
十分な食 ....
 
あなたがわたしの中から消えてくれない

きっと、愛の言葉より 後悔が多かったから

きっと、愛の言葉より 口づけが多かったから



 
わたしと彼は
必要以上に
相手を干渉しないことで
バランスを保っている

言いたいことを言わない
訊きたいことも訊かない
分かっていても黙っている
そんな風に
相手に対して深入りしな ....
君の笑顔の反射率
   と
僕の視線の屈折率


君のあどけない未知数
    と
僕のくたびれた無理数


君の心への直線距離
    と
僕の言葉の射程距離


 ....
【めばえ】
優しい言葉ではなく
優しさって何だろう

おとなっぽさではなく
おとなって何だろう

それが貴女にわかるのは

長々と月日が寝そべって
太陽と月が寄り添った後

少 ....
一羽の鷺が 
  ふわり 弧を描き 
    降り立った 見えない川辺 

出来事との距離は
程良く 霞となり
コンマ何秒か遅れ
波紋は伝う
  記憶の水面を

現実よりも
純白 ....
あの人をスイッチとして両の目にうっすらひろがる海があったね




かぎりなく似ている場所に立っている人差し指のさす系統樹




ゆびとじのきれいなひとでワイシャ ....
わたしたち
沸点が似ているけれど
ほんとうに少しだけ
わたしの方が低いから
こんな陽気な日は先に
蒸発し始めるのです
耳の中がゆだちはじめると
あなたがまだ穏やかに器のなかにくつろい ....
この春さいごの日曜日
鎮守の森の桜花
こぼれるほどに満開で
甘いピンクの春風に
はらりはらりと髪に舞う。

花の便りにさそわれて
野越え山越え谷越えて
老人だけの里山で
300年も生 ....
もう二度と心から笑える日は来ないと思います

見たところ私よりも一回りも若いあなたは
これから半世紀以上続いていくであろう
(続いていってほしい)あなたの人生を
一度も心から笑うことなく歩ん ....
硬質なおんなと軟弱なおとこ
大切なものと捨てなければ進めない足枷

サボテンのようにわずかな水分で生きて行く
だれもじぶんを交換できないので
大好きなシャツの袖に腕を通す

生きる意欲は ....
種をまくという行為は楽しい
反面
どこにもいない誰かに
試されているようで
神聖な気持ちになる

この手にある幾粒かは
芽を出さないだろう おそらくは
皆が
花を咲かせるわけではなく ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春告鳥- そらの珊 ...自由詩12*15-3-29
あなたの詩がきらいです- 左屋百色自由詩1815-3-28
復讐の心得- ただのみ ...自由詩18*15-3-28
親の愛が金になるとき- イナエ自由詩5*15-3-27
和解- 梅昆布茶自由詩1015-3-27
プチ短歌- 梅昆布茶短歌615-3-27
早春に- 藤原絵理 ...自由詩815-3-26
消毒の時間- そらの珊 ...自由詩15*15-3-26
初めて大海へ漕ぎだす君へ- Lucy自由詩15*15-3-25
純粋痴態- ただのみ ...自由詩15*15-3-25
ヨシノさん- nonya自由詩20*15-3-25
朗らかな人- アラガイ ...自由詩9*15-3-25
淀み- イナエ自由詩7*15-3-25
夕焼け- イナエ自由詩7*15-3-25
わかりやすい詩- 高濱自由詩215-3-25
瓶の行き先- 由木名緒 ...自由詩12*15-3-24
コーヒー色の夜- 石田とわ自由詩17*15-3-24
微速前進- 梅昆布茶自由詩8*15-3-23
賽の河原- イナエ自由詩6*15-3-23
消えてくれない- 殿上 童自由詩13*15-3-23
【_バランス_】- 泡沫恋歌自由詩17*15-3-22
わからないこと- nonya自由詩15*15-3-22
詩の子供たち- 宣井龍人自由詩12*15-3-22
鷺と鴨- ただのみ ...自由詩14*15-3-21
ぷらしぼめらんこりっく- 初谷むい短歌6*15-3-21
ファイン- 遙洋自由詩8*15-3-20
去年の桜- 星野つば ...自由詩515-3-20
まだ心から笑えないあなたへ- 夏美かを ...自由詩32*15-3-20
サボテン- 梅昆布茶自由詩1015-3-20
春の土- そらの珊 ...自由詩14*15-3-19

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