昨日もまた
日めくりの暦が一枚消え
昨日を生きた言葉たちが
静かに眠る
昨日一番生きた言葉は
土の道だった
でこぼことした
それでいて不安定な小石の上を
靴底に刺さるかのような痛み ....
Ser immortal es baladi;
menos el hombre, todas las criaturas lo son, pues ignoran la muerte;
lo ....
1ヶ月のうち15日まで寝ないで働いて後はずっと眠っている
この社会の生き物達はみんなそうだ
しかし中には真逆の生活をして悪さを働く者もいる
その為に警察は悪さを働く者と同じような生活をし ....
思った
弾いてみたいと
ふれてみた
ぎこちない指で
鳴った
小さいけどせつない音が
もう一度ふれてみた
今度は少し大きく鳴った
はじいてみた
いい音が鳴った
はじい ....
ダンボール箱
いや、もう、箱ではない
これに
俺は
云いようもないさみしさを覚え
やあ、俺が
もう、君のよに、なってしまったら
どうしよか
なりたくはない
ダンボールのよに
雑用さ ....
最初は同じだった
間違えたわけじゃない
自然すぎるぐらい自然な流れ
少しの違いは溝を深めて
見下すようになる
それが規則だとでもいうように
生きものに動物も人間も入っていた ....
初夏の夕焼ブルー
窓から見えるのは
憂鬱色に染め上がった
人の群れ
{引用=
病室はうなり続ける
おーんおん
}
咲き誇る雨の花火
パチパチと
たたきつけられ
消えてゆき ....
あなたは物静かだった
あなたを背負うと
その軽さの分だけ物静かに温かかった
だからあの家は部屋は
この空の下突っ立つ一人の人間は世界は
今でも物静かなまま
極めて物静かで
見渡す限り ....
なんでも知っている影が
いい加減煩わしくなってきたので
殺すことにした
大きな岩を山から落として
思い切り影に叩きつけると
影は聞いたことのない音を立てて
死んだ
....
この真っ赤な嫉妬の炎が
あたしのすべてを燃やし尽くして消えたとき
その焼け跡に清らかな花が咲きますように
そしたらあたしはその花を
あなたとあの子に渡します
「仕合せ ....
ちんぷんかんぷんの糸が
くちびるの前でもつれて
おかしなことになっている
ちんぷんかんぷんと
口に出して言えば言うほど
糸はもつれていく
ちんぷんかんぷんは
もつれた糸だ
小魚 ....
とかく、そのフォームの美しいこと。
僕は退屈になるとよく相談したものだ、
ねえドリー、君の肺癌以上にかっこいい死に様ってあるかな
ドリーはヤニが浮いた歯茎を扇子で隠して
腐るほどにあ ....
意味もなく
突っ立っている
その言葉に
気づいている
きみひとり
髪をぬらして
雨の中にふたり
傘をひとつ買った
初恋の朝
目的もなく
寝ころんでいる
その眼差しに
気づい ....
夕刻が過ぎても
遠くのほうで
夕焼け小焼け、と
歌っている声がきこえるので
カーテンの厚みに
紛れえ、紛れえ、と
こちらも
声には出さずに
歌い返した
遠くのほう
というのは
....
1
8年という年月が
月日が
どれだけ長くて
どれだけ短いのか
それすらもわからない
さようならと言ったところで
いったい何になるだろう
悲しくて哀しくて
寂しく ....
2007/05/19
なんと
微かな光だろうか
北緯45度を超えた
真鍮色の不安の日
ピアノの弦を叩く
叩かれてから音が
音が発生してから
届けられた ....
まるくあった裂け目だ。そのように生じる他にないのは、密室の丸ごとの気狂いや身悶えに含まれる等しさやおかしさ。
ついに殴るあなたを見つけ出せないあなたの猫背を撫でさすってや ....
若葉の月の頃
風を聞きて静かに思へば
生を愛す心をぞ知る
時は絶へずして流れ
われもまたその一つ
緑薄き葉を見やれば
命の底から伸び広がらむさま
時が開くがごとし
いつしか葉も心も
....
始まりはもう何年前になるだろう
彼が必死に歌う姿を眺めた
あの必死さは若さからか
それとももう後には引けないのか
……どっちにしろ僕には関係ないけれど。
ティンカー・ベル 何処にいる ....
喫水を傾いだキャラベル船から
周辺の魚にふるまわれた金貨が
凍える泡を巻きこんだ海流の底に
横たわった鏡をつらぬいて
細い螺旋を描きながら沈んでいった
激しく凝集する深い奥には
歪んだ 乾 ....
とおく
とおくから聞こえる
もぞもぞしたごとごと
とおく
とおくに見えだす
かげろうの壁の向こう
雲のすきまからはみ出した光にゆびさされ
銀色に青い線のはいった電車が走りだす
鳩が30 ....
出会ったばかりだから
いや、
付き合いはじめたばかりだから
いや、
裸になったあとのふたりだから
つぎいつ会えるのか、六月会議をする
そいつを消費したあとは
....
ああ、ぼくらの恋、なんてのは
もう風車だ
風車
五月の風に、さ
混ざり合ってもいつか
止まって
色は、分かれて
夏日を更新するはずの五月晴れが連れてきたのは
冬の残滓のような冷たさで
渺々と吹き荒れる毎に世間を震撼させている
鉄板を舞い上げてしまう風は
それでも人を飛翔させたりはせず
降下する ....
ゲインが降っています。
お母さんの声も、野良猫の声も歪んで聞き取れない。
あなたの声は初めからありはしない。
ゲイン、ゲイン、もっと。
音なんて要らないんです。 ....
2007/05/19
集中打を浴びて
交代させられた
投手の心の中は
どんなものかと
憶測した時代に
コンピュータ・ビジネスがあれば
ITがあれば
もう少しは救 ....
目の前に伸びる
この無数の道が
全部君に繋がってるなら
きっと僕は明日も早起きをして
どんな未来にも立ち向かうんだろう
臆病者が{ルビ英雄=ヒーロー}になる
それは今まで一 ....
パソコンのキーボードには
ひと際大きな
ボタンが付いています
それは
Enterキーと呼ばれる
大 ....
小学生の頃に乗っていた青い自転車は
ボタン一つでロボットに変形した
サドルの裏側にボタンはあったのだけれど
変形すると股間に隠れてしまい
外からは押せなくなってしまう欠陥品
だから自転車に戻 ....
「僕にも卵白を下さい。」
コロンと・初めましてで
僕の揺り篭は・形が違う
包まれずに・剥き出しで
凍えそうに・冷えるので
「僕にも卵白を下さい。」
透明な・箱詰めにされて
無数の視線 ....
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