珠玉
レタス

ふたりで拾った
透明で硬く紅い卵

ぼくが生き物係になって
手のひらで暖め孵化を待っている

何が生まれるのかわからない
虫眼鏡で眼を凝らしてみると
真ん中がトクトクと脈動している

何が生まれるのかな…

ほら 見てごらん
きみは深呼吸して虫眼鏡を覗き込んだ

トクトク トクトク

ほら、生きているだろ

うん。何かが生きてる
火の鳥かなぁ…

いやだ!
永遠の送り人にはなりたくないよ

そうだね永遠に死ねないのはいやだよね…

ぼくはもう暖めたくないな
科学室の液体窒素に入れてしまおう



卵は脈動を止めて石化した

ぼくは飽くことなく


きみに捧げる卵を研磨する


自由詩 珠玉 Copyright レタス 2023-12-28 23:26:38
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