夢と魔法の君
よしたか




君は愛と真面目のぺっちゃんこみたいで
君はカツゼツの悪いlovesongみたい
君はカギカッコが大忙しな秘密みたいで
君は重たい無言に溺れる願いごとみたい
君は優しさと残酷を調和させたいランプみたいで
君は善悪のない水に映る顔を真似したりもする
君は素晴らしい相槌を何度も手繰り寄せて
君はちんちんが言えない文化みたい
君は愛の美しさと厳しさに自転車をまいて
君は音信不通と混線の日々に湖をおくった

僕には愛らしくて、誰かには特別じゃない
君はあの人じゃなくて、もちろん僕じゃない
怖がって、歪んだ連想ゲームを怖がって
逃げこんで、一人用の森に逃げこんで
また手をあげて、包帯の加護をうけた手をあげて
必要か必要じゃないかは必要ない
君へ語りかけて君に語られたね
君と語りあって君と静かになったね

ほぐれた無言の土に 二人の言葉を咲かせた
二人の言葉の前に 燃える桜と出会う窓を開いた
燃える桜と出会う窓の風に 安心した凶器を投げた
安心した凶器の涙に 編み込んだ星空をあてた
編み込んだ星空の中 驚くべき呼吸を響かせた

足音
二人の二人にまつわる
いろいろの足音
みんな みんな
水中で溺れそうな人の泡のように立ちのぼる

夢のよう 彼女は笑ったんだ 僕も笑った
オーバーな心臓みたいに
いつか たくましい笑顔のネズミも涙するように




自由詩 夢と魔法の君 Copyright よしたか 2013-03-05 01:03:25
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