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小さな小さな箱の中で
僕は不快な虫になった
それはとても静かな箱だけど
時折川の流れの様な音が聞こえたから
多分、人が捨てた河原のマクドナルドの箱の中

僕は小さな虫だから
箱を開ける事 ....
鼻風邪をひいてしまった
五月の初めのあたりの事だ
なんとなく仕事も落ち着き
明日からの長い休みに
何をしようかという日の事だ

鼻風邪をひいてしまった
ズゴゴ、と鼻を吸う
喉の奥に青っ ....
何かをしようと思うのですが何をしていいのか解らず
家に一人でじっとしているのも寂しいものですから
出来るだけ服を着込んで嵐の様な風の夜に
月を見に出かける事にしたのです

月には雲がかかった ....
雨が止んだ
着慣れないスーツは塩っぱい匂いがする
雨どいは未だ雨を集めている

雨が止んだ
着慣れないスーツは塩っぱい匂いがする
雨どいから雨は排水溝に消えて行く

雨が止んだ駅のホー ....
幾重にも重ねられた
朝霞の様に
私は青く塗られた
何かが蠢くカンバスに
薄く薄く白を塗る

決して無理をしては
いけない
分厚く塗り込めば
いずれ割れ、剥がれ落ちる
薄く薄く白を塗 ....
自分、行きとるか
真面目に働いとるか
まあ、僕の事やから
きっと転職してるんやろう
今の仕事はどないや
こっちは毎晩残業やで
残業代もらえん会社で残業や
奥さんと子供、大事してるか
今 ....
言葉、歌、思い出した事、仕事の事、
夏の事、服の事、寒さの事、
途切れない日の光、みずたまりの虹、
ガラスに列ぶドットの規則性

さ迷う
思考の宿り場を選べない
清浄な空間
混沌

 ....
空というものに
きっと知らない世界があると
雲の大きな
さかさまの地面をけって
落ちてきた
僕が笑っているので
なんだか
ほんとうに
なんだか
スぅっと遠くに
泳いでいくクジラにな ....
なかなか上手に出来た
僕が発明したタイムマシン
きっと恐竜をつれて
帰ってくるんだ
世界中が大興奮で
いろんな取材を受けて
一躍有名人
お金をたくさん貰っても
それでまた冒険に出て
 ....
ホリー、ホリー
見てごらん
空だ、空だよ、月夜だよ

ホリー、ホリー
おいでごらん
風が風だよ、木が泣くよ

ホリー、ホリー
手をつなごう
膝にお座り、空を見よう

ホリー、ホ ....
いろいろ書こうと思うのだけれど
どうにもうまく繋がらなくて
言葉は千切れた

そこにはもしかしたら
小さな小さな
だんまりの世界なぞがあって
そこではもしかしたら
だーれもしゃべらない ....
おやめなさい
月はあなたに何も教えてはくれません
おやめなさい
風見鶏はあなたに何も教えてはくれません
おやめなさい。

だから
こうして私はこうして月をながめる
だから
こうして私 ....
ティースプーン2本が
彼の人生の全てだった
安いアルミで出来たそれは
既に古ぼけ
2本重ねてもぴったり合う事は無く
カチカチと無機質な音を鳴らした
男はそれが好きだったし
いつもポケット ....
ぴしぴしと波打つ様な雨
大きなツリーから
延びた電飾に絡まりぶら下がる星
風に揺れている

昼間の電飾は滑稽だ
雨に濡れ風に揺れればなおさら
揺るがない憩い
揺るぎ無い寂しさ

人 ....
僕は手紙を書きましたが投函できず
結局その手紙は引き出しの中に沈んで行きました
そうして毎日引き出しの底から
静寂を運んできました

僕は海に行きました
青いハーフパンツの水着を持って行き ....
・僕は電車で真ん中に座る

少し語ろうと、思う。今しか語れない事や、それから少し前の事を。先の事を。
もうじき30歳になるある日、僕は友人と酒を飲み、そうして勢いで、次の日の仕事を休む電話を会社 ....
アダムとイブのりんご(知恵の実、実は神様はあだむとイブにくれてやるつもりだったのでは無いだろうか。しかし、そう教えられていた為に、待ち焦がれ、待てなくて、実がしっかりと熟す前に、蛇の静止を聞かず食べて .... 悲しいくらいに青い青に泣きそうになった
忘れられた様な鉄道の線路
遠くまで見えるその先に浮かぶ海
空とと混ざり合った青は
果てし無い奥行き
永遠に届かない青
詩なんてなあ言葉でしかない
僕らは嘘つきだ

{引用=寂しかろうと悲しかろうと
かわいそうだなんて
思ってやるものか}
あちらこちらにポツポツと
{ルビ蕁麻疹=じんましん}の模様
かいいのです
これは偉くかいいのです
何が原因かと言われても判らず
もとより皮膚が弱いのだそうだ
だから掻くといけない
掻くと ....
不幸せの数を数えてみた
ひとつ、ふたつ、みっつ
数えてるうちに
意味がわからなくなった
なんでそんな事数えてるんだろう
ひとつ、ふたつ、みっつ
いくら数えてみても
意味なんてわからなくて ....
すべてにけりをつけて
ゆっくり回りだす世界に
打寄せる思い出
消えるわけじゃない
最後にゆっくり
涙をこらえて踊る
涙色の照明に照らされ
「またね」
言葉に隠された
「さようなら」
 ....
僕は知っている。
君が誰で
どこから来て
何をしているのか

だけど

僕は知らない。
君が何を好きで
どんな事に興味を持って
どんな笑い方をするのかを
別れ際 凍る言葉に浮かぶ舟 たゆたいもせず 流されもせず

人の波 何に安心しているの 流される事 雑踏の静寂

薄笑い 薄い氷のその下に 黒い魚の影がちらつく

移り往く 山のもみじの日 ....
宵濡れて 秋月想い鳴く虫の 声ぞ密かに 雲を見あげる 『海の中で時計は止まる』

そっと手をつなぎながら
僕ら海に泳ごう
ひと足とびに歌を口ずさんで
思い出の波にゆらぎながら
毎日君に話せなかった言葉を話そう


『羊が手を振る』

 ....
『うれし雨』

この雨は泣いてる雨なんかじゃない
きっとうれし雨なんだ
そうじゃなきゃいけないんだ


『何でも無い一日』

ただひざを抱えて
外を眺めていた
少し肌寒いのは
 ....
『ころがるわ。』

みんなには内緒やけどな
うち、好きなひとおんねん
そう言って笑う
なぁ、なんで僕に言うたん
僕ほんまは君の事好きやねんで?


『ちゃうねん、あの、ちゃうねん』
 ....
一生なんて一瞬だなんて

(りんごが落ちるみたいにひどい顔)

好きだって言ってくれたのに

(だけども今恋してた)

笑わないでよ

(りんごの匂いは血の味に似ている)

笑 ....
なぜ君ら
かかわって来るんだ
少し黙れよ


雨の日に
濡れる右肩
君に見とれる


必要ないんなら
教えてくれない
やめるから


青春時代の青臭い
どうにもやりきれ ....
北大路京介さんのプル式さんおすすめリスト(144)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- プル式自由詩713-6-10
この街に物語は似合わない- プル式自由詩612-5-2
君の明かりで眠る- プル式自由詩17*11-12-24
雨が止んだ。- プル式自由詩611-6-16
白を塗る- プル式自由詩10*11-4-19
十年後の自分へ。- プル式自由詩1010-12-2
様々な思考が頭の中でまわる(未詩・独白)- プル式自由詩510-11-11
空とクジラの事- プル式自由詩3*09-1-25
タイムマシン- プル式自由詩3*08-12-16
ホリー、ホリー。- プル式自由詩8*08-8-8
夏の回転式。- プル式自由詩11*08-8-1
月と風見鶏- プル式自由詩7*08-6-10
乞食の話- プル式自由詩11*07-12-20
今日は雨が降っている- プル式自由詩4*07-12-13
明日のように- プル式自由詩6*07-12-1
冬のはじまり- プル式散文(批評 ...7*07-11-17
別解(アダムとイブについてのさわり)- プル式散文(批評 ...3*07-10-30
- プル式自由詩9*07-10-27
僕らはみんなで嘘をつく- プル式未詩・独白5*07-10-24
夜長に世界を抱き眠れない- プル式未詩・独白3*07-10-22
幸せの数- プル式自由詩6*07-10-16
ラストダンス- プル式自由詩10*07-10-16
アイノウ、アイドント- プル式自由詩3*07-10-16
月の海は凍るのか- プル式短歌5*07-10-10
- プル式短歌2*07-10-10
宵闇気取りでコンニチハ- プル式自由詩12*07-10-5
銀月と糸電話- プル式自由詩11*07-9-30
そんなんちゃうっちゅうねん- プル式自由詩3*07-9-30
秋空にりんどうが咲いている- プル式自由詩3*07-9-30
三行詩のさんざめき- プル式自由詩5*07-9-29

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