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もう何も怖いことなど無いのだよ
風になって
雲を踏んで
好きな場所で寝転べれるよ

光の条が覚束なくて
ぽんぽん淋しげなのは
人間らしく生きてきたからだよ
じき慣れるよ

できるこ ....
世界中を見たくなり
船を作ることにした

一代目は攫われた
取り戻したときには壊れてた

二代目は勝手に船出した
アメリカで大成功したとかしないとか

三代目は普通にした
見たこと ....
風船が
割れなくなって

空が
割れて

閃光星の隣まで
来てしまった
息の代わりに
靄を吸う

風船の中は
温かい未来で
階段も天井も
白く

湿ったものは
どこに ....
ヒーローだったことについて
話す気になった
守るものを見つけたから

ヒーローの後の仕事として
誰からも愛されないヒーローになり
どこに行くにも
無人島がつきまとった

悪は相変わら ....
飛行機を知らない人と轍を踏む
想像よりも柔らかい轍だった
この先に飛行機があるんだよ
そう言うと向こうは深く頷いた

生まれたときから教えられた通り
正しく騙せば
一族は末永く恵まれる
 ....
今日はきっと晴れるんだろう
鳥の声が絶えず聞こえてくる
流れている水音は内からで
だから頼りなく揺らめいている
目を閉じても辺りをくまなく照らすのは
まぎれもなく一つの願い

どこ行こう ....
埃を拭いて
窓を開ける
三日月が夜を飛んでいる

夜についてる窓を開ける
少し欠けた宇宙が
ずっと故郷を目指している

その故郷の窓を開ける
木の下で誰かが
手を振っている

 ....
声は枯れ
いつだって月日は流れ

最大の星最小の闇
横顔はプラズマへと昇華し

いつまで石でいようか
いつまで渡りきったつもり

跡形もなくまるく研磨された石
するする滑って

 ....
てんとう虫が
はじまりを見ようとしている

いつも黒々として
その目に届く瞬間
昨日の蝶のように青くなる

寂れた車輪の下
命の枝葉いくらでも伸びる

葉を噛んでみると
溢れんば ....
映画を観た後
外は黒で暗く固められていて
妙に丸い機械の部品ばかり転がっていた

映画を観た後
キラキラとしたフィルムは頭を離れることなく
そのまま走馬灯に加えられた

映画を観た後
 ....
家が潰れた
潰れすぎて
十億年が経った

その間にあなたは
一年弱の間優しいまま
安寧に完成した

いつしか石と花で
あなたの家は
いっぱいになった

そんなこともしらず私は
 ....
果てしないと儚いの違いが
正直あまり分からない

息を覚えた頃
気付いた
ここにいるべきではない

ではどこへいくのか
どこへいこう
さしあたり
感動したい

ある日感動のあま ....
滅茶苦茶にされた背伸び
搾取されゆく背伸び

二つの背伸びの距離を
埋めようとする僕とあなた
そのとあなたのとを
掬い上げようとした光の差す隣人

帰ってきた隣人
かつて山羊だったか ....
書き人知らずの本でした
棚から引き抜き
いくつかの確かな硬貨を払い
手に入れたというのに
ふと気付けば
それを生んだ人の名は
どこにも刻まれていませんでした

家に帰り
日差しが中途 ....
左右されることのない
どんな青とも
向き合えるような雲

その雲はやがて
上下されることのない
ようにもなり

強く弱く笑ったまま
飛んでいく

そんな夢になりたかった
そう長 ....
戦争を終わらせていく
疲れた瞼を押してでも洗った
展望を転がしてでも
果たさなければならないことを
鼓動で作り上げた

不意に浅く刺さってくるものと対峙する
埃を拾い集めている
子供た ....
君によく似た笛に吹かれて
呪文になっていました

手紙と思っていたのは小さな扉でした
沈みながら走りましたが
波は見当たりませんでした

わーわーあー
詰まっています

あの魚に伝 ....
取り返しのつかないことを
バラバラにすると
最後は
光が残った

次に光を
バラバラにすると
結局は
取り返しのつかないことが残った

ああそういうことか
大きく頷いてみた

 ....
あなたは物静かだった
あなたを背負うと
その軽さの分だけ物静かに温かかった
だからあの家は部屋は
この空の下突っ立つ一人の人間は世界は

今でも物静かなまま
極めて物静かで
見渡す限り ....
電車を降りると
点字ブロックが
花野に埋もれていた

あなたはここにある花の名を
一つとしてしらない
見えることもない

それでもその眼は
厳かなほどに瞬きをするから
見えているも ....
ずっと
船に乗ってた
訳も分からず
切符を持っていたものだから

夜空が美しい
けれど夜が汚い
信じていた
その濃色を

波が輝いている
チェロの音色が聞こえてくる
離さない
 ....
空が横倒しになり
星が包まれるとき
そのとき私は

包丁を刻み
煉瓦で川をつくり
小麦で塔を建てるでしょう

そしてできた塔にお客をお招きし
窓際にテーブルを置いて
楽しく喧嘩する ....
桜って詩になりやすいね
きれいだし儚いし日本的だし

でも今はさ無理だよ
もう散ってるとかそういう
問題じゃないって分かるだろう

もう桜でどこまでどれだけ
詩を連ねたか分からない
 ....
インサイダー取引も
アウトサイダーに扱われるのも
もうお腹いっぱいだね

喉なら結構渇いてるから
休憩がてらに
賢治も愛したciderでいっぱい

cidersider
姉とハンバーグを作る
この広い大草原の中で
寂しさを潰そうと捏ねて変形させようと
焼いて楽しくしてやろうと

玉葱を切って遥か経つが
姉の涙は止まらない
それはこの世で唯一の水

私 ....
東京に空なんて
ないじゃんもうやだこんな息苦しいとこ
とあなたは昔とは違い
ストレートにまくしたてます
その興奮によって必ず
主観と客観を微調整するチャンスを失っています

そうだねと相 ....
郵便屋さんご苦労さん
手紙が十枚落ちました
燃やしてあげましょ
いちまーい
ボウッ
にーまい
ボウッ
さんまーい
ボウッ
よんまーい
ボウッ
ごーまい
ボオッ
ろくまーい
 ....
何故なら彼らはひとしずくの馬鹿だったからです
何故なら理由などいらないからです

「怖い」という言葉が似合わない馬鹿どもだったからです


真っ白な平原をカタカタと
おとなしく戦車が走っ ....
北大路京介さんのロカニクスさんおすすめリスト(28)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
辿り着く人- ロカニク ...自由詩207-12-27
手作り- ロカニク ...自由詩7*07-7-29
風船- ロカニク ...自由詩10*07-7-28
ヒーロー- ロカニク ...自由詩9*07-7-24
飛行詐欺- ロカニク ...自由詩1407-7-21
午後_p.4- ロカニク ...自由詩707-7-14
- ロカニク ...自由詩907-7-13
天の川- ロカニク ...自由詩5*07-7-7
てんとう虫- ロカニク ...自由詩607-7-5
映画- ロカニク ...自由詩607-6-30
家の跡に咲く花- ロカニク ...自由詩6*07-6-19
創作する訣- ロカニク ...自由詩507-6-11
背伸び- ロカニク ...自由詩507-6-10
書き人知らず- ロカニク ...自由詩707-6-2
彎曲がる夢- ロカニク ...自由詩707-5-31
決着- ロカニク ...自由詩2*07-5-29
高速- ロカニク ...自由詩11*07-5-27
午後_p.3- ロカニク ...自由詩7*07-5-25
午後_p.2- ロカニク ...自由詩6*07-5-20
午後_p.1- ロカニク ...自由詩1107-5-18
残映- ロカニク ...自由詩607-5-14
対岸- ロカニク ...自由詩4*07-5-13
桜って詩になりやすいよね- ロカニク ...自由詩607-4-18
サイダー- ロカニク ...自由詩207-4-15
ハンバーグ- ロカニク ...自由詩707-4-3
ウョキウトにはラソしかない- ロカニク ...自由詩707-3-21
なわとび- ロカニク ...自由詩407-3-20
第十六次シュークリーム潰れちゃった戦争- ロカニク ...自由詩3*07-1-28

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