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17歳のころ 遠い夏の日

世界はきらきらと輝いていて
呼吸をするたびに甘く苦しかった

私の辞書は日々更新され
新しい出会いを貪るように消費した
咀嚼も消化も追いつかなかった

時 ....
日曜日の夕方
群青色の冷たい空
閉じ込められたような

地平線の端がじわりと燃える

正解がないのは
どの道を選んでも同じ

世界を美しいと思うのは
積み上げられてきた
歪な歴史 ....
すれ違う街の灯りの
ひとつずつに誰かが生きている

つらいことも苦しいことも
嬉しいことも悲しいことも
誰にも言えないことも
あの灯りの下に集い

確かに存在するのに
永遠にそこに行 ....
深い夜の底で
じっと動かず
溢れようとする思いを
密やかに葬る

溺れてしまう、から
溺れてもいい、に代わり
もがく心は
動きを止めた
鵜飼千代子さんの中村葵さんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏の日- 中村葵自由詩914-1-5
秘密- 中村葵自由詩1912-12-17
車窓から- 中村葵自由詩1212-10-19
深海- 中村葵自由詩312-10-19

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