コント。 正義さんとタエコさん。⑥ 脱衣所。
よーかん

「ママ、今日どなたか来ました?」

「え、午後にタエコさんがいらして、少しお話してお帰りになしましたよ。」

「ああ、あのタエコさんですか、たしか旦那さんが出版社にお勤めになられている。」

「はい、あら、アナタ、良く覚えていらっしゃいますね。」

「はい、あのタエコさんは、印象的でした。」

「綺麗なかたですものね。」

「ははは、いいえ、不思議なカホリがしたものだから。」

「え。」

「帰宅したら、なんだか、動物の匂いがしました。」

「・・・・。」

「まるで、ナニかが隠れているような。不思議な感覚で、可笑しいかなママ。」

「あら、なんだか、不思議ですね。」

「だろ。なんだか獣の匂いを嗅いだような。」

「獣?」

「ああ、でも確認した時には消えていてね、ママ、変かなぁ?」

「アナタは昔から詩人ですものね。」

「はは、ママ、風呂の用意は出来ているよね。」

「はい。」

「さきに入って、カラダを温めていてくれ。」

「かしこまりました。」

「それとママ。」

「なあに。」

「今日は、競泳水着がいいな。」

「赤にしますね。」

「はは、理解しているね。」

「あん、早くいらしてくださいね。」

「ああ、ちょっと湯船に浸かっていてください。」

「はい。まっています。」

「ちょっと、いつもとは違う道具選ぶつもりだ。」

「すぐ、いって待っております。」

「はは、そうせかさないでくれ。」

「サトシは11時まで帰りませんから。」

「はは、奴には、そろそろ、出て行ってもらわないとな。」

「ね。」

「ああ、まあ、冗談だ。」

「あん。」

「いきなさい。」




脱衣所


リツコが競泳水着にシリをねじ込み、すね毛とウデ毛を剃り始める。


自由詩 コント。 正義さんとタエコさん。⑥ 脱衣所。 Copyright よーかん 2018-02-28 20:40:41
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