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悩むのは好きじゃないけど
昔からささいなことで悩んでしまう
秋過ぎてストーブ恋し
蕎麦屋にて コートほすてふ 雨の戸隠
辿りつかば 辿りつかばと吠えている
神に抱かれし君のもとへと
秋晴れに
人に求めしカットソー
ふわりとかぶり雲と交わる
顔を上げる 上着の裾がふくらんで
脚から髪まで揺らす風の音
体のびて 力が抜けて 夜も更けて
彼岸の君に会いに行く 今
真夜中に未だ帰り来ぬ君がため
敷きし布団の寒さ寂しき
桃色に未だ遥けき桜木の
したたる緑を君と歩まん
夜の湖に照りぬ灯りの瞬きと
あなたの瞳の星の輝き
夏過ぎ ....
三角形に群れ成す小鳥たちを追いかけて
真夏の夕暮れを歩いていたのでした
あてもなく 陽炎の足取りで
小鳥たちが眠る樹の隣り
辿り着いたのは
あなたの家でした
2階にほのかな明かり ....
心を正方形に切って
飛行機を作った
前を歩くあの人の背中に飛ばす
飛行機は心臓の裏側に
ピンポイントで突き刺さった
彼は気付かない様子で前を歩く
突然立ち止まり
背中 ....
仮眠のつもりが中途半端な時刻に起きてしまった
私を迎えてくれたのは激しい頭痛
朝に降る雨のようにしばらく止まない予感を孕ませながら
私はもうどこへも行かないから
望みどおりに寝かせ ....
あたしは車を降りた。ここまであたしを連れてきてくれたあのひとも。あのひともあたしも、黙って川の流れに向かって歩き出した。
川原には石が延々と転がっている。これが全部星なら、ああでも星は実際にもっ ....
灼熱に縛られて身動きがとれない
陽炎のように揺らめく空気の向こうにひまわりが咲いている
遠い遠いひまわり
近づこうと足を踏み出そうとしてよろめく
向こうで揺らめくひまわりは
私の儚 ....
雲行きが怪しい夜明けに
薄手のワンピースとハイヒールで街に出る
どこへ行こうなんて考えられない
始発電車の行方は知らない
傘は忘れた みんな捨てた
どんどんなくなっていく
がらんとした ....