雪道に残された足跡

自分がどこへ向かうのか
どのみち決まっていなかったから
足跡をたどって歩いた

同じ場所でとどまたった跡
ところどころ曲がった跡
どうしてもまっすぐになれない ....
凍てて黒く澄んだ空に
咲くとりどりの花

ずっとずっと昔に
同じようにして見た花火を思い出す

あの時隣にいた人は
もうこの世にいないことも思い出す
なんどなんど思い出してもまた思い出 ....
夢をみた起きたら泣いてる

桃色のあたたかい空気が澄んで

いつまでも寂しい花が一輪

枯れずに名前さえ知らない

なにが自由か知らずに飛ぶ鳥

七色の虹へ向かう訳も知 ....
間食なんてほとんどしないのに
今夜は無性にチョコレートが食べたい
なにがあったわけでもないのに
ただただ板チョコを貪りたい
こんな気持ちなったのは初めてで
どうしたらいいのかも分からないほど ....
 五年ほど前であろうか、私は銃を返納した。煩雑な更新手続きと、年に一度の警察の自宅検査。そして銃という凶器になり得る道具とその弾薬。それらの管理だけならまだしも、わずか三ヵ月の猟期と少ない獲物。それら .... 雪が舞っている
街の電飾に輝き 

通りの向こうから駆けてくる
子供は身を躍らせ

向かいのコンビニで手を振る
老婆の萎びた顔が切なくて

手のひらに収めた雪を投げ入れる
白い空間 ....
 明日

空は雪と一緒に

枝は小さな蕾と一緒に

冬の指は
いつかの冬の指と一緒に

夜明けを待っている

 
 ピアノ

女の子が帰ったあとは必ず
ピアノの蓋が開いて ....
二〇一八年十三月一日 「記憶」


 感情の発展過程で、ある点以上には絶対成長しない人がある。かれら
は、セックスの相手と、ふつうの気楽で自由な、そしてギブ・アンド・
テイクの関係をほん ....
青空が広がり
底無しの彼方が口を開く

眩暈する、
シンギュラリティが地平に

(ああ、右手の老婆と左手の子供
ハンドルをどちらかに切らなければならないとしたら?)

海百合が揺れ
 ....
時折
君の身体から星が発生した
君はいつもそれを
無造作に僕にくれた
――君は星が好きだから
そう云って微笑っていた

何故身体から星が発生するのか
君自身も知らなかった
――何故だ ....
嘘が本当を含んでいた

感情論に任せた自らを責めても
雪は降り積もる

白い世界に
雑言ぽつり

(この雪が根雪になればいいのに)

嘘に蓋をして
忘れた頃に芽吹く
泥にまみれ ....
みみずは、土と野菜をつくる
みみずがいなけりゃ、人類はいなかった
みみずはなんでも食べて
なんでも、楽しむ

夏になっても、僕は干からびないだろう
陽があたたか孤心を照らす

氷を口に入れて陽にとかされる私

再出発こころ得てじっと手をみる

再出発の手ぶらでいく

お年玉用意してしずか座っている

煤逃げ、草の刈りさられた公 ....
婚姻関係を結んでから
生殖行動をするものだと
固く信じていた王子が
足萎えの人魚と恋に落ちた

王子はすぐさま王妃に
美しい歌声を持つ人魚を
紹介したが
王妃はその姿を見て

あれ ....
今日はなんだかまだ眠りたくないんだ
決して気が高ぶっている訳ではないけれど
哀しみに打ちひしがれてもいないし
ぶちまけようのない怒りにまみれてもいない
抑えきれないほどの喜びを抱えてもいないし ....
「素顔の59才」
作詞作曲:花形新次
唄:松田聖子

胸元の淋しさは
昔から変わらないけれど
顔だけは
いつまでも
新鮮でいたいから

先生の特徴が
表れてしまうのは
一枚の絵 ....
凪の果ての
遠浅のアデンに垂れていた
ことばの鈎をゆわえた
誰かの想いの糸
深海の流れはつめたく速い
願望がのびきって
次つぎ崩れる
砂浜にうち上がることばたち
鮫の群れがねむるまで
 ....
 慌ただしくも慌ただしく
 やることが多すぎると
 なにから手をつけてよいやら
 まったくわからなくなります
 四層フライヤーの前の
 ボクってば

 とりあえず竜田揚げ
 当店名物〈 ....
僕達は此処にいる
この川に隔てられ
君と僕、大空の下
絶え間なく落ち続ける

洋上で過ごすように日がな一日
此処で待ち続け絶えず思い出し損ねる
なぜ僕達はやって来たのか
なぜ僕達は此処 ....
壁を叩いて何でも喋れ
と耳を当ててみたが

押入の二段目に上がって
寝そべってみたが

時計を裏返しにして
息を吹きかけてみたが

鍵括弧の付いている
ここだけの話だらけが

 ....
雨が降り
雪が降り
涙が降った

あした
みんな帰ってくる

粉々になった生活を
雨が固め
雪が固め
涙が固め
それを踏み固める

さわると
するどくて、
ときど ....
冬晴れの
青空を臨む
まったく異質の感性を持ち
私たちは向かい合う
やがて
岸辺で合流し
出帆する
誰もいない
未知の地平へ向け

巨大な富士の赤銅が
漆黒の地平に浮き上がる
 ....
単純なアシンメトリも揶揄されて
センタ一分けで、三つ目が通る
犬コロのように
舗道に寝そべって
太陽の光を浴びて
撫でられることを求め
身体を捩って
右斜めへ進んでみたり
すれ違う人を威嚇してみたり
左の角を曲がったところで
ちょっと小走りして
 ....
ちょっとやり過ぎじゃないかい

下界は大雪で
いろんなところが雪で埋まって
大変な事になってるよ


分厚い雪雲に
すっかり隠されて

不機嫌になった青空が
雪雲に言いがかりを ....
が、

さらに増えて

がががががががががががが

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

どっどどどどどどどどどどどどどどど

ぴんしゃん、ぴんしゃん、℃、ぴんしゃん、

キンコン♪ ....
朝早くスッキリ目が覚め動き出す焦らずゆっくり朝食準備

心地良い朝の陽射しを浴びている気分的にも優しくなれる

商店街何十年もある八百屋「他より安く」を心掛けてる

夕飯を作る母親上機嫌子 ....
横殴りの雪吹き付ける
一本の街灯を見ていた
停止した夜行バスのなかから

家族は温めあい笑いあい
まだ共にいた
いつか別れの日がやって来て
きれいさっぱり孤独になる
その思いは哀しく確 ....
長い眠りのあとで
あれは祈りだった

あれは、
ふるく、弱く、新しく、ふるえて、断固として、長く、みじかく、とおく、ごく近く、ギターのようで、空のようで、波打ち際で、空洞で、退屈で、さわが ....
二〇一八年十二月一日 「詩」


 若いときに書いたものを、文学極道の詩投稿掲示板に投稿した。30代だったろうか。はてさて40代か。ぼくは、自分のすべての作品を一つのストーリーにまとめよ ....
梅昆布茶さんのおすすめリスト(13739)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
足跡- 若林はじ ...自由詩722-1-8
冬の花火- そらの珊 ...自由詩322-1-8
歌と宝石- 秋葉竹自由詩122-1-8
チヨコレート- 坂本瞳子自由詩6*22-1-6
私は猟人だった- 山人散文(批評 ...5*22-1-6
雪は静かに降り積もる- ひだかた ...自由詩1022-1-6
冬の気圧配置は次第に緩むでしょう- そらの珊 ...自由詩12*22-1-5
詩の日めくり_二〇一八年十三月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩12*22-1-3
謹賀新年、おめでとう(一つの見取り図)- ひだかた ...自由詩10*22-1-1
星_座- 塔野夏子自由詩19*22-1-1
根雪- TwoRivers自由詩9*21-12-30
みみず- 服部 剛自由詩321-12-30
自由律俳句_2021.12.30(木)- 田中恭平俳句521-12-30
王子と人魚の話- 板谷みき ...自由詩3*21-12-30
スリープレス- 坂本瞳子自由詩1*21-12-30
2021年の松田聖子- 花形新次自由詩121-12-29
遠浅- soft_machine自由詩6*21-12-29
火傷の腕で- 平瀬たか ...自由詩5*21-12-29
この川のほとりで- ひだかた ...自由詩1021-12-29
ここだけの話- 宣井龍人自由詩10*21-12-29
粉々- はるな自由詩421-12-28
青空とわたし- ひだかた ...自由詩521-12-28
カミングアウト- 足立らど ...短歌421-12-28
犬コロのように- 坂本瞳子自由詩1*21-12-28
白い試練- st自由詩621-12-28
勝手なことばたち- atsuchan69自由詩4*21-12-28
商店街- 夏川ゆう短歌221-12-28
雪と夜行バス- ひだかた ...自由詩421-12-27
眠り- はるな自由詩421-12-27
詩の日めくり_二〇一八年十二月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*21-12-27

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