それは冬のひどく雨の降る日の夕方




雲に隠されて夕日なんて見えなかった



私は独り車内に残されて



しわくちゃの一万円札を持たされていた



夜になる ....
私とリリーは旧知の仲で しょっちゅう双子に間違えられた
リリーの周波数は私と同じで
二人でいれば何でも乗り越えられたんだ
だけど 私は知っているんだ
リリーの方が賢くて
リリーの方が絵が上手 ....
しゃがむと
ふとももに
はっきりと
乳首があたって
産毛が
水底から
いっせいに
たちあがる

夏ひく距離は

からだ
アングラな思想に
陰雨は益々逆上し
渦巻く不条理と
液状化する倫理の狭間を
横行していく出任せの正義

快楽の行く末は
琴線に触れもせず
狂い咲く恥じらいと
計算された愛憎を武器に
 ....
汚れちまった悲しみに……
中也の悲しみは
なんだったんだろう?

彼は孤独人
人を欲っしながら
人を拒絶していた

誰にも理解されない
運命を受け入れた
その引き換えに
神から創 ....
目覚めると夜が転がっている どうしてと聞かれることが苦手で
常に受け入れてきた。

他人を先頭に持ってきてしまう癖が
いつの間にか本能となって
軟体動物のように私の隣で呼吸し ....
チョコレートみたいに
小さくてもしっかりあなたを癒せたら

自然に
するりととけるように

ゆううつなときも
かなしいときも

小さな粒は
味方になってくれる

チョコレートは ....
かなしみの陽光の許
ひとり公園のブランコで
揺れるでもなし
揺れないでもなし

あなたは
来ない
約束の
正午

やがて傾きかけた日差しが
わたしをみちびくように
家路を

 ....
その花は皆太陽を向いていてうつむく私をたしなめている

うつむいて歩き涙が零れ落ち愛した君の輪郭を消す

朝露を人差し指で払っては眼鏡を外した貴方を思う

雨上がり君の唇と ....
水の抜けたプールサイドで話してた言葉は夜に溶かしてしまえ

涙さえ夜の前では無機質で恋してたって今更気付く

友達のはずだった君 空メール 無意味に夜を蹴飛ばしていた

さよ ....
どれくらい恋を忘れていたのさえ
        思い出せなくなって
公園へ続くこの坂を上りきったら
        思い出せるような気持ちになった

自転車置いて靴ひもをギュッと締めなおす
 ....
鳥は
飛ばなかった
その日

手紙は届けられず
果実は実らない
ペンは握られず
扉は叩かれなかった

あれから
ずい分とながい時間が経ち
しかし
雲は流れず
船は揺られな ....
この世は居心地が悪い

芝居小屋に立ちつくす
招かれざる大根役者のように
俺は どう振舞えばいいのかわからない

君はまるで薔薇だな
庭の生け垣に生い茂り
いつでも水や肥料に恵まれて
 ....
最新鋭の望遠鏡でも見えないのは

大気の揺らぎのせいだった

この揺らぎを測定し補正した画像を

何万光年さきの世界としてぼくは見つめていた


街道にはところどころに鳥小屋があった ....
あなたは眠りにおちる瞬間のあなたを知っているか
あなたは知らないだろう
あなたのからだは一瞬のこわばりをこえて
完全に脱力することになっていることを
あなたは
ときどき
それに失敗して ....
カレンダーを捲ると標語が書いてある
『向上する意思があれば道は拓ける』
自信たっぷりのその言葉に釈然としない

テキトーに世間ではそう言うけど
さも正しい事みたいに言い切れる
その根拠は ....
バカ バカ バカ バカ バ〜カ!
まったくもってバカ ほんとバカ!
バカ過ぎて どこがバカか分からないバカ!
迷惑なバカ うっとうしいバカ 自己中バカ
目指せ! 完全無欠の大バカ者

バカ ....
雨、雨、雨、やさしく閉じて透き通る春の惑いの Aquarium の


ふるえては芽生えるおもいこの胸のうすきガラスを風のララバイ


よんでいる心を奪い冬の鳥はるか Голос 遠くへど ....
「バナナツリー」

少しでも腐らないように
バナナツリー
立ちっぱなしが
程好く深呼吸

いつも立ち止まり
溜め息混じりで深呼吸
腐らないよう心がけしてみるが
格好悪さは相変わらずの僕

遠く南国か ....
桃レンジャーになりたかったけど


いつも黄レンジャーだった。


悪の組織に捕えられる


か弱い女の子になりたかったけど



いつも立ち向かっていかなきゃいけな ....
夜に溶けてみたいから
僕は街を闊歩します
夜に溶かしてほしいから
僕は夜空を吸うのです
もしも夜に溶けたなら
今すぐ君に逢えますか
息苦しい静寂が押し寄せる
一枚の薄い紙切れを真ん中に
無表情で
二人は向き合っている

いつからだろう…
野菜スープの煮崩れたジャガイモを
あなたが無言で
口に運ぶようになったのは
 ....
哀しい夢を見た
苦しくて 苦しくて
「助けて欲しい 苦しいよ 苦しいよ」
心の中で泣いていた

哀しい音を聞いた
心が悲鳴をあげて
「苦しいよ」愛するあの人に
そばにいて欲しい

 ....
バカですが
時間に付いて
考えました

「今何時」
時計を見ます
「十時十分だよ」
答えます

でもね
嘘さ
私であれ
君であれ

見る
時計を
倒立した像を
写した ....
薫風が行く
あとを追うのは誰
梢にちいさないのち
めぐる季節への
地図を広げている

薫風が行く
あとを追うのはわたし
梢に君をみつけて
初夏を一緒に
深呼吸する

朝の挨拶は ....
この顔はデンマークとか何とか
そんな緯度の産
しかもダ・ヴィンチの
妖艶ヨハネが指差す方角からの下賜品
ってところ
そして色素の少ない
血色もないこの乾いた肌は
ケルトの俗謡、ドルイドの ....
突然雨戸が
何語かで話しかける どうしたの、何
小さなビスケットの家の
窓には童話色のカーテン
それじゃ無理

雨戸は不満を述べてノックする
何か起こったの、今から起こるの
小さな庭の ....
臭くて不味かった。
大きな種があった。
胃が痛くなり
腹が痛くなり

息が臭くなり
屁が臭くなる。
げっぷが出る。
もう2度と食べない。

ドリアンはアルコールを飲むのはダメで
 ....
  透明な
  大きい壷の中を
  一匹の蟹が歩いてゆく
  のすり、
  のすりと
  青空の注ぐ光に
  気難しげに傾きながら
  そして
  太陽が地を耕し
  若葉色 ....
梅昆布茶さんのおすすめリスト(13739)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
それは雨の。- 永乃ゆち携帯写真+ ...6*12-6-15
リリー- 無限上昇 ...自由詩512-6-15
しゃがむと- 美砂自由詩2+*12-6-15
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目覚めると夜が転がっている- 北大路京 ...俳句15*12-6-15
雨音- 中山 マ ...自由詩312-6-15
チョコ- 朧月自由詩412-6-15
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夢の話- 吉岡ペペ ...自由詩412-6-14
眠りとあなた- 美砂自由詩5*12-6-14
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【_バカについて108の反省文_】- 泡沫恋歌自由詩9*12-6-14
プリズム- 石瀬琳々短歌8*12-6-14
バナナツリー- 乱太郎携帯写真+ ...16*12-6-14
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溶融許可- なきり自由詩712-6-14
Lilac(ライラック)- 南 さや ...自由詩212-6-14
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時間と星- ドクダミ ...自由詩2*12-6-14
実在の憧憬- もっぷ自由詩912-6-13
女神の肖像- salco自由詩7*12-6-13
雨戸のうちそと- 木原東子自由詩17+*12-6-13
ドリアンを食べた- ペポパン ...自由詩5*12-6-13
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