駅に落ちていく
そう言って笑った父方の叔父
さっきから肩があたっている
どうしたら落ちていくのだろう
父方の叔父、ねえ、叔父さん
夏の早朝の駅舎
点検する若い駅員
駅に落ちていく ....
わたしたちは 忘れてしまった
どんな手も
水を産むことはできない

湛えた夢が 溢れながら
事象を繋いでいく それが
現実でないことに
どれほどの意味があるだろう

裏返り 反転 ....
新型
新型
新型
新型

感染
感染
感染
感染

ウイルス感染
ウイルス感染
ウイルス感染
ウイルス感染

不安
不安
不安
不安

自分が感染してないか
 ....
良い匂い仕事帰りはお腹空く真っ直ぐ家に帰ろうと思う

路線図の入り組んだ図に目が回る大都会には慣れない身体

簡単で美味しい料理今話題「料理は面倒」その言葉消す

海沿いを潮風浴びて散歩す ....
バドワイザーを飲みながら
後ろから聞こえる無音を流して
ネコを愛でる

彼らは無邪気で無垢で邪念がない

バドワイザーが無くなって
聞こえていたテレビの音も無くなり
ネコは寝た
 ....
空虚な空気

肺に吸い込む

咽はしない

ただ冷たくて

ラークマイルド

一本に火を付ける

精神が気化して

登ってゆく

不思議な感覚

煙は換気扇に

 ....
さいきん気づいたことに、

この部屋のちっちゃな冷蔵庫は、
ぼくのビールよりも君の野菜ジュースで
埋め尽くされている。

バルコニーのおっきな金魚の風船も、
ゆらゆら揺れているけ ....
ここに来て
自称詩人に対する憎悪が
今までの五億倍以上になっている
自称詩人がクソみたいな
自称詩を垂れ流しているその時
一般の人達は
雨が降ろうが槍が降ろうが
ウイルスが降ろうが
必 ....
初めて履いた運動靴で 
私たちはどこへでも行けた
リュックサックを背負い水筒を持ち
少しのお金と自転車のペダルに乗せたその足で

行きたい所へとハンドルを切れた
時間は私たちの足の後から付 ....
あなたは世界をかくすほどの傘をさして
しのび足のような雨のなかを歩いている
ひらひらするくるぶしまでのスカートはすこしだけ濡れて
きれいにふちどられたショートケーキのようだ

つばめは果 ....
清水さあん、と声を掛けると
一斉に振り向く人たちがいる
ざっと百人
ざざっと百人
鳥に換算すれば
ざざざっと百羽
空も飛べる
清水さんはお裁縫が得意だった
お裁縫が得意な清水さ ....
今日高曇りの空の下、
肉を引き摺り歩いている
春という大切を
明るみながら覚えていく
妙に浮わついた魂を
押し留めながら、押し留めながら

離れていかないように
剥がれていかないように ....
見上げた冬の夜空に図星が一つ輝いている。
あの星だけが、僕の小さな悪事を見抜いている。
電飾が外された夜に
一層輝くイルミネーションが
虚実入り混じる世界に
一つの答えを教える

冷えきった世界を精一杯に彩り
幸福を志した夜は過去のこと

暖色の光に温められたつぼみは
 ....
兎色の
小鉢にヌタ
白みそに
いかと
わけぎとを
あえた
もの
味見の
母の手が
ぴょんと
わらう
涅槃にはいけない
ただの凡人だから

命は尽きるのであって
けして
滅びるんじゃないと思ってる

どんなに崇拝しても
神の側にはいけない

でも
死んだら
誰だって
仏にはな ....
 
 
苦い紙を足していく
食べ砕く
本当は駄目だって
みんながそういう話をしている
みんなは不特定多数
一様に挨拶をしていく
風に揺れて紙を足していく
誰も食べないし
砕かないし ....
雨がふりだして
猫の恋も濡れる
傘はどんどん縮んでしまう

ウイルスが街を呑み
国境はふかくなる
社会と生活をかける天秤の
0の目盛りはなくなって

僕たちは星をたべ
想い ....
食べたいものすぐ手に入るこの世界貧しい時代知らない子供

春になり春の色した服を着た地味な冬から離れた身体

上司との釣り対決は引き分けにただ純粋に釣りをしたかった

大型のショッピングセ ....
このやるせない 怒りは
この俺の やるせない怒りは
伝染病の恐怖の 最中にあってさえ
執拗に くりかえされる
社会病理に向けられている
理性の壁など いとも単純に破壊し
ものやかねに群 ....
今宵、記憶の薔薇は咲く
紅い 紅い あの花が

安易なラブソングは好まない
とか
僕はほざいていたけれど
所詮この世は男と女

今宵、記憶の薔薇が咲く
紅い 紅い あの花が  ....
私はずっと真似と振りを繰り返してきた
だから
私はずっと真似と振りを繰り返している

良い子供の真似を覚え
良い子供の振りをした

いつか
良い子供の真似に苦しみを感じ出すと

悪 ....
ふたりして春の間際で咲いちゃって あるはずのない青い花弁 うまくいかないことのほうが
詩になるじゃない
ぜんぶままならないまま
明日死ぬんだと知れば
職場のいやなやつだって
好きになれるし
世界一不幸なことが起きさえすれば
キリストにもなれる
 ....
寒い窓みとったら
みとったばかりの
顔が浮かんでくる
ずる ずる
おうどん おいしいかぁ
ええ音だして
ずる ずる
いわせやんなあかんで
泣く子も
泣き止み
すう すう
寝入 ....
星々が名のない列車に乗ってゆく
それを透明な駅員だけが見送る
自分たちがどこへゆくのかもわからないまま
疑問さえも忘れて

月明かりというのは
死んだ星の遺言だよ

誰かがそう言った
 ....
灰色の空を見上げて
最後の雨を待ち続ける間に
きっとアタシたちの歴史は
色褪せてしまうのだろう

気がつけば無音になった街で
みんな空だけを見ている
鳥の瞳で、犬の瞳で、猫の瞳で、
( ....
死が個々の匂いを失って、
腐乱という可視光線の屈折が、ただ
広々としたコンクリートの壁にその染み
ともならず、うつり行く走馬灯の懐かしみにも馴染めず
哀れにも雨曝しの自己の内部へ突っ込む。
 ....
 
 
水に濡れたまま
雨にうたれている
妻が傘の下からタオルをくれる
いくら拭いても
濡れタオルだけが増えていく
妻は可愛い人
こんな時でも傘には入れてくれない
濡れタオル屋でもや ....
青いタイル張りの
浴室で
貼り付けた鏡は不可逆にまで曇り
あたしの顔が見えなくて
泣いているのか
笑いをこらえているのかも
わからない
灰色がたちこめる世界だ

湯をかけてや ....
梅昆布茶さんのおすすめリスト(13739)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
駅に落ちていく- たもつ自由詩420-3-3
水を産む- はるな自由詩820-3-3
自分は感染しない自信- こたきひ ...自由詩220-3-3
潮風浴びて- 夏川ゆう短歌220-3-3
三月のネコ。- うめぼし自由詩120-3-3
煙草- たかよし ...自由詩120-3-3
うつらうつら- 秋葉竹自由詩720-3-2
クソ自称詩人への怒り- 花形新次自由詩4*20-3-2
考えない足- 為平 澪自由詩720-3-2
雨の日、うつくしい使者と- ホロウ・ ...自由詩8*20-3-1
清水さあん- たもつ自由詩120-3-1
今日高曇りの空の下- ひだかた ...自由詩620-2-29
図星- クーヘン自由詩11*20-2-29
三月のイルミネーション- TwoRivers自由詩8*20-2-29
ヌタ- ナンモナ ...自由詩7*20-2-29
彼岸- こたきひ ...自由詩220-2-25
- たもつ自由詩320-2-25
かんたんにきえていく- はるな自由詩420-2-25
純粋- 夏川ゆう短歌120-2-25
良識を取り戻せ- ナンモナ ...自由詩4*20-2-24
薔薇の声- 服部 剛自由詩420-2-24
連鎖- こたきひ ...自由詩320-2-24
間際- はるな短歌1*20-2-24
うまくいえない- うみ自由詩4*20-2-23
うどん修行- ナンモナ ...自由詩13*20-2-23
名のない列車- きみのて ...自由詩620-2-23
最後の雨を待ってる- もとこ自由詩10*20-2-23
逢うべき者は誰- 非在の虹自由詩620-2-21
濡れタオル屋- たもつ自由詩13*20-2-21
浴室の鏡- 秋葉竹自由詩520-2-21

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