雪を被った針葉樹の臍あたり
ふっくりと一羽の雀
小さな瞳に世界を映す
やがて薄曇りの向こう儚げに
手招きをする太陽へと飛び去って
小さな黒点となり
視界から消えた
わたしの煤けた ....
雪が降り積もる
形の上に
形のままに
雪が降り積もる
同じ重さで
同じ冷たさで
人の想いは
あまねく
くまなく
降り積もることはない
人の想いは
違った重さで
....
重なるたび、すこしずつ、わたしは失われ
すかすかの肉がさみしくて
取り戻そうと、ふたたび、重なり
また失われ
ぽちゃぽちゃと、太ももの脂肪がつめたい
波のように、寄せては返す、痛みにう ....
しかくい青さに煮出されるみたいにして泳いでいたあの子がいまはほんとうに
ま緑色になってしまった、泳ぎはかわらないが
ちらちらと遠くみえるのはかなしみだけであった
あんなに、なんども
きれい ....
疫病神が青ざめている
物心まだついていない
あゝ薔薇が咲きました
昨日までは蕾であったのに
馬鹿だね 何もこんな寒い日を
選んで咲くことないのに
小学校から知っている息子の友達は自衛隊に入隊するといいます
有事の際には戦うので ....
「私達の望むものは」強烈な主張と、ジャギーなエレキ。
バック・エンドに堕さない。ハッピーなエンドじゃない。
「いまあるふしあわせにとどまってはならない」
「いまあるしあわせに」
そう、詩人とし ....
何も見えない
駅からの帰り道
通りかかる度に
気になっていた表紙
砂利にまみれた
拾った 雑誌
色々な物が通り過ぎた
過ぎていった
色々な時間が
遠くを走る 電車の音や
色々な ....
ゆきうさぎ 跳ねた
あの子がいっしょうけんめい
まっかな実に負けない
まっかなほっぺで
冷たいおててをこすりこすり
夢中でつくったの
はやい夕暮れのうす闇に
ゆきうさぎ 跳ね ....
真夜中の交差点 二人で歩いたこの道は
昔と変わらず 人が流れる
ため息混じりに揺れる火の粉
顔を伏せれば 光は見えない
隣には誰もいない
両親が出会う前は互いにただの他人同士で
結婚しても他人のままで
その両親から生まれた自分も
他人なのかなぁ?
信じていたのに
さびしいよ
そんなことしないと思ってた
いや
そうじゃない
そんなことするんなら
正直に言って欲しかった
でもわかるよ
正直に言えなかったのは
僕に対する ....
じいちゃんが逝った朝
病室にばあちゃんの姿がない
窓の外は風にあおられた雪
あたしは瞳孔を確認して
お決まりのせりふを吐く
息子の白髪頭が傾く
「独りになったら
都会に行かん ....
宇多田ヒカルで思い出す
25年くらいまえ
学生のバーテンダーがいました
アルバイトでした
常連の女の子がいました
その娘はマスターと付き合っていたのかも知れません
....
おでん でんでん ほら おでん
だいこんいっぽん すてきな しろだ
いわしのつみれも うろこのぎんに
あぶらげ ゆがいて もちとぎんなん
にんじんは はるをきたいの うめににせ ....
オリオン星座に覆われて
真夜中道を一人で歩く
草は寝息を吐き出して
木々は伸び上がるのを休んでる
蛇行しながら伸び行く夜道
等間隔の電信柱
夜空を切りとる電線たちを
交わし合う言 ....
雪祭りで賑わう
地下街をあるいていた
柱の影から目の前に現れた人物が一瞬父かと思った
現実の父より
かなり若いし
実際の父は
病院のベッドで
寝たきりだと
すぐに気づいた
似 ....
ドキドキするよ
あなたに包まれる
夢を見て
ぼくはいつも
上手にさよなら
できなくて
終わりを知ってるのに
知らぬふりのまま
ラインを越えた
もう少し丁寧に
時 ....
冬景色 北国生まれじゃないけれど懐かしいわぁ今日は湯豆腐
かつをぶし削って薫る郷愁は年経るごとに熟成します
水仙をたどれば春はつながるよ ふるさとの土 温かい風
手作りの竹馬結局乗れ ....
京菜喰う自称サブカル女子ミツコ
親に似たところばかり嫌われている
また定休日に行ってしまった
ザクッザクッ・・・と霜柱
冬を踏みつぶしていく・・・快感♡
2014/02/06
一滴の 揺らぎが訪れ
一斉に 稲の花ほころび
宇宙は それらを わがこととし
ひとつのこらず 見とどけ
そのちいさな いとなみの
いちぶ始終を よろこんだ
霧に つつま ....
生きているということは
自分に穴を開けるということ
生きているということは
穴から塩辛い結晶手放すこと
生きているということは
穴を塞ごうともがくこと
生きているということは
....
まさか手ブラで行くわけにはいかないだろう
(すると小野君はこんな事をする)
→自分の胸を両手で隠す
小野君!そういうことはやめてくれないかな
45歳の先輩独身OLにかかってき ....
流れる
その詩は何を歌う
思っていた でも
イメージを 頭に
見た 雲を 遠くに
心は
追いかけた 眠りに
落ちていく 眠りの中で
詩は何を
表現する
そう思うとき
....
色をイメージして詩を書いたり、
詩に基調となる色を考えたり、
詩を書くときに色を意識することがよくあります。
なので、色が決まらないと言葉が迷子になったりすることがあります。
そんな時にとって ....
チョキチョキと切り抜いたのは嘘泣きです天使の羽と切れないハサミ
足の裏さみしい沼を飼っている思い出喰らい泣いては縮む
夜が降るきのうも降った今夜もね、 ....
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