869回めのキスを一本足で迎える 浮き輪ふくらませ海に行かないでいる 七月の波止で
新月のような魚を釣るひとたち
豆アジの季節だ
いつ
どこで
魚のかたちに孵化したのか
釣り人はそれを知らない
月のように丸くなるは秋のおわり
一掴みのアジになる

今 ....
日常の時間という縦糸と
家族と付き合いの横糸
そこに堆く積まれている
それぞれの人生
ちょっとした布のほころびに
突然落下しそうになった君

何年ぶりだろうか
いや、三五年ぶりに手を繋 ....
冷蔵庫に賞味期限切れの
ちくわが一本残っていた
二日しか過ぎていない
まだ大丈夫だろうと
丸かじりする

食べながら
ちくわの穴と対峙する
もしかしたら……
別世界が見えるかも知れな ....
海の民である しるしに 婆ちゃんは からくり金庫を私にくれた
立方体をしたその金庫は、随所に黒光りのする鉄の補強がしてあり
なかなか重厚感がある。扉を開けると、その扉の先に また扉。
つぎ ....
風が変わったら彼に伝えて
セイレーンの歌を聴かせてあげるわ
一度聴いただけで夢中になるのよ
海が青く輝いたならそれが合図

やさしくしないであの頃の私は
恋に夢中になりすぎて何も見えなかっ ....
小さな靴の愛おしさを
ときおりこうして取り出してみる
小さな足はもう消えてしまったけれど

バーゲンセールは年々前倒しにやってくる
梅雨が明けてもいないうち
夏服には割引の赤いタグがつけら ....
髪がのびた頃
くちびるから味はすっかりきえて
してきたことも
なかったみたいになった

鉢植えがたおれた
カーテンがゆれた
足も渇いて
でも
こんな色をしていたか
暑い日は
とりわけやさしくなって
あなたがしてくれたように
わたしをみつけます

汗ばむ生えぎわに
しがみつく指さきに
世界はまだまだやさしくなって
わたしはきちんと
失っていく
君が


いなくなった夢をみた

突然消えた夢をみた

私の世界照らす
光が差さなくなっていく

さよなら、を

言う暇も

分かち合った言葉さえ

消すことができない ....
あなたは笑顔で泣いている
薄雲を通過した日差しの下
歩行グリーンベルトの上
うつむいて去ってゆく

私は笑顔で泣いている
笑顔で泣いているあなたを見て
かすかに揺れる半夏生の葉を見て ....
牛が草を食む音が 聞こえてくる
静かな午後の平和に 仔牛は乳房に寄り添う
サンエチエンヌの草原で 見渡している
あの日 旅する雲は東へ アルプスを越えて


熱に浮かされたような 隊列 ....
第二十三号の地球が
悲しみの瞳を見せている

太陽の中の蒼だけが
灼けつくように孤塔をふちどる

啓示を失った永遠の
――それは羽搏きか痙攣か

見者たちは黒い手帳に
 ....
一番早くに鍵を手に入れたのはハオルシア、君だったね
薄暗い石像の並ぶ地下室に
大人たちが隠した小さ過ぎる穴
逆さまの天井に光るひとつ星
巡礼者だけが知っている秘密
(打ち明ける、打ち明け ....
半年間
使ってきたダブルネームを
本日
解約いたしました

なんつか
どうにもならなかったんですよ
分裂して
そのまま
どうにかなっちゃいそうだったんで

犯罪者にならなくてよ ....
{ルビ日日=にちにち}を雑巾雨に打たれてる
一茎だけの蘭の花
百合より白い貌うつむけて
お前も夢に見ているか
さふらんのあの黄いろ

淡むらさきのさふらんは
遠く乾いた国に咲く
雨に溺 ....
     
ああーあ イラツク イラツク 

人間どもに騙されたのだ アメリカの野放図に広がった森林から誘拐されて日本の都会の隅の小山の麓の一角に囲われ 夏の陽射しを直接受けて 原色の皮を被った ....
弁当のおかず多くて純ちゃんの弁当箱へ玉子焼き2個 綺麗な愛で首をしめられている 久々の晴れ間に浮かれていた午後


汗で膨潤した角質層が汗腺を塞ぎ
汗腺から出られなくなった汗は
俺の真皮の中で暴れている

汗よ
もがけ
閉じこめられた苦しみに
負けるんじゃ ....
事務局の調べでは
慎重な審議をという
わけが分らぬ鶏が
僅かばかりの
青りんごを突っついている
本人が参加しているのだから
これ以上は望めません
閣議決定の後に表題が昇る
日の丸崇拝者 ....
朝は晴れ晴れと
色とりどりの花の中歩く
季節六月、紫陽花の花

朝は晴れ晴れと
君を見て花の中を歩く
季節六月、紫陽花の花

言葉を交わす余裕なく
六月晴れ渡る梅雨入り前
紫陽花の ....
    コンパス

―家でコンパスを使って円を描く練習をさせて下さい―
先生から届いたメール

 さあ、早速コンパスを使ってみよう!
 こうして物差しで半径の長さを測ったら
 紙に針を刺 ....
夜明けの空の椅子に腰掛ける女神が
今朝はなみだせず
澄み渡った東京の青を見せてくれた
いまの彼女はとても気紛れ

やがて陽も落ちてしまった頃
わたしはまた、時を不幸にしたと嘆く
いつもの ....
麗らかな忘却の朝
とりとめのなく少女の眠る家
旅人のために庭では薔薇の惜しげもなく
善い水を湛えた井戸はそこかしこの
古の村の

麗らかな忘却の夜
朗らかに悟って少年の眠る家
旅人のた ....
 
涙が しょっぺー

砂糖をぶっかけても しょっぺー

わかっちゃいるんだけどなー なー




 
  猿は黙って登ってくるのだ
  かれらにしかみえないおまえの
  躯に穿たれた釘を伝っておまえの頂まで
  それでも数匹は諦めて引き返すし
  また数匹は手を滑らせて落ちてしまうし
 ....
濡れそぼつ紫陽花を
傘の中から覗いたわたし

やがて
雨が上がれば
水滴さえも花にして
紫陽花は凛と
咲くのだろう

濡れることを厭うわたしは
濡れる役目を傘に負わせて
 ....
弁当に嫌なピーマン入ってて真希子の口へ運んであげる
梅昆布茶さんのおすすめリスト(13739)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
869回めのキスを一本足で迎える- 北大路京 ...自由詩5*14-7-3
浮き輪ふくらませ海に行かないでいる- 北大路京 ...自由詩414-7-3
文月の詩- たま自由詩14*14-7-3
もうひとつの「夕暮れの病院」- ……とあ ...自由詩9*14-7-3
【_ちくわ_】- 泡沫恋歌自由詩22*14-7-3
陸族化の娘- るるりら携帯写真+ ...16*14-7-3
セイレーンの歌- 未有花自由詩17*14-7-3
バーゲンセール- そらの珊 ...自由詩2014-7-3
髪がのびた頃- はるな自由詩614-7-2
暑い日- はるな自由詩614-7-2
失恋の夢- 無花果自由詩414-7-2
笑顔で泣いている- ichirou自由詩14*14-7-1
Atom_Heart_Mother- 藤原絵理 ...自由詩7*14-7-1
黒い手帳- 塔野夏子自由詩8*14-7-1
ハオルシア_オブ_ツーサ- 衣 ミコ自由詩414-7-1
ダブルネーム- umineko自由詩8*14-7-1
黴雨- salco自由詩1114-6-30
__独語するオオカミ_ー名古屋市東山動植物園ー_______ ...- イナエ自由詩7*14-6-30
弁当のおかず多くて純ちゃんの弁当箱へ玉子焼き2個- 北大路京 ...短歌314-6-30
綺麗な愛で首をしめられている- 北大路京 ...自由詩614-6-30
汗よ_この地球の大気に飛び出せ- ichirou自由詩15*14-6-30
表題- あおば自由詩9*14-6-30
五年前の紫陽花の花は- ……とあ ...自由詩16*14-6-30
コンパス- 夏美かを ...自由詩37*14-6-30
星を見たい- もっぷ自由詩814-6-30
寧去- もっぷ自由詩414-6-30
しょっぺー- 殿上 童自由詩21*14-6-30
登る- 草野春心自由詩514-6-29
紫陽花- 千波 一 ...自由詩1114-6-29
弁当に嫌なピーマン入ってて真希子の口へ運んであげる- 北大路京 ...短歌414-6-29

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