5分でできること
5分をかけてできること
生きていれば
5分後の世界へゆける
ヒッグス粒子のおかげ
生きていれば
5分をかけてできること
5分でできること
おれの才能はただひとつ
きみをほんとうに好き、と
死んじまってからでも言えること。
玄関の横の向日葵の鉢植えの横で
腹筋しながら光っているのはホタル。
奴が男でも女でもどうでもいい ....
音楽が僕達を奏でる
詩人が世界を創造し
画家が世界を色づけし
僕達の意志が宇宙を膨張させる
科学はよくできた物差しにすぎない
だが、その物差しもまた
世界の拡張に一役買っているのだが
人 ....
粘り気が
あるもの食ったと
いうだけで
今夜に期待
するのはやめて
納豆に
とろろにオクラ
モロヘイヤ
なめこ混ぜても
ダメだってばさ
つかまえた! 石灯籠の丸き宇宙に
夏帯を解いて自由になる私
戻りたいサンズイ連れて涙梅雨
今だけを夏野にきざみ生きていく
あの頃は虹だけ見てればよかったね
ブロークンハー ....
夏を待つ間
透明な
ガラスのコップに
冷たい水を注ぐ
満ちていく
満たされていく
透明な入れ物に
透明の中身で
夏が来る頃
どこからともなく
水滴が現われて
コップの魂を ....
導火線があるなら触れなければいい
そんなものがないから
踏んで踏まれて
壊れそうな心を
守るために出す棘は
互いを傷つける
抱きしめあっても
また
忘れられた歌
幼い日の
遠い記憶と
優しい嘘
軽い眩暈と
心臓の鉛
どこまで潜ってゆくの
どこまで走ってゆくの
世界は等しく朝を迎えるけれど ....
蝉  時  雨  ゆ  め  の  入  り  口  見  つ  か  ら ....
うつが季節に負けそう
刺激を感じないのがカルチャーショック
昨日使わなれなかったモノに
何度トライしてもできなかったから
きれいに捨てるのってつれない
思うからできないのなら
「ロスト ....
首を吊るには低すぎる木の下で
少女は一人
空を睨んでいた。
役場から聞こえるサイレンが
夕焼け色ににじんで消える頃
やかましかったセミももういない。
――もういいかい
アジサイの ....
もう引退を宣言された政治評論家の
三宅久之翁はある番組でこう断言なされた
『こどもに人権などないんだ。きちんと目上の
ひとの言うことを聞いていれば好いんだ』
言葉はそこで留まらず
『こども ....
夏なのに雪を恋しがる
あなたの顔がちらつく
思いっきり好きだと言い残したのは
ずいぶん昔の話だ
ぷよぴよした二の腕はもう恋愛など縁遠い
夏だとゆうのに海がにあわない女だな ....
少年は夢の中で
少女を追いかけて走った
他愛もない遊び
もう少しでつかまえられる
というところで目が覚める
隣では妻が寝ている
自分はこの少女の何を
つかまえることができただろう
....
詩人となった今
薔薇の花をくわえ
ギターを掻き鳴らす
悲しみを胸に
時をさかのぼり
懐かしきよき時代を
思い出す。
傘をさし、歩き出す。
雨の日ばかりは続かない
未来に向かっ ....
それは水面の煌めき
スケート場のような所
(奇妙な父親および湿度A)
僕の記憶以前への旅
創世の海洋を行く
大浴場のような所
(母親の抱擁の前の祝福B)
僕の記憶以前への旅
....
パンティを
脱いだまんまの
放屁だけ
やめてもらえるかな
モロヘイヤ
エロ夫人
亭主のいない
夜ひとり
火照る身体に
夏野菜取る
四月
空に舞う
傲慢なのかもしれない
あなたは僕を遠ざけて近づくことはない
風を伝って
光りを浴びせて
もう巡り合うことのないその瞬間々々
想うことでしか触れられない
あなたは
....
月のといき
天の川の星のながれに
指をふれる
星のしじまのつめたさに
寂しさを 手づかみする
そんな夜には、
なぐさめの亡霊が やってくる
小さなベッドにすべりこんで
私の ....
なないろのおもちゃのくにへつれてって いっしょう恋に傷付かないよう
つま先を並べたベッドに月明かり優しく熱を帯びてゆく夜
潔く決意することいきものは愛することで生きていること
....
ロンサム・ジョージ、ロンサム・ジョージ
溜め息みたいにふっ と死んだ
ロンサム・ジョージのニュースを知って
何億人かの人間が
溜め息吐いたことだろう
お前は何の為に生きたのだろうね
手当た ....
とくべつかたい
ピスタチオのからは
男の子に剥いてもらうべき
力みながらも丁寧な
あかく膨張する指さき
そんなふうに
やわらかい衣服もおんなじように
色っぽく剥けばいいって思って ....
わたしが哀しみを好むのは
ほんとうの哀しみを知らないからかしら
わたしが淋しさを辛く感じないのは
ほんとうの淋しさを分からないからかしら
外は土砂降りの雨
窓を叩く音でそれは分かる
....
目に見えて不幸そうなわたしを
演出しようとしたけれどできなかった。
総てに負けているなんて
認めたくないから。
髪を切る代わりに
きつく結い上げた。
溜息を ....
雨の日に
モンシロチョウは何思う。
どこでか弱い羽休め
どこで蜜を求めるの。
私は独り
傘の中。
蝶のようには飛べないし
蛙のように鳴けもせず
ただひたすらにあの人を
思って傘を ....
雷鳴のち雨
支えきれなくなった
重みに
洗濯物はらりと落ちた
足元
輝く糸屑が大きな雲の形を縁取って絡まっていた
冷んやり
靴は履いてなかった
真実を知りたくて
でも私はいつも間 ....
想い出は夏の汗とともに気化してゆく
ひやされて秋の透明なひかりになる
わたしはひとまず泣いていた
少年の郷愁が空を翔けてゆく
存在の影にだけ風が吹いている
空虚なくら ....
たとえば
の
有効期限は三日間
それをあなたに伝えなかった
戻らないのはそのせいか
あがる温度と
冷える心
自由にも責任ってあるでしょ
八つ当たりしようにも
太陽には届か ....
いつになったらその時はやってくるの
すべての物事の意味を学べるときは
みんな兵士になって旅立っていった
剣や槍を携えて
争いはいつまで起こるの
理想主義の終わり
でもいつかわかるはず
愚 ....
帰りの車内
会話の隙間
割り込む沈黙
何か話さなきゃ
不器用な話題に
君は笑う いつものように
優しい人だって分かってる
だからこそ不安になる時もある
君が好きだよ
その気持 ....
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