動かない川の水、
淡い陽光に照らされ
タールと銀の陰影混交、
濃密に静止し
対岸の雑木林、
そよとも揺れず
枝絡む円い隙間から、
白い空間 奥まり覗く

凝視されている気配

 ....
  一機の ヘリコプターが
  交わりをひとつずつ置いていく
      海色の稜線、わたしたちの
      茹だり、かげ沿いに膿んでくる、疼痛の粘り気
      冷えすぎた{ルビ ....
まちは水槽のようになって
ひとびとの思惑を閉じこめた
そこで僕たちはちいさなあわをあつめて
気持を通わせることにした

ひとつ あわを もらっては
ひとつ あわを さしだした
ふたつ ....
あなたへ、

人の顔を見るのが怖かったね

中心にポッカリと空いたブラックホールに吸い込まれて
2度と帰れないと思っていたね
きっと宇宙の中に私はいないと思っていたね

臆病な ....
          160531

静かに佇む沼のほとり
ミシシッピーアカミミガメの大群が
小島を占拠している
在来種をあっという間に駆逐してしまったのだろうか
海外からの強力な種に手も ....
羽生が負けた
年下だがほぼ同世代と言っていい
羽生が負けた
自分より20も若い挑戦者に負けた
頭脳スポーツなんだから
若い方が有利に決まっているが
天才の羽生なら
いつまでも勝ち続けると ....
海が
 光の海が
  広がる狭まる
   明るみ眩んで
   暗まり遠退き
  揺らぎ揺らいで
 静まる感覚
奥まる意識


秘かな降臨
 気づきの一瞬
  凝視の継続
   ....
激痛深夜包む静謐
包む深淵に踏み沈み
朦朧と憧れ昇る境の段、

ハレルヤ飛び降りろ!

溶け消え逝く恍惚迷妄、
抑え抑え意識保ち
内奥の木霊に愛の響き聴く

律動し続ける宇宙に
 ....
騙されたってかまわない
優しいことばが好きだから
信じたふりも上手だし
信じたいうそがいまほしい

騙したってかまわない
優しいことばに限っては
信じたふりなら大丈夫
だけど約束してほ ....
玄関先に
見たこともない塊が
置いて在った

きっと 強風で まとまった落ち葉なんだろうということは
一瞬で 見てとれた

けれども

昨日まで 真っ白だった アスファルトが
 ....
姉妹は今日も
山間にある店に行く
季節は うつろぐ
路にはスイカズラが咲き
神経の先端が 花の香りに触れると
セカイのことなど すっかり わすれ
やるせなさと はかなさの間に
路が 現わ ....
黙ってただ生きる
ということができない

永久に
見つけてもらえないから
暗いさみしい器の底で
発語したがる
別なあたし

世界中でたった一人の
ひとに向かって
そのひとだけに
 ....
フラスコの底に立ってる私
ここから覗く世界が限りなく
どこも邪魔や目隠しのされてない
限りなく 世界そのもの であってほしい

なぜって 曇るばかりのこのガラスのこちらから
背伸びしても屈 ....
朝の光に濡れた電車には
七人掛けのシートに七人が腰を下ろし
つり革にも人の手がゆれていた

厳つい男と痩せた男の間に
若い女がはまり込み
ゆらーり ゆらりと
自分の世界で揺れ始めた
 ....
小学生時、
休み時間の校庭で
クラスメート達と遊んでいる最中
ふと空を見上げ
僕は目撃した、

覆い尽くしていた黒雲が割れ
垣間見えた空の青が裂け
一条の燃え響く光の帯
校庭で遊ぶ生 ....
道化師はあした泣く
毎あした 毎あした 泣いてる
膝を抱えて蹲ってあたしの心で場所とって
いつまでも消えてなくならないその

道化師と云えば女の子
かと思えばきょうは老婆
あさってはきっ ....
初夏の壁際で
午後の日差しを感じとる
静かな 音楽は ただ ラジオから流れている 
思い出すのは昔 友達と行った旅行のこと  


僕は あの頃 ロンドンにいた
でも テムズ川を 空の中 ....
水のなかの鐘が鳴る
祈りではなく
怒りのままに
鳴らされつづける


静かすぎる径の
はらわたが響く
光の内の
水泡をほどく小さな指たち


穴の向こうのまぶし ....
「中野ぉ~中野ぉ~でございます」 
ぷしゅー…っ ドアが開いたホームには
なぜかお巡りさんが、目を配らせている。
今日は伊勢のサミット最終日 オバマさ
んは広島原爆ドームにて黙祷する――。
 ....
光が濁っている 
花粉のように
ここは
朝なのか
もうずっと前 
愛した
あの誰でもない……誰か 
夜の湿り 
かさねた翅 
月の淡い幕に覆われて 
昨夜のことか
精をささげ 
 ....
俵ぼっちを編んでいる
逞しい背中に薪を投げつけて
目から火が出たが
火事にはならなかった
消火器も置いてないのに
火花が小さすぎたのだ
花火になっていれば
桟俵法師の名で書いているかもと ....
ざくり 
 ざくり
  切り開いていく

  ザクリ
 ザクリ
切り裂かれていく



沈没しようが
岸に辿り着こうが
時流は静かに流れる

己、凝視スル眼
潮流を読み笛 ....
{引用=さびしさで明けた一日は
かなしく暮れゆきまた終わる
遠くのどこにも里はなし
近くのどこにも愛はなし

かなしみで終えた一日は
知られぬなみだで幕となる
みあげるどこにも星はなし
 ....
 ロベリアの水色が私の窓辺で咲いている。
 脇役に徹しているカスミソウの白い花は妻の好みだ。
 陳腐な言葉など必要ない。
 そこには小さな美が溢れている。

 どんなに小さな表現でさえも ....
冷たい壁の前で、
私は人形をにぎり立っている。
人形は、
いくら圧力をくわえても、
宙をおよぐ目をして
星のない空をみている。
私は昔から、
そんな目が嫌いだった。
何かを問われる度に ....
核兵器のない世界も
児童虐待のない世界も
交通事故のない世界も
ブスのいない世界も
ハゲのいない世界も
言うだけだったら
俺でも言える

オウ、いくらでも言ってやるぜ
「はい、はい、 ....
雨の今朝 町を歩く
レインコート、長靴そして傘
二十分ほど
鴉すらいないがさびしくもない

二時間ほど経っていま
ふと私はなにを思っていたのかと
歩きながら 私はなにを
と、とぼけてみ ....
長坂の
途を巻いて
舞い降りた天使は、
寄せ波引き波に気を合わせ
光の響きを七色の虹に変えて
足早に石灰岩の舞台に水を打ち
消え逝く人々の祈りを聴き取る。

 独り独りの限界と可能性、 ....
沈黙の陰影の深みから
浮き彫りになるある形姿は、
外から感覚に訴えかけながら
内から感情を揺さぶるある造形。

流出しながら凝集し
力を超えた力の木霊が、
過剰に常に過剰に反響し
ある ....
冷たい灌木の素足を芝草が覆う
うぶ毛のようなスギナの森
露に閉じ込められて朝の光が震えていた

「友よ お飲みなさい
こっちは先に頂いています もうすっかり
辺り一面へ溶けだして ほら太陽 ....
梅昆布茶さんのおすすめリスト(13739)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
原光景.2(改訂)- ひだかた ...自由詩316-6-1
交わりを置く/そらという球体/見ることの稜線- 草野春心自由詩3*16-6-1
水槽- はるな自由詩416-5-31
あなたへ、- ゆるこ自由詩716-5-31
からだのもちぐされ- あおば自由詩5*16-5-31
羽生が負けた- 花形新次自由詩216-5-31
臨界(改訂)- ひだかた ...自由詩216-5-31
均衡(改訂)- ひだかた ...自由詩316-5-31
優しいことばが好きだから- もっぷ自由詩316-5-31
まつかざり- 藤鈴呼自由詩2*16-5-31
姫たちのお茶会_下- るるりら自由詩4*16-5-31
発色- Lucy自由詩15*16-5-30
ここ- もっぷ自由詩4*16-5-30
スマートフォンの間で- イナエ自由詩13*16-5-30
原光景(改訂)- ひだかた ...自由詩416-5-30
道化師のシナリオ- もっぷ自由詩216-5-30
パセリの花- 番田 自由詩216-5-29
夜を訪ねて- 木立 悟自由詩1216-5-29
中野~高円寺探訪記- 服部 剛自由詩216-5-28
ヘビトンボ- ただのみ ...自由詩5*16-5-28
コアラぼっち.- あおば自由詩2*16-5-28
個船- ひだかた ...自由詩316-5-28
茜音(幕間として)- もっぷ自由詩416-5-28
美~窓辺にて- ヒヤシン ...自由詩6*16-5-28
そらをおよぐ- あおい満 ...自由詩516-5-28
言うだけタダ- 花形新次自由詩216-5-27
- もっぷ自由詩216-5-27
使命- ひだかた ...自由詩516-5-26
造形未知- ひだかた ...自由詩216-5-26
不法投棄地帯- ただのみ ...自由詩13*16-5-25

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458