お陽さまの出を待っている
膝を抱えて待っている
ねこも隣で待っている
からだ丸めて待っている
ふたりでふたりで待っている
お陽さまの出を待っている
時には家の無い子になって
ずっと眺めていたい あの
お月さま ずっと ずっと
夜道にしゃがみこんで
ずっと眺めていたい あの
流れ星に 祈り ながら
暖かなストーブ ....
朝酒の代わりにシャンソン秋に酔う
幸せは演じることがその秘訣
極端に厚着と薄着の大学生
影を踏む鬼と知られずする遊び
花供え帽子目深に被る人
暗渠へと ....
鶴の一声歌うよりも
雀の千声歌うんだ
天まで届け この唄届け
鶴でなくては駄目ですか
束になってかかっても
ただ空しく 響き渡るは夢の夢
それでも ....
里芋畑が広がって
鰯雲が流れていく
無限の時の
流出は止まず
魂を抉るような
遠い記憶の残響が
耳朶に木霊し続けている
里芋畑が広がって
鰯雲が流れていく
今日も、また今 ....
海馬という大海原を泳ぐイルカの群れ。
彼らが空へ跳ねる度、僕は自由を思い出す。
器の中に様々な言葉が投げ入れられる
器はその度にかたちを変えていく
選んで選んで投げ入れられる言葉もあれば
一気呵成に投げ入れられる言葉もある
思った通りのかたちになることもあれば
思った通 ....
また夜になり
静けさが白い部屋に充満して
溢れ出す無限の時間は
流れを止めず
私は一人横たわり
人差し指より先に薬指が
ディスプレイに触れて
誤字が打たれていくのを
眺めている
....
こっけいな歩みも、また良し。
元々僕は何処か
やっかいなものだから。
けったいな足音をひびかせるうちに
けっこうな足音の瞬間が
この頼りない細足でも
あるやもしれぬ
から
こけこっこ ....
あぶない橋を渡りきれば
その先には安全な場所が約束されているのかな
人生の至るところには落とし穴が隠れていて
それを無意識に避けて通り過ぎているのかも
わからない
だけど
急な坂道 ....
買った古本に挟まっていた褪せたレシート。
97―8―3、1:28PM、遠い夏のかけら。
鷹女(たかおんな)、胸板を刺し冬を剪(き)り
ピーシーを終わらせ冬陽を昇らせる
春なのに月輪(がちりん)光り降るは銀。
桜酔い、ピーチジュースで酔い醒まし
....
たとえ詩が書けなくなっても
たしかに生きていくのには
困らない
だけど詩を書きたいと言う思いは
私の切なる欲求
時に心に石ころが詰まっても
叶えたい欲求
たとえば
公園の花 ....
ぼんやり砂浜を眺める
ゆっくり砂浜を歩く
夏の潮騒は賑やかで元気いい
身も心も夏に染まって
「今」だからこそ輝ける
眩しい陽射しを浴びて暑くても
潮騒を聞けば涼しくなる感じ
....
何度観ても飽きない
バレエ団、プリマ・バレリーナ、演出
振付、舞台装置、衣装が違えば
また違った楽しみ方ができる
はじめて「白鳥の湖」を観たのは
大学生のときだった
ソビエト(ロシ ....
君のあくびを僕にうつしてください。
その可愛いウイルスに感染したいのです。
今は生きている途中だけど
たどり着く先は
イヤと言うほどわかってる
そこが終着点か
再生の為の
始発点かはわからないけれど
今は生きている途中だから
手は汚れるし
自ら汚しても ....
また夜がやって来た
すべてが静寂に落ち着き
蠢く闇に呑まれる手前、
私は孤独な一時を
寛ぎ懐かしく愛おしむ
)部屋の白い壁やら天井が
)くっきりと存在感を際立たせ
)存ることの歓 ....
そのふるえる糸にも
ひとつふたつの意味はあった
のかもしれない
時折の風雨に晒され
形を変えてしまった
その幟ももう
争うためのものではないし
御触れの見張りでもない
そよ ....
薄ピンク色 愛を乞ういろを なでる ひたすらに
ああ、知っているよ まっすぐに
舌から垂れていく粘膜は都市を浸食していきますね。崩落していく花の詰められた箱から解放されて飛び立つ夜の白鳥の夢で ....
孤独に身を置きたい
そして独りに徹したい
寂しさの中に生き
時の旅人となり
詩にうずもれたい
不幸の時のほうが
独りの時のほうが
いい詩が生まれるという
喧騒からはなれ
....
樹間から
覗く秋晴れの青、
ふるふる震え
金木犀の香が舞う夕べ、
時はすっかり透き通り
遠い記憶を辿りいく
)何があったか
)細かいことは忘れちまったが
)ただ喜びと懐かしさだけ
....
本当に心底悲しい時
ひとは涙を流さない
降る夜の白熱灯の儚さよ人生アドリブだけと限らず
つらい時いつも会いにいく銀杏樹の秋を語れぬ今日は切り株
日々、瞬きのシャッターを切り続ける。
現像の出来ないネガ、心底に降り積もる。
瓶を
割ってね、
憂さ晴らしを
した。
憧れが
さまよって
愛が
凍ったから
好きは好き
だったよ。
脱兎のように
なっちゃったよ。
でもね、
でも、 ....
青空の少ない曇り空の日に池に映った曇り空揺れる
大雪で積もったままでそこにある街の機能が正常ではない
広島の市内は雪に覆われて見慣れない雪に戸惑うばかり
何処までも青いばかりの今日の ....
彼女っていつもね ねこみたいに
膝を抱え込んで丸まってるの
違うのはお陽さまを避けるところ
陰の路地探すのが得意で
其処で一日丸まってるの
・・・ちょっとした時間潰しゲー ....
木立の緑が揺れている
私は冷たい虚を飼って
鉛の監獄から眺めている
気だるく憂鬱な昼下がり
空は一面の灰色模様、
風はもう絶えず吹き
荒れ果てた街並みが
ぱたんぱたんと倒れていく
....
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