自分自身を言葉が伝えられたなら
僕は だけど そう思って 生きてきた
何故だろう だけど わからなかった
僕は何故生きているのだろう
そう思うほど だけど
眠気がやってきた すべてが遠い ....
ひとの哀しみを
知りたい
深く…より深く
青いビーズの散らばる
大広間に
君と寝そべっていた
手を…手を繋ぎたい…
....
ジャック・ダニエルを呑んで
やってられないとつぶやく
おぞましい闇を
月明りが潰す
猫のようなきみの手も時に
すばしこいジャブを繰り出す
痣模様 ....
うしろからきこえる声
噛み切れば
冷たい雪を
ひとつひとつ積むだろう
棺の
かわいた脈動
その影を
一本の湿地の思想に
束ねている
あなたの
まぶしい眼光 ....
「もも色の風だよ もも色の風だよ」
と誰かが言った
そんなはずはない
冬の真っ只中なのだ
「もも色の風だよ もも色の風だよ」
とまた誰かが言う
窓を開け のぞいてみると
確かにもも ....
皆が助けてくれる。
皆が声を掛けてくれる。
皆が救ってくれる。
死んではいけない。
2時間も電話で話して
くれる人がいる。
心配してメールをくれる。
本をくれる。
本当に俺を救える ....
も吉と歩く
何もない冬の午後
も吉と歩く
はたちの頃 一年ほど日記をつけた
何も残せず ただ消えてゆく日々が
とてもこわかった
時間はたっぷりあったのに
いつもの散歩道
....
どこにも代わりのない
私だけの詩を描いてみたい
心のなかのもやもやがそう言う
私という存在が唯一無二のものならば
出てくる言葉もそうであるべきなのではないか
そうではないということは
....
てのひらひらひら
紅葉ひらりひら
ほぅらほら
どこかでだれかが呼んでいるよ
重なり合った呼吸が
色を濃くしはぜる音
夕焼けが沈んでいくように
どこかに吸い込ま ....
{引用=
男士たちが
屏風をもってきた
眠る女の 枕元にさかさのそれは、
薄の天に 雁が地を飛び去っていく
踏み絵さながら 鏡のおもてに裸足をのせる
足元をみつめれば むこう ....
本日のメイン
アサリの皆さんです
お命
お美しく戴きました
合掌
冬の祖国から君はやって来た
ぼくは君にサーフィンを教えた
君はぼくに祖国の秋の美しさと
命を使うということを教えた
君は祖国に殉ずる
冬の祖国から来た君に殉ずる
ぼくは君に殉ずる
冬 ....
ことばは
しょうじきなのだ
できないときは
できないと
わたしにいわせる
むりなことは
むりだと
わたしにいわせる
わたしよりさきに
いきものなのだ
ことば ....
クリスマス会が行われた
みんなまだ小学生だった
りんごすくいをして プレゼント交換をして ケーキを食べた
だけど一番覚えているのは会場の窓だ
吹雪で窓の外は真っ暗で何も見えなかったけど
その ....
昼間、つめたい雨がすこし降っていた。音もしないでしずかに、「長く」というかんじで降ってくる雨。
母親になった友人と、これから母親になる友人と、母親になる予定のない友人とわたしとで会った。生ま ....
神無月歌舞伎町まで追い込まれ
ふくらみの去ったあとに
なぜつめたさが残るのだろう
もともと無いものばかりもとめる
いつも見つめるたびにこぼれる
気持ちになまえをつけるのはやめて
指をあらって
木を植える
....
ぼくはこれまでに一度も、
ほんものを所有したことがなかった
ことに気がついた。
かつて幾度も、ほんものらしいにせものや
にせものらしからぬにせものを、
ばかみたいにつかまされてきた。
つか ....
時間を掴み取って宝箱に仕舞っておけるのなら
僕は、初めて君と会ったあの古ぼけた体育館の片隅で
君に卓球をやろうと声を掛け、ガムをあげた
あの時間をそのまま宝箱に入れよう。
あの時の気分あの時の ....
泣いていた心理相談受けた人
121128
番号で呼ばれるのになれておりますから
わさわざ氏名を読み上げないで欲しいなと
声の好い看護師を睨み付けるように無言で立ち上がり
ドアを横柄に開け ....
わたしには、
嫌いなものがある
それは自動ドアに映るわたしの姿だ
内股歩きの巨体が
いくら進んでも前に行かない
こ ....
121128
困難に打ち勝つのが試練だと
プールの中でしがみつく
泳げない子の手を離したら泣かれてしまった
時期尚早だったかなと反省したが
それ以 ....
眼の中の
草を刈る人たち
そのふむ土に
灰はあるのか
黒く固まる
もうひとつの眼
形状に
手をくわえれば
風
内部へと
身体を沈めていく
....
いろんな天気があって
いろんな空があって
自分で選べるわけじゃないから
ただ黙って歩くしかない
ひとりだと思えばさみしい道も
みんなおなじと思えばがまんもできる
不特定多数のだ ....
虹は空を
支えているいきものです
わすれてはいけない
私のこころが
空にのぼりたがっても
足ふんばってとどめる
まだまだまだ
やることが
やりたいことが
あるから
虹よ ....
冬の季語は陽だまりの猫
私は三匹の寝子の母親だから
人間だけどまどろんでしまおう
北風の中を歩いたところで
ろくな事はないよ
みっともないほど着膨れしてても
身ぐるみ剥がれた樹分でみじめだ ....
気がつけば周りは全部女なり
料理好きいっそ女に産まれれば
女々しいと優しい違い分からない
異国のひとの後ろに並んだ。
ぷうんと異国の匂いがした。
異国のひとはその前の背中から
日本人の淡い匂いを嗅いだ。
他人の匂いは良く嗅ぐが
自分の体臭は知らないもの
....
ぼくは右でも左でもなく、ましてや真ん中ではなく、ひとり途の端をいく。
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