道の途中の四辻にて
{ルビ運命=さだめ}のように、二人は出逢う

――旅に出るか
――はい

芭蕉と曾良の同行二人は
見送る人々のまなざしを、背に
(川の畔に風は吹き抜け)
旅の小舟 ....
私の投稿の後に
投稿されたモノは
出来が良ければ
作者は絶賛されるが
そうでない場合
作者は3日以内に
不慮の死を遂げるだろう

それを避けるには
24時間以内に
すべての投稿に
 ....
六本木の美術館に、足を運び
蕪村の水墨画の風景で
「東屋に坐るひと」が聴く
滝の音に――耳を澄ます頃

ポケットに入れた携帯電話がぶるっ…と震え
展示スペースの外に出て
「もしもし」と、 ....
あたしは誰とも
共感なんてしたことが無い
本当は
誰にも同情なんてしていない

カラスの群れの中に
カモメが迷い込んで

鳩の群れの中に
インコが紛れ込んで

周りの誰とも違う歌 ....
屋上から観る景色
あまり綺麗に思えないのは
五感が鈍ったせいなのか
好きだったはずなんだけどな
出来れば綺麗な景色で締めたい

無責任なやつさ
「どうせいつか終わる」
そんなことに委ね ....
家に泥棒が入って 大黒柱にタイマー付きの爆弾を
何ヵ所も日時をずらして 仕掛けて逃げた

百二十年続いた掟や道徳心や慣わしまでも
少しずつ破壊していく
傾き始めた家の 頭は白蟻に食い ....
ちいさな手が
誰に習ったのか
頭をなでる
背中をさする

「おかあさん、だいじょうぶ?」
いつの間に
こんなに上手に
しゃべれるように
なったのだろう

返事を忘れて
見つ ....
傷心の時
人は季節を忘れる
今がいつなのか
ここが何処なのか
茫然として
うわの空

それでも季節は巡る

新しい風が吹いて
花々が咲き
陽の光は注ぐ
あなたの肩越しに
滔々 ....
田植え前のあぜ道や
魚とりする水路でも
好んだ湯浴みも
みんなアトリエ
でしたのでしょうね

日時計花壇のある木立
遠野の橋梁は銀河への旅
オリオンは高くうたい
露と霜とをおとします ....
私はトマトじゃないのに
さかさまにしても私だ

栄養も毒もあるよ
たぶん

あなたの1日も
私の1日も
同じ長さなのに
たぶん
長かったな 今日

また夜がきた
今日も死にま ....
あなたの慰みものに
名前なんか
付けないで下さい
ただでさえ
ダサいものが
もっとダサくなります
番号もやめて下さい
数字が可哀想です
「私の今日のマンカス」なら
まあ、許します
 ....
桜並木の木の下には
死体と狂気が
埋まっています。

今年も桜の木の下で
散りゆく花弁ひらひらと

桜並木の真ん中を
足早にすぎる風一陣

見上げる花は真っ盛り
目も眩むばかりの ....
私はむずかしくないことをむずかしくなくいいたい
朝毎に届くはずのすべてが今朝は来なかった
、理由を得たので取扱説明書を紐解く
こんなに立派に手続きも踏んで
(かぞえてごらん
と そっと風から ....
 
つぼみの中で育まれ

花びらが連れてくる

それが春、出会いの春



 
  {ルビ雷=いかずち}が 遠くの空に
  かなしい光をふるわせた
  あなたの膝に置かれていた
  羊の彫刻は床に落ちた



  眠りに似た川の聲は
  月明かりとともに  ....
華々しく出航したはずの
船の羅針盤は
いつの間にか壊れて

勿体つけて差し出された
六つ折の海図は
ほとんどが嘘っぱちで

最初は威勢が良かった
スクリューには
得体の知れない ....
出来損ないの風船みたいな赤い丸答案用紙に不時着をして

さびれたふうの手芸屋で鮮やかすぎるフエルトの青

今そこをよぎっていったリスこそが運命だったとキミは知らない

犬たちが水平線を見て ....
その男は 
幾つも電球を並べた灯りの下で
ぼくの胸を切り開き不機嫌な心臓を取り出した
心臓の中に豚を入れ調子よく動かそうというのだ
更に男は心臓のあった空洞を覗き込み
ぼくさえ知らない潜み物 ....
通勤の人の流れに逆らえず職失くしても締めるネクタイ 明日も
私をきらいな人が
たくさんいてほしいと願う夜
あなたの詩には
共感なんてできないし
空行で破裂する
思わせぶりな言葉なんて
雑すぎて
丁寧すぎて
何も生まれないし何も死なない ....
敵対者には花束を送れ
上等のやつが良い
色も香りも惜しみなく
リボンもしっかり選ぶが良い
和解のため?
平和のため?
とんでもない

刃物は優美さに隠される
獣は息を潜めてじっと待つ ....
招かれた小さな部屋で
積み上げられた草履に
何もなかったように
淡々と話す貴女

励まされたのが
私であることに
なんとも情けなく
なんとも嬉しくもあり

紡いだ貴女の指も
筆を ....
ぶあついガラスを歪ませる
そういう情熱があったなら
猫だって わんと鳴かせられるかしら
おもしろがって手を打って
ふらふらついてくる身体たち
やさしくしたからって
尊いわけじゃないのよ ....
あたしの悲しみは 彷徨った後
水仙の咲く堤の 老いた桜にたどり着く
蕾はまだ固いのに 水は
香りに混ざった 陽の光を揺らす 軽やかに


きらきらと 光の粒はころがって
橋を渡る老人 ....
ずぶ濡れで帰宅リュックに折りたたみ傘が二本も入ってた夜 胸を、はる




待ちに待った春に、咲くのは
リニューアルではなく 
ニュー リアル

満身に光を受け 白妙沙織
光源氏は 桜襲(さくらがさね)を纏ったという
透 ....
にぶい金色の肌が
冬の陽だまりを
そっとはねかえしている
アルミニウムの
浅い洗面器のうしろに
整列している
こどもたちの
頬はあかく

順番になれば
みないちように
そこへ温か ....
好きでなくても
立つように
愛してなくても
濡れるのですか?
信じたくないです
男の身勝手な言い分だと
分かっていても
貴女が濡れていたのは
私を愛していたからだと
今でも
信じて ....
社会人の切符を手に入れて
孤独な戦場に出ていく君は
もちろん希望と自信を
瞳に漲らせ
不安を乗り越えていく

おめでとう
母さんは
君の速さで歩くことさえ
もうできないのに
心配ば ....
痴態は演じられるものではなく
晒してしまうもの
ネズミを焼く匂い
霞の向こう兜を脱いだ少年の
老いを孕む眼差し
生を一巡りしたかのよう
遺灰を踏み しめる
空を模した青磁器/亀裂の風
 ....
梅昆布茶さんのおすすめリスト(13736)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
舟にのる- 服部 剛自由詩615-3-31
不幸の投稿- 花形新次自由詩115-3-31
日々の味わい- 服部 剛自由詩415-3-31
フォアグラ- Lucy自由詩14*15-3-31
消去法的死生観- 捨我自由詩115-3-31
腐る、父の見る夢に、腐る家。- 為平 澪自由詩5*15-3-31
ちいさな手- 小原あき自由詩7*15-3-31
【_季節_】- 泡沫恋歌自由詩21*15-3-31
銀河- 黒木アン自由詩7*15-3-31
たぶん- 朧月自由詩615-3-30
題名についてのお願い- 花形新次自由詩115-3-30
桜並木の下で- ……とあ ...自由詩6*15-3-30
砂に叫ぶ- もっぷ自由詩615-3-30
- 殿上 童自由詩9*15-3-30
- 草野春心自由詩415-3-29
春の航海- nonya自由詩23*15-3-29
まだら猫の予言- そらの珊 ...短歌10*15-3-29
開胸手術- イナエ自由詩17*15-3-29
通勤の人の流れに逆らえず職失くしても締めるネクタイ- 北大路京 ...短歌515-3-28
あなたの詩がきらいです- 左屋百色自由詩1815-3-28
復讐の心得- ただのみ ...自由詩18*15-3-28
草履の女性…〜その瞳をみていたら〜より- 黒木アン自由詩2*15-3-27
いれもの- はるな自由詩315-3-26
早春に- 藤原絵理 ...自由詩815-3-26
ずぶ濡れで帰宅リュックに折りたたみ傘が二本も入ってた夜- 北大路京 ...短歌415-3-26
【蘇】胸を、はる- るるりら携帯写真+ ...715-3-26
消毒の時間- そらの珊 ...自由詩15*15-3-26
濡れるってこと- 花形新次自由詩215-3-26
初めて大海へ漕ぎだす君へ- Lucy自由詩15*15-3-25
純粋痴態- ただのみ ...自由詩15*15-3-25

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