ぬっとり湿った夜の膜を
そっとふたつの指で広げれば
胸を裂くような光のしたを
あたたかさ、なさけなさの影が歩いていた

カーブミラーの歪みのなかの
少しだけ正しい領域を
裸足で歩くわたし ....
空腹のわたしに
パンを焼いてやるよ
というひと
でもあんまりやさしいので
ついていくことができない
さむいくらい空腹で
びんの蓋もあけられないというのに

波がひくみたいな当然 ....
俺みたいに
ウンコしながら
スマホで書いたものが
ウンコみたいなのは
当然と言えば当然だが
神妙な顔をして
パソコンの前で腕組みしながら
考え書いたものが
ウンコでしかないのは
悲劇 ....
ゆらり
ゆらめき消えてゆく
あれは幻だ

人生も過ぎてしまえば
ゆめまぼろし
ゆらり 
ゆらりと揺らめいて
消えてゆく

朝生まれ
夜は死んで逝く
カゲロウ

一日一生
 ....
外の日を入れよ、
外の日を

目を、眼を
ひたすら瞑り


泣きたい時はただ泣けばいい
自分で自分を哀れむことは大切なこと
深く哀れみ自ずと涙が流れるとき
涙の温かみは己の命の熱の ....
君のうなじが
白くうつくしいので
ことばを失くし


つつじ柄の着物に
雨が落ちてくる
そっと和傘をひらく
しぐさに湿り気が帯びる


 四つ辻まで
 ご一緒しましょう ....
冷蔵庫をいつもの如く勝手に開け
これおいしー?とコンソメキューブを持って聞く

これはそのまま食べられないよと言っても
好奇心の悪質は止まるはずがない

ダメダメダメダメ!
カンシャク
 ....
あなたを中心に地球なんか回させない!
親の意地である
子が中心に宇宙さえ回る
振り回されてたまるか!

 あなたを中心に地球なんか回させない!
 
   
   よく乾いた洗濯物をたた ....
初夏のきみの窓にはいま何が ぼんやりと
ぼやけている世界に
浮かんで
あたふたとしているのだろう

あのイエスを見よ
どっしりと構え
落ち着きはらっていた

神の御手の上で
右往左往している
小さい人間よ
 ....
咲いた翌日から続く
低温と
強風にも耐え
寄り添って直立を支えあう

ある日訪れる真夏の陽気に
結束は緩み
感熱性の花びらは
ひた隠してきた
雌しべ雄しべの位置をも露に
くろぐろと ....
ドサ健バクチ地獄を
中学生の頃から愛読してきたが
所詮良いとこのボンボンで
成績優秀の俺が
博打の世界に身を投じる必要もなく
結局のところ26年近く
一流サラリーマンの座に
甘んじてきた ....
あしたの風は明日の風
いま吹く風は今日だけの
少年は何を聴いたのか
過日のきょうに吹く風に

春の夕焼け
冬茜
秋の黄葉映えるあお

薫風の運ぶ雲過ぎて
また夏が来る/
「覚めない夢もいつかは覚める

闇の深みにスポットライト
行き来するたび変身する
――あなた
咬み合うヒュドラのよう
分裂と統合の具象化
象徴としての女神よ
純・錯覚 恋は
中空の象 ....
うすい影がゆれている

くちばしで
虫をついばむのだけど
やわらかな影であるから
獲物はするりと逃げてしまう
 {引用=命でなくなったものは
もう命には触れることができない}
それでも ....
ミモザかなレンギョウじゃなしなんだっけ
エニシダの花あふるるデイケアの窓
施術台ホットパックして昼寝して
デイケアで居残りをしてバカンスや
お帰りの体操曲は白樺だって
さぶちゃんに白樺って曲 ....
夜明けにだけ
列車の着く駅があるという
そこでは誰も降りないが
そこから誰か乗りこむという
言葉は置いてゆくという
言葉にはできないものを
探しにでかけるところだという
あたらしいものは ....
優しく 優しく 優しくしたいのに ごめんね

電話の相手は不具合で私の灯火の余裕が吹き消されそう
テーブルの横でつかまり立ちを口を尖がらせて練習する弟
そしてやがて3歳になるお兄ちゃん ....
澱んだ空が憎たらしくて
蹴りをいれたいのだけれど
殴りつけたいのだけれど
想いさえも届かなくて
精一杯に唾を吐きかけ
考えつく限りの罵声を浴びせ
それでも気持ちが収まることはなく
さらに ....
瀧の夜
火を拾う指
音の無い径
水たまりの径


水の音は鈴
鈴の音は夜
夜の地図は水
光の指をひたす子らの声


火は火のまま底へと沈み
水面に言葉 ....
夕方ふと足を止めた
流れ去る風は何処へと向かうのか
気付いたらここまで来ていた
借り物の身体 何処まで行けるかな

明くる朝ふと息を止めた
細胞は許してはくれなかった
何だか胸が苦しく ....
曇り空を見ていた
コンビニのベンチで
缶コーヒーを飲みながら

部屋に篭っていると
自らの身体の痛みに
意識が集中してしまうから

近所のコンビニのベンチで
ずっと空を見て座っていた ....
      裏庭に面した
   ガラス戸をあけると
冬のあいだ 我慢していた
   レィスのカァテンが
    待ちわびたように
 それは見事な波を創って
        (そして
   ....
とっくに終わったよと
あきれ顔で南の国に言われそうだが
待ちに待った開花だ
長かった冬に別れを告げる合図だ

こんにちは
思い出を咲かせる
友よ
熟れた苺は
三温糖の甘さで身をもちくずし
林檎は
シナモンの香リを身にまとわせながら
北国の樹を忘れてゆくだろう

{引用=ずっと果実でいたいという純心は
換気扇のはねに吸われて}

 ....
おとなの字じゃないから
と口をとがらせたとき
ルーズリーフに
野花が咲いたのかと思った
息づかいのリズムで
少しだけゆれる髪と
同じようにさらさらと走るペン
の後に花が咲いたのかと
あ ....
月のひかりを求めてちいさな不思議が森を出ていく
君たち塩梅は
ちょうど同じころだ わたしは森に一歩を刻む
……晴れ晴れと

ゆるやかな坂の上りも下りも選べる彼ら
時の源泉にゆるされて
よ ....
【人間になれなかった】
人間になれなかった
野原をひたすらつんのめり
海原を懸命に切り裂いた
だが
人間になれなかった
人間はずっと向こうにある
どこを走ったのか
どこを泳いだのか
 ....
そとのあかるさは
風のように部屋を訪れる
異国の布の隙間からのエトランゼ
誘うように歌いながら

もう春のワルツでなく
初夏、その一歩だけ手前の
ひと時だけの静けさへの{ルビ招待状=いざ ....
病棟の窓から
自分のふるさとが見える
上から眺めると
人が住んでいるようには
まったく見えない
山と木しか見えない
まるで緑のジャングルのようだ
あんな所で
生まれ
育って
都会へ ....
梅昆布茶さんのおすすめリスト(13739)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
犯す- 印あかり自由詩20+*17-5-25
パン- はるな自由詩217-5-24
オナニー自称詩- 花形新次自由詩117-5-24
カゲロウ- 星丘涙自由詩4*17-5-24
太陽- ひだかた ...自由詩417-5-24
つつじヶ辻- かんな自由詩9*17-5-24
コンソメキューブ- 朝焼彩茜 ...自由詩1317-5-23
意地が抜けたら- 朝焼彩茜 ...自由詩517-5-23
étude(窓)- もっぷ俳句3*17-5-22
一事に励め- 星丘涙自由詩3*17-5-22
チューリップが限界に気づく時- Lucy自由詩10*17-5-21
阿佐田哲也だけ読めばいい- 花形新次自由詩217-5-20
幕間- もっぷ自由詩317-5-20
Ennui/ある朝の人生論- ただのみ ...自由詩5*17-5-20
水辺の魂- そらの珊 ...自由詩19*17-5-20
焔俳句_1__金雀枝(エニシダ)_10句- 鵜飼千代 ...俳句12*17-5-19
夜明駅- やまうち ...自由詩6*17-5-19
怪獣と怪獣- 朝焼彩茜 ...自由詩1217-5-19
空、暴れる- 坂本瞳子自由詩6*17-5-18
波と紋- 木立 悟自由詩917-5-17
空蝉- 1486 106自由詩9*17-5-17
今日の午後- ひだかた ...自由詩10*17-5-14
五月の風- 信天翁自由詩817-5-14
北の桜- 乱太郎自由詩12*17-5-6
五月はジャムを煮る- そらの珊 ...自由詩15*17-5-6
帰る(五月雨降られ)4- AB(な ...自由詩7*17-5-5
十七夜- もっぷ自由詩217-5-4
青春の記憶(小詩集)- 宣井龍人自由詩14*17-5-4
ひかりの風- もっぷ自由詩717-5-4
病棟からの眺め- ホカチャ ...自由詩5*17-5-4

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