あれから百年が過ぎて
フランシスもエルシーも
いなくなってしまったけれど
私は今もこの森で花を育て
子供たちと歌い遊んでいる
私は写真に写らない
記憶の中に棲んでいるから
でも一度だ ....
緑、揺れている
ゆうらりゆらら
梢の向こうに青い空
昨日はこの宇宙の片隅で
街を驟雨が濡らしていき
青紫に染めたんだ
ピカリと光り響きながら
青紫に染めたんだ
緑、揺れている
....
人の息と
息の間で
僕は
息をした
僕の息と
人の息の間で
君は息をした
僕の息と
君の息の間に
朝はあった
毎朝
朝があった
生きていれば良いこともあるさ ....
優しさが
流星のように降り注ぐ
あの《恋棄て》のあとの言の葉
清く堕ち
十字架が好きファッションで
汚れた愛がきらめく白銀
苦しみが
人の数だけある意味は
みん ....
恐竜は
飢えて死に絶えたのではなく
進化して鳥になったのだそうだ
絶滅危惧種のマナティに
沖縄で会ってきた
大きなからだには決して広いとは言えない水槽で
くるくる
楽しそうに回転して ....
森の中で、
みしらないお城をみつけたの。
あたし、にゃあと鳴いて、
しらないお城をみつけたの。
森の中で。
お城のなかにはいると、
籐でできた椅子があって、
あたし、
まるく ....
秋の落ち葉のあいだに、
アスファルトの道がある。
そのあいだ、そのはて、
遠くからビルの波は連なっている。
後ろ向きに見つめても
何も見つからない道を、
わざと後ろにふりかえって、
....
風は過去から未来へ吹いている。
風見鶏は昨日を振り返らない。
突然の驟雨に 洗われた街は
なんだかとても色っぽくて
雨上がりの 空気の色を
すこしさみしげな 茜色に染めるのです
地に這う けものの しずかな息吹きが
い ....
夜は長く寒く暗い
煙草の煙も見えない
そんな煙草が旨いはずもない
ただ苦いだけだ
また眠れない夜が来る
誰の映画もtake1の連続だ
どう足掻いてもtake2はない
そしてシーンは続 ....
この街中の君の残骸を拾い集める。
常に、常に、意識は君なんだよ。
これは僕にしかできない仕事であり、義務でさえあるのだ。
公園、海の見えるカフェ、コンビニ、駐車場、ゲームセンター。
....
今までたくさんの人と知り合ったり別れたりしてきたけれど
引っ越しだとか転勤とか卒業とか就職とか
そういう物理的な別れを越えて付き合いを続けてきた人はたくさんいる
元同級生とか同僚とかママ友だとか ....
夜が深まっていく
連絡がつかない、繋がらない
隣室ではコツコツと壁を打つ音、間欠的に
遠くの森を手を繋ぎ歩いた愛娘は
青春を謳歌しているだろうか、今頃
夜が深まっていく
オレンジジュー ....
幻の夜、
ヤドガリも寝静まった砂浜に
楽園の島のヤシの実が流れ着く。
その島では、あした、
一番早起きの牝牛が
真綿のように軽やかな雲の幻を
牧場の木陰に見る眼には
敬虔 ....
どんな言葉を並べたら
君はそこにいてくれるんだい、
なんて問いかけたって
どんな仕草を繋げたら
君はここにいてくれるんだい、
なんて訊いてみたって
自問自答。
どこにもない答 ....
光溢れる
今日という日を
歩いていく、人人人
何の目的もなく
何の行先もなく
ただ新しい出逢いを求めて
一回限りの生を燃焼させて
そうだったらいいのになあ
そうだったら素敵なのにな ....
「わたしのたわし、タワーにたわわに実ったわ。」
君のたわいないたわごとに、僕はわたわたしたわ。
夜中
外がやけに騒がしい
雨が降りやがる
風が追い討ちをかけてくる
ウルサイ
うるさくて眠れねぇ
台風のヤロー
いい加減おとなしくしねぇと
ただじゃおかねぇぞ
さっさとどっか ....
こぐまたちは もう
おとなになって
森をでていった
犠牲のない欲望
なんてあるだろうか?
草がひとすじ
ゆれるのもこわかった
生きていなくても良かった
生まれてきたことは
....
恋慕うこころは消えた
待ち焦がれた日々も
幻滅や
放棄でもなく
むしろ思ってもみなかった
あなたの言葉
「あんまりおまえさんがだれかを崇拝したら、
ほんとの自由は、えられないんだぜ」 ....
センスで、感覚する。
あたしのラジオ波のソナー。
リッチ、リッチ。
タツノオトシゴの、
落とし前。
「おまえ、あたしを食べたかったんだろ?」
海の、
開き。
十分 ....
キスのスタンプ。
君のお腹に試し押し。
毎日が続く
色んな出来事が起きても
笑顔で過ごそう
みんなそれぞれにある笑顔
良い流れを引き寄せる笑顔
気がついた時
もう夕暮れになっていて
早いと感じている
笑顔で過ごせ ....
空。今日がどんな空を
していたのかなんて、
雲の上なんて見えやしないから
僕は知らない。
だから、君も知らないはずだ。
いつの日からか、
大気汚染だとか酸性雨だとか
そういった言 ....
あっきーの冷たいマクランも、あっちゅのしまちゃんはなちゃんもえすけ、抱き枕サイズのファミちゃん、みんないなくちゃダメだから。
あっちゅは中3になって、東京にだってひとりで電車に乗って行けるように ....
自称詩人だけを
荷台に乗せたトラックが
踏み切りで立ち往生しているところに
京浜急行快速特急が
みんなの期待を一身に背負って
時速120㎞で突っ込んだ
これでドナドナ自称詩人は
奴隷 ....
金曜日の夜の街はざわついている。
お洒落した、色情を掻き立てるような身なりの女が居たりして、誰かを待っている。
私は待つべき人など誰もいない。
約束なんてない。
ただここに座って帰りたくないだ ....
多色チークの1番可愛い色。
僕のためだけに使ってよ。
あの日誓った言葉も、
新しく宿った生命さえも、
失ってしまった僕らには
何が残るって言うんだろう。
君の傍にいるってことは
毎日のはずだったのに、
そんなことも非日常になるなんて
誰 ....
孤独
個の毒
ことごとく
苦悩
愚の脳
このうえなく
恨み
うらやみ
暗闇のなか
夢想
無の相
嘘うたう
存在
その際
空ぞらしく
命
その ....
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