ふるさとを後にして
私たちはやって来た

この足場を切断された
途方もない寂寥
ふってはわき、ふってはわき

緑の芝生にいつしか立って
思い思いに踊っている 
私たちはさみしいのだ
 ....
「長生きしたいと
思うことは自由だが
それを叶えるために
他人の気持ち良さに犠牲を強いるのは
死に値するほどの重罪だ」

これは私の敬愛する
ニューヨークのユダヤ系詩人
ジョージ・ゴー ....
爪が伸びて伸びて
あなたの心臓の奥まで届いたら

あたしなんでもあんたにあげるよ
なんでもしてあげるから

欲しいものがあったら先に言ってよ

でもね
あたしの唇だけは
決めた男が ....
そのさきに命灯したか針供養 武器を背負って駅の改札をでたら
街は暗くなってた

電飾の看板に吸い寄せられて
地下の酒場に入ると
店内はカビ臭い匂いがした
隠微な空気の中に
淫靡な雰囲気のHostessがあらわれて
 ....
おぼつかない
おちつかない
しっくりこないというか
納得いかないというか
地が足に着いていないというか
気持ちがふんわりと宙に浮かんだままのような
決して悪い気がしているわけではないのだけ ....
世界の厳かが露わになるこの夕べ
わたしは静かに此処に留まり
在るものすべてに身を委ねる

まるで人生の鍵を手に入れたかのように 

在るもの在るもの輪郭鮮やかな世界が
おもむろに眼前に広 ....
年に一回誕生日がくる
必ずきて年を重ねる

子供の頃は
早く大人になりたかった
大人の今は若くいたい思う

誕生日を祝ってくれる
たくさんの仲間がいる

照れ臭いけれど
嬉しいが ....
午前中の四時間授業が終わり帰途に着く
ランドセルが左右に揺れる
昼食のインスタントラーメンを啜る横で爺さんが大江戸捜査網の再放送を観ている
隠密同心 心得の条の辺りで体が左右に揺れ始める
麺を ....
輪のカードを読む
望んだことのない種類のやさしさをまえに
わたしは この ふるえが、
なぜなのかわからない

ふるえ、読む
輪のカードに
望んだことのない
種類の
やさしさに
 ....
下を向いていよう
誰にも見られないように
下を向いていよう
見失わないように
下を向いていよう
陽射しに負けないように
下を向いていよう
風に吹かれないように
下を向いていよう
穴に ....
冬のへその緒が春に巻きついて夏が死産した。父からの電話はそんな内容だった、ぼくは耳を疑った、それはミミが何かを画策したからに違いないと、ミミは実家の隣に住んでいる島崎さんちで飼われている九官鳥の名前だ .... 余った包皮を
上野クリニックから
入手したら
先ずチンカス等の汚れを
十分に取り除いて
熱湯で二時間茹でます
その際灰汁が大量に出ますので
しっかりと取ります
茹で上がったら少し
透 ....
海はにびいろ
雨の匂い
忘却された団欒が
遠い漁り火に
燃えている

降り始める雨
降り始める雨
にびいろを打ち
にびいろに渦巻き

 (今頃何処かの街角で
 産まれ落ちる子の ....
一面銀になびく草の原を
未明の馬が駆けてゆく

どこからどこへ駆けてゆくのか
ほこらかな そして不思議にしずかな躍動で
一面銀になびく草の原を

駆けてゆく未明の馬は
そうだ きっと
 ....
お詫びだー
お詫びはどうしたー
本来なら菓子折りを持って
詫びに来ねばならぬところ
もちろん誰も来ない

いいんです
そんなとき
菩薩の心に
なることなんです
人の限界を知る

 ....
みなみ風を意識して

あなたのいない
空は高いですか


若いころの才能は
ライバルをつぶす
ことでしたか

年老いた権力者は
弱い者いじめが
好きでしたか

本当にいる暗 ....
二〇一八年九月一日 「葉山美玖さん」


 葉山美玖さんから、小説『籠の鳥 JAILBIRD』を送っていただいた。クリニックに通う女の子の成長物語だ。会話部分が多くて、さいきん余白の少ない目詰ま ....
ようやく畑にたどり着いた
遠くを見て佇む案山子ひとり
腕はだらりと垂れている
そばへ歩いてゆくと
帽子を取ってお辞儀をしてくれた

私もお辞儀をする
顔を上げると案山子は
帽子を持って ....
一輪の花がゆっくりと、蕾を開く、宵の夢 
創造のわざは、私のなかに働く

私を支える茎は背骨、密かな光合成をとめず
今日もわずかに、背丈を伸ばそうとしている

たとえまだ、日の目を ....
寒いけれど
すがすがしい

冬の青空が広がっている

晴れた日には
必ずといって良いほど

謎の大型4発のジェット機が

まるで
異次元のトンネルから飛び出すように
上空の途中 ....
絵を飾る
 
遠い砂浜
日が沈む五分前
  
遠くに人影が
犬の散歩だろうか
それとも
心の散歩だろうか
   
気がつけば
絵の中に立っている

橙色に染められて

描 ....
    岩

   せせらぎがながれ

   葉やはなびらがながれて



    風

   計量器の退屈を戯れ




    ・

   無が刻印された
 ....
この深夜
横殴りの雨が降り
街を冷たく濡らしていく

布団のなか僕は君のことを思う
遠くへいってしまった君のことを
二人とりとめなく温め合った時間のことなど

雨音は空虚を満たし、
 ....
何度も凍り付きそうになる。気の利いたゴムボールのように弾む会話をするということは、きわめて難しい。それは、僕たちにとって、お題を課せられて即興の詩を書くのと同じくらい難しい事のように思われた。(これが .... ここに太陽、街に星。
アナザー、クレイジー。
爪切り、祝日。
アナザー、クレイジー。

ひどい嘘をつくってるんだ
仕事がない日には、ずっと
キリンが逆立ちしたピアス
やっと買えたん ....
コインランドリーの特徴的な匂いが彼の持ち味。
君は綺麗だとは言うものの斜め後方から。
日曜日の午後はいつも小雨の降る街で手を繋ぐの。
そんな決まった天候のある街などないと言う常識人。
あの人は ....
地元出て何年か後に戻ってきた地元の良さに再度気づいた

田んぼとか畑いつの間にか消えたアパートばかり建ち嫌になる

散歩する海岸沿いの遊歩道薄いブルーが南国のよう

変わらない町並みがあり ....
二〇一八年八月一日 「どくろ杯」


 いま日知庵から帰った。帰りに、セブイレで、きんつばと、玄米茶を買った。寝るまえの読書は、なんにしようかな。きょうのお昼には、金子光晴の『どくろ杯』のつ ....
光を感じ窓際に立つ
少女の夢の遥か向こう
今日も世界は廻っている

虹が地平遥かに立ち
吹く風、覚醒を誘うとき
花を世界は少女に置く

(チリチリ舞う風の粒子
光はそれらを透過して
 ....
梅昆布茶さんのおすすめリスト(13736)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
断章- ひだかた ...自由詩6*21-12-12
スコッチ&ソーダ- 花形新次自由詩321-12-12
爪が伸びて- こたきひ ...自由詩121-12-12
20211212- 足立らど ...俳句421-12-12
今朝も武器を- こたきひ ...自由詩321-12-11
とどのつまり- 坂本瞳子自由詩2*21-12-10
断章- ひだかた ...自由詩1021-12-10
誕生日- 夏川ゆう自由詩321-12-10
土曜の午後はスウィング・ジャズ- ちぇりこ ...自由詩3*21-12-10
輪のカード- はるな自由詩121-12-10
下を向いていよう- 坂本瞳子自由詩2*21-12-9
ストップ/ザ/シーズン/イン/ザ/サン- ちぇりこ ...自由詩4*21-12-9
料理上手- 花形新次自由詩121-12-7
漁り火- ひだかた ...自由詩921-12-7
未明の馬- 塔野夏子自由詩5*21-12-7
三つの五行歌- りゅうさ ...自由詩4*21-12-7
みなみ風を意識して- 足立らど ...自由詩3*21-12-7
詩の日めくり_二〇一八年九月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*21-12-6
スケアクロウ- 木葉 揺自由詩14*21-12-3
- 服部 剛自由詩921-12-2
異次元からの訪問者- st自由詩621-12-1
絵心- やまうち ...自由詩9*21-12-1
#- 津煙保存自由詩6*21-12-1
雨は降り続ける- ひだかた ...自由詩621-12-1
Ⅾソリューション- 本田憲嵩散文(批評 ...421-12-1
アナザー、クレイジー。- 竜門勇気自由詩2*21-11-30
写真- ふるる自由詩5*21-11-30
散歩- 夏川ゆう短歌121-11-30
詩の日めくり_二〇一八年八月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩12*21-11-29
祝福のうた- ひだかた ...自由詩9*21-11-28

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