光と冷気が青い燃料だった
破れた財布から千円札を出して
印鑑ケースとノートを買う
郵便局には月に一度往く
記憶喪失の犬みたいに
今も雪原から突き出している
枯れ果てた雑草を見ていた
夏の ....
         120216
絵の具を全部混ぜたら
何色になりますかと
先生が尋ねたので
暗い灰色になります
と答える代わりに
空色になりますと
自信たっぷり回答したら
×が付いてき ....
週末に作った
不味いカレーを食べる 私
トワイニングの 紅茶を 何杯も飲み
その香りの中で物思いをする
五反田に住んでいた頃からだった
何か作っていた レシピを検索しては
歯医者の検診 ....
トイレで赤い卵を流したあと冷蔵庫から野菜ジュースを取り出そうとして
玉子を床に二つ落として割れてしまった。かろうじて玉子の形をとどめた
まま中身は放り出されなかったので、フライパンで割れた玉子を溶 ....
花粉も埃も取り去った無菌室で
くらしていますが
危険はどこかに潜んでいて
いつも隙をうかがっているのです

みがききぬかれた手すりが
不思議なことに
摩擦をなくしていたり
すべらないゴ ....
 
あやういわたしは

だだをこねたところで

やはり、あやうい


 
      『ママは怒ると頭からしょっかくが生える』
      と姪が言いだした。

      『しょっかく?』
      思わず聞き返すと神妙な顔をしてうなずく。

  ....
ここに旗はない
風に弄られ立ち竦むのは
他の何者でもない
東も西も南も北も
微笑んでなんかいない
ただ巡る風の音が
埋まらない空白を告げている


ここに旗はない
足跡は辿らない
 ....
なんとなく
気配を感じて振り向くと
君は精一杯まん丸い目をして
じっとこちらを見つめていた

一番好きな映画の
一番良いシーンを横目で追いながら
僕は君の真っ直ぐな視線に負けて
し ....
    米を研ぐ
    それは繰り返される日々の儀式
    手のひらにあたる米粒はかたく
    米どうしがぶつかりあい
    じゃっじゃと音をたてあう
    このかたいひと粒ひと粒 ....
わたしは
粒で出来ている

粒は
かなしみも
ぜつぼうも
知らないまま
ただ
あたえられた時間を
あたえられるままに
はずんでいた

ときおり粒は
とどこおる
たとえば寒い ....
   まばゆい光も届かない
   みどりの風もそよがない
   暗くて冷たい土の中
   眠る一匹のへび
   春の調べをなんときく
   小鳥たちのさえずりか
   隣で眠る種のうずきか ....
今日は週一回の休日。家でまったりしながらこれを書いている。

 今の職場には、Kさんという先輩がいる。
 僕より二歳年上で、とても仕事ができる女性だ。
 物流の現場では、日々クライアントからの ....
小学校入学するとき、文字を知らないわたくしに父が氏名だけはひらがなで読めるように教えてくれた。(ついでに、’を’も教えてくれた念の入れようだった。親は有り難いものだ。)
持ち物に名前を書いて、自分の ....
なんの魂胆かしらないけれど 鬼って悪い奴じゃなかったよ
たましいにも ふたつある魂と魄って書くんだって
どうやら 魂は精神を支えていて、魄は肉体を支えているらしいよ
どちらにも 鬼がいるよ ....
 遥かに広がる大海原に自分の心を摺り寄せてみた。
 波の揺らめきは私の魂の鼓動と相まって、
 心地良くもあり、息苦しくもあり。
 気がつくと私は泣いていた。

 人はみな悲しみをその心の ....
白い都会の硬い土塁の中
あなたが灯をかかげれば
わたしは虹を灯す

遙かなやまの森の中でも
あなたが歌えば
わたしもさえずる

海の彼方の小さな島で
あなたが跳ねれば
こころは ....
愛し合っていたのだから
奈落の底まで堕ち溺れ
ポッカリ共に浮上
ソンナコトも
出来たハズなのに
一人だけ先に逝ってしまうなんて
また哀しみ打ち寄せる 広い病室 独り夜
ビニールテントのテラスから遮断された人と人
店の中でこじれる男女の恋愛騒動が綺麗に片付くころ
会社のやり方が気に入らない中間管理職同士のマグカップは 
同じ濃さの苦さで話をかき混ぜ 飲み干すこと ....
編集でいないようにするって
本当なら
スゲエ陰湿だな
確かにへいちゃんの
知ったかぶりは
鼻につくし
たまに
カットしたくなる気持ちも
分からないでもないけどさ

テレビマン含めて ....
 
言葉はいつも裏切るから

唇をあわせて

せめて、ぬくもりをちょうだい



 
          160131

明日からは2月だというのに
まだあの二人いがみ合っている
自民党と公明党のように
仲良くすれば良いのにと
野党再編成の行方を見守る
なにしろ
栄ちゃ ....
ぼんやりと池袋の中を
歩き回っていた 休日
アイフォン修理工房でアイフォンを渡して そして
暖を取る場所を探して 私は歩いていた


西武の中を歩きまわり
スポーツ用品売り場に立つ  ....
あなたが笑っている
あの頃とちっとも変わらない笑顔で
透明な手が拍手している
わたしの胸が温かくなる

あなたが俯いている
心無い言葉の礫に打ちひしがれて
透明な手が拒んでいる
わ ....
吐く息で散り 
舞う 雪の朝に
傷口のファスナーは下ろしたまま
眼差す問いが鷲づかみにした
瞑る心臓 跳ねる魚
口いっぱいに頬張って
ダシテ マタ クリカエシテ
僕は確実にろうそくより青 ....
ドロリ
ケーブルの中 濃密なインクが運ばれてゆく
末端で待ち受ける 退屈なひとたち 忙しいひとたち
虚無となれ合うための儀式
みんなハイになってる


眠れない 闇の一隅
不思議な薬が ....
 目の前にある現実を受け入れた時、
 世界がほんの少し明るく見えた。

 人の数だけ存在する悲しみを受け止めた時、
 ほんの少し自分の成長を実感した。

 苦しみを何でもないと思えた時 ....
旅人が蜃気楼に眼を奪われるとき
北極の海を渡る鯨の親子は水平線を越えた
ちから尽きて風が砂粒を運ぶ
まぼろしと磨きあげられた凸面鏡(レンズ)
囁きが星座を紡ぎ舵をきる
真夜中の帆先をみ ....
勝てない
その勝負には勝てない
自分より劣っているから安らぐ
その気持ちには勝てない

劣っている人に寄り添って
生意気な態度を取られて腹立たしく思っても
やっぱり劣っているから
泣 ....
火がないのに
いつでも
沸きたてのお湯が出てくる
昔、むかし
食卓の上に
魔法瓶という魔法があった

ただいまと
帰ってくる
冬のこどもたちのために
とても温かい飲み物が
瞬時に ....
梅昆布茶さんのおすすめリスト(13739)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
前触れ- ただのみ ...自由詩15*16-2-17
きみを溶かしたら、たぶん空色になると思う。- あおば自由詩14*16-2-16
週末に- 番田 自由詩216-2-16
黒い手袋- 為平 澪自由詩1116-2-15
塀の中が生きる世界の全てだとしても- イナエ自由詩16*16-2-15
あやうい- 殿上 童自由詩12*16-2-15
でんでんむし- 石田とわ自由詩11*16-2-15
ここに旗はない- ただのみ ...自由詩17*16-2-13
君が教えてくれた- nonya自由詩23*16-2-12
研ぐおんな- 石田とわ自由詩15*16-2-11
わたしの粒々- そらの珊 ...自由詩2116-2-11
幕開け- 石田とわ自由詩7*16-2-3
kさんのこと- まーつん散文(批評 ...6*16-2-3
- あおば自由詩5*16-2-2
鬼の豆ください- るるりら自由詩20+*16-2-2
胎動- ヒヤシン ...自由詩9+*16-2-2
あなたに- イナエ自由詩16*16-2-2
諦念〇病床おセンチ- たけし自由詩616-2-2
都女- 為平 澪自由詩10*16-2-1
へいちゃんイジメに遭う- 花形新次自由詩216-2-1
せめて- 殿上 童自由詩15*16-2-1
両成敗が止まらない- あおば自由詩2*16-1-31
池袋の路上から- 番田 自由詩216-1-31
透明な手- nonya自由詩21*16-1-31
抱かれて抱いて- ただのみ ...自由詩19*16-1-30
ドリフターズ- 餅月兎自由詩9*16-1-30
ほんの少しで全て良し。- ヒヤシン ...自由詩6*16-1-30
惑星- アラガイ ...自由詩13*16-1-29
勝てない- 鵜飼千代 ...自由詩20*16-1-28
おとぎばなし- そらの珊 ...自由詩2316-1-28

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