名前を呼ばれていつものように 診察室に入る
顔も見ないで どうぞと言う医師
顔も見ないで 
 「不整脈は 落ち着いているようです」
と言いながら シャツをぬぐ ....
あたたか

そぼくな

にんげんの

らくになる

ホッとする

なつかしくなる

あめのまえの

かぜ

がいとうにてらされた

みどり

もっといっしょにい ....
中庭の芝生の上に
プリーツスカートを
花のように拡げ
背筋を伸ばし、
聖書の言葉を引用する彼女は
修道女みたいで
美しく聡明なその先輩を
私は崇拝していた
(彼女は廃部が既に決定し ....
 今夜の月は何か変だ

と 思ったその時
小さく ひびが入り
――欠片が落ちた
何かが動いている

 えっ ひよこ?

一生懸命
殻をつついて
転がりながら
可愛いらしい姿が
 ....
こどもとさんぽしてると
へんなところでそだってるよ
とおしえてくれる

おとなにみえないものが
みえるんだね

きになって
しかたがないんだね

おとなにみえないもの
それはみえないのではなく ....
妻の誕生日に
新車を買って帰ることにした
プレゼント用ですか
と聞かれたので
綺麗に包装してもらった

走り出して
一つ目の信号にも行かないうちに
タイヤの辺りから
包装 ....
空から突然好きな子が降ってきた
そうね
ちょうどこんなよく晴れた日


ところがそれが
聞いてよジーザス
好きな子には彼女がついてきた
紛らわしいことしないでほしいわ


それは ....
ちゃちい電池式なんかじゃなくて
原子炉内蔵式でさ
スゴい吸引力はもちろん
ポコチンがメルトダウンしちゃうぐらい
ヌメヌメな感じがいいな

なめるとメルト
なめるとメルト
メルトなめると ....
あのひとの笑顔も覚えている
あのひとの号泣も覚えている

あのひとの親切も覚えている
あのひとの冷酷も覚えている

あのひとの口癖も覚えている
あのひとの矜持も覚えている

あのひと ....
ぷらすちっくの小さな筒型の編み機には
五つの突起がついていて
人造絹糸を星のかたちに結わえたら
それが
りりあんの始まり

食べ散らかした夏蜜柑の皮
白黴の生えた白パン
蟻の住処は大洪 ....
闇の帝王がその音色を奏でると、聴衆の動きがはたと止まる。
このトランペットの音は全ての世界を超越していたのだ。
そこに新たな魔王が音色を重ねた時、聴衆はもうその場から逃れる事すら困難だ。
夜 ....
          130618



すべてと問われて
すべてと答える
催眠療法に飽きた人民を引き連れた
悪運強いタイランとはオマエだと
嫌われて縋り付いた後ろ髪ごとハサミで切断す ....
わたしは ホスト
あなたの ホスト

優先座席を 設けておりますから
別の座席には 座らないで 下さいな

いつもの 時刻
リザーブされた 感情

打ち返す 会話の波
さざなみカク ....
しげ子には
何ひとつ起こらない
小説や映画の出来事は

重子は
それを不幸と考え
不当に感じている

茂子は
ひとり置き去りにされ
日常に縛られていると

繁子は
ドラマツル ....
アシスト機能を
原子力にするわけね
ペダル漕いだ分だけ
核分裂が起こって
急な坂道も
楽々っつう感じで
余った電力は
電力会社に
買い取らせるシステムでさ
転んだら?
まあ、そんと ....
  蜘蛛の足が
  多すぎるからと言って
  面白半分に引きちぎる子供

  休みの日が
  長すぎるからと言って
  魚を釣り上げたあと
  血まみれの口から
  針を引き抜く釣り人 ....
爽やかな初夏の朝
コーヒーショップの窓の外では
スズメ達が噴水に集まって
小さな翼をシャンプーしている
音大行きのバス乗り場では
客はバスの屋上に梯子で登り
ピアノを楽譜初見で弾かない ....
水の匂いのする
あなたの
指先の和音で
おどりだす
初夏の背表紙は
水溶性の文字たちの
ぽつぽつと吐き出す気泡で綴じられてゆく


垂直に
落ちてくる六月の
浸透してゆく
素直 ....
とてもぶ厚いページ 一舞 重苦しく 強靭にめくられる
ロックの極秘教科書に乗っている 乗りまくる 舞いロック

喋れない時もあろう音楽分野ロック 外野の声を聴き 囁きしか 返せない 

エレ ....
  耐えきれないくらいに
  煩わしい 日々の騒音

  例えば誰かが
  誰かを蔑む声

  私の方が正しい
  そう主張する声が
  街を包む空気を
  重くするのさ

 ....
桃の実をすぐるため
はしごに登って高い枝に手をのばす
少し時期が遅くなったので
実はピンポンボールのようにまで
大きくなって 枝一杯になっている

このままでは多すぎるので
適当な間隔を ....
 
夜の町に少女がひとり

悲しい涙、うれしい涙、喜びの涙、いりませんか

あっ、きれいな涙だけはまだ心であたためているところです



 
笑い死にさせる方向の殺人鬼 ちくわの穴覗いて嫌なものを見た ──わしが死んでも
  この時計は捨てんでくれよ

親父はよくそう言っていた
死んでから
それがたったひとつの
遺言らしきものだったと思い当たる

祖父がやっていた
はんこ屋の店先に ....
四葉クローバーの芽が出て来た

ペットボトルに 100均でゲットしたフタつけて
ジョウロ代わりに パッシャパシャ

水をあげると 喜んで
暑さに めげずに 笑っているよ

左鉢が  ....
大輪の薔薇の下で咲く雑草に語りかける者のはいるのか

せいいっばいに花の姿を真似て見ても
日陰に生きる陰湿な風貌にふさわしい飾りからの残酷な香りは隠す事は出来ない

ひと葉 ふた言、言ってく ....
1984年6月10日時の記念日地下のパーティで、きみはぼくを殴った、はじめて逢ったぼくを
    ぼくは、きみのひきつってゆがんだ横顔をみていたら、カメラのシャッターボタンを押していて、きみは ....
手のひらに
掬った
水の冷たさで
きみの火照りを
鎮めようとして
胸元にかけると
白いTシャツが濡れて
ブラジャーが見えた
もっと、もっと
奥まで
できれば
乳首の色ぐらいまで
 ....
無色透明で
無味無臭の
まるで空気のような悲しみ

ただ呼吸をする度に
痛みが走る悲しみ
梅昆布茶さんのおすすめリスト(13736)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
名医- イナエ自由詩5*13-6-19
いっぱいあい- 吉岡ペペ ...自由詩713-6-18
わたしが子羊だった時(詩人サークル「群青」6月の課題「慈」よ ...- Lucy自由詩21*13-6-18
宇宙ひよこ- ただのみ ...自由詩27*13-6-18
へんなところでそだってる- 小川 葉携帯写真+ ...713-6-18
新車- たもつ自由詩1013-6-18
若葉の候、完全な男の子について- 伊織自由詩5*13-6-18
原子力TENGA- 花形新次自由詩113-6-18
通りすがりのひとたち- HAL自由詩6*13-6-18
りりあん- そらの珊 ...自由詩21*13-6-18
Kind_Of_Blue- ヒヤシン ...自由詩8*13-6-18
恋するキーゼルバッハ- あおば自由詩8*13-6-18
わたしは_ホスト- 藤鈴呼自由詩2*13-6-18
しげこ- salco自由詩12*13-6-17
原子力自転車- 花形新次自由詩113-6-17
生きろなんて、言えない- まーつん自由詩22*13-6-17
プレリュード- 壮佑自由詩14*13-6-17
水辺で暮す- 佐東自由詩14*13-6-17
BATTLE_WITHOUT_HONOR_OR_HUMANI ...- 朝焼彩茜 ...自由詩5*13-6-17
静寂の泉- まーつん自由詩12*13-6-17
あり- 砂木自由詩13*13-6-17
いりませんか- 殿上 童自由詩16*13-6-16
笑い死にさせる方向の殺人鬼- 北大路京 ...自由詩713-6-16
ちくわの穴覗いて嫌なものを見た- 北大路京 ...自由詩613-6-16
親父の遺言- そらの珊 ...自由詩1713-6-16
フタつけて- 藤鈴呼自由詩2*13-6-16
修治(しゅうち)- ぎへいじ自由詩18*13-6-16
しゅみ- 阿ト理恵自由詩4*13-6-16
打ち水- 花形新次自由詩313-6-16
悲しみ- 文字綴り ...自由詩113-6-15

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