烈々と熟した夢の桃に似た 滴る目線を振り払う夜

うす昏い部屋には蜘蛛が住んでいて あるはずのない夢等を喰う
 「あいばせ」とは会津の方言で
 「さぁ、行きませんか」という意味
 
 「いっしょにあいばせ」
  いっしょに
  あるきたい
  いとおしい
  ばかみたいに
  せつない
かみさま、あたしは、
あなたが好きなのに、
好きだから、なんだか素直になれず、
少し攻撃てきに
口きたない言葉を
並べたてたり、するんだ。

かみさま、あたしは、
なんだ ....
娼婦の臍の下に咲く薔薇のタトゥー
聖書を一枚ずつ破って巻紙にする
燐寸に踊る白い蛾のささやき
さ迷うオーブ雨の匂いどこまでも
――おやすみなさい


――追伸
あなたには太陽を
終わ ....
線香花火の玉落ちて
地平の向こうは火事のよう
昼のけだるい残り香に
なにかを始める気も起きず
夏の膝の上あやされて
七月生まれの幼子は
熟れた西瓜の寝息させ
冷たさと静けさの
内なる潮 ....
夏富士や地球をかるくまわす風


朝顔の蜘蛛を嫌って噛む悲鳴


朔月のみつからない闇 夏の海


迷惑な朝寝坊する半ズボン


向日葵のいちめん世界に止まる息

 ....
台風が過ぎ
半開きにされた窓の外から
みんみん蝉の鳴き声
沸き起こっては
濁音となり溶けていく
熱射の夏、時の沈黙
銀河系の旋回する音が聴こえる
ベッドの上で 日がな一日過ごしては

 ....
音楽の心籠もったメッセージ聴けば聴くほど伝わってくる

ジメジメが強くなり始め梅雨になる梅雨にしかない景色楽しむ

五月でも夏のように暑い日々夏はどうなる猛暑になりそう

海底の静かな世界 ....
動脈は情け容赦のない撲殺、静脈は金切声、細胞は無感覚なギャラリー、そんな蠢きの夜だった、与えられた寝床は求められたものと決して同じではなかった、湿気が強すぎたし、隣室には他人のものを覗いてばかりいる薄 .... 服従は自由の敗北ではないときみは言う
何も考えなくていい
何も決めなくていい
それは重荷をひとつ減らすことだときみは言う

支配されることも同じだ
言われるままに動けばいい
逆らうことな ....
片想いが
自分を子供扱いした
あの夏祭りの思い出は
今も私の胸にある
悪友たちと
冷やかした出店の先に
同級生の君はいた
大人びたその浴衣姿は
いつまでも子供でいたい
私の心中を陽射 ....
この時期
甲子園で
高校野球をやるなんざ
もっての他
馬鹿げている
殺人行為だ

おっさん達だって
屋根ある球場で
しかも夜やってんのにさ

コールドゲームもないんだぜ
かつて ....
いつかわたしが殺したあなたは真夏の池に眠っている
水天井を睡蓮の花で彩られ 綾なされあなたは
わたしが逢いに来るのをずっと待っている
その白い咽喉をのけぞらせ(わたしが愛したその咽喉仏)
しな ....
視覚を失った思考、
わたしのなかで解放される
盲目となったわたしに、
異郷の光景、生き生きと立ち上がり

凍結した大雪原
輝く満天の星達の
巨大な光の眼また眼が
明滅し爆発し流れ渦巻き ....
美しい桜は子供たちだ
しかしカメラのメモリーには
扉ばかりが写って居て
警察を呆れさせる
俺の胸の皮膚が突き破られたのだ
二回も破談になるお見合いに
猫もあきれたのだ
昔とは違う
たっ ....
僕は原宿のいつもの喫茶店にいた
sと そこで 僕は待合わせた
真夏の蒸し風呂のような風景の中で
sは そこで 僕のことを待っていた 


アイスジェラートを頼んだ 僕は
sと二人で 外の ....
夜の月光に
静かな羽根がやさしく舞います

てのひらを胸にあて
赤い血のつながりを確かめます
メガネの少女をいつものバス停でみかけました
そのときのその心には、
けっして忘れない ....
悩んだとき
季節を感じたいとき
独りになりたいとき

晴れでも雨でも散歩したくなる
心が静かになっていく

周りは騒がしくても
心は静かになっていて
雑音が入ってこない

緑の多 ....
水の空へ落ちる蝉
十全に ささやかに
冷たい太陽がコクリと飲んだ
――句点はどこ
滔々とただ滔々と
置き去りにされ
ことばは向こうばかり見て



             《句点 ....
唇は柔らかく
絡めあう舌で
互いの唾液を確かめあう

吐息の洩れる部分を
探りあいながら彼は核心を見つけ
わたしは硬く突起物となったものを愛でる

充分にさざ波を起こしあい
彼はわた ....
 
 手で掬った水のように

 築いてきたものが

 確立させている考えが

 どうあがなっても もがいても

 こぼれていく こぼれている

 手の平に残った一滴に問いかける
 ....
夫婦でイオンモール土浦へ出掛ける度に嫁さんは一番にペットショップを見たがる
たしかに猫や犬は可愛いくて癒される
でも、それぞれが等価値の値段がつけられていていずれも高価な買い物だ
私たち夫婦に買 ....
山間を車で走り気分いい自然の声は癒やしのメロディー

逢う度にイメージチェンジしてる友流行のものに直ぐに飛びつく

高くても品質良ければすぐ売れる今頼んでも二年待ちらしい

雨音が癒やしと ....
好きなのは最後のポーズ
体の各部位に程よく負荷を与えた後の
弛緩がこの上なくここちよい
まるでブラックユーモアな
そのネーミングも心にしみて・・  

つまり到達目標とか
採点とか評価と ....
友達のことを考えていた午後
何もすることもなく 過ぎた 夏の一日
しかし 僕は 服を買ったのだ
何か特別なものを手に入れたわけではないのだが


自分であるということはつまらないものだ ....
父の日に孝行するはずの父はなし仏間で独り呟けば闇

言葉なく言葉失い向き合えば 遺影の父は親より親に

アイフォンとアイスノンに挟まれた頭で語る父のことなど

横たわる娘を支えるこの家 ....
雨と点滴はどこか似ている

涙のようにつたい落ち
大地なる体を潤そうとする

友の瞳が夢を見ているうちに

雨よ止んでおくれ

彼が誰かに恋するには気恥ずかしく
与えようとするのが ....
黒雲に覆われた空から
雷鳴降り注ぎ
驟雨の中を
啼き騒ぎながら飛ぶ鴉 
 
うららかに
影が伸び逝く
削られた肺の形に
木の葉が揺れる
今年だけの命が昔から
そして遠くまで
まる ....
わたしがおばあちゃんになるまで
あるだろうとなんとなく思ってた
レストランが
「閉店いたしました
長年のご利用をありがとうございました」
さようならのプレートが
汗ばむ夏の風にゆれてた
 ....
ヘンゼルとグレーテルよ
お家に帰ってはいけません
お前たちの薄情な父と母を
決して許してはいけません

両親はお前たちを捨てたのです
それも一度ならず二度までも
確実に死ぬとわかっていな ....
梅昆布茶さんのおすすめリスト(13739)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
滴る- はるな短歌318-8-5
あいばせ- イオン自由詩7*18-8-5
かみさま、って、あなたのことさ。ね?翼。- 秋葉竹自由詩718-8-5
最後の絵葉書- ただのみ ...自由詩11*18-8-4
枝垂れる文字も夏の蔓草- ただのみ ...自由詩14*18-8-1
夏の五句- 秋葉竹俳句518-7-31
入院生活- ひだかた ...自由詩918-7-31
海底- 夏川ゆう短歌218-7-24
ラストマン・スタンディング(或いは暴いた繭の中の)- ホロウ・ ...自由詩3*18-7-23
満月の夜でなくても- HAL自由詩6*18-7-23
夏の思い出- しょだま ...自由詩5*18-7-23
東京ドームでやろう!- 花形新次自由詩218-7-23
七月の睡蓮の庭- 石瀬琳々自由詩7*18-7-23
思考の眼(改訂)- ひだかた ...自由詩418-7-23
飲み明かす- 間村長自由詩10*18-7-23
原宿の夏- 番田 自由詩218-7-23
夜を歩きましょう- 秋葉竹自由詩1118-7-22
独りきりの散歩- 夏川ゆう自由詩518-7-21
句点- ただのみ ...自由詩8*18-7-18
- HAL自由詩2*18-7-18
こぼれ落ちる- 佐白光自由詩5*18-7-18
イオンモール土浦にて- こたきひ ...自由詩218-7-17
雨音- 夏川ゆう短歌118-7-17
シャバアーサナ- Lucy自由詩5*18-7-16
夏の光- 番田 自由詩218-7-16
父のことなど- 為平 澪短歌118-7-16
呼吸- まみ自由詩7+*18-7-16
雨上がり- Lucy自由詩11*18-7-15
クローズド- 田中修子自由詩9*18-7-15
ヘンゼルとグレーテルよ- もとこ自由詩1218-7-15

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