大概の病気は
自己管理の問題だろうよ
成人病だけ
あんたダメだねえ的な
言われ方ってのが
気に入らねえんだ
俺だって
好きで寝る前に
黒糖かりんとう
一袋全部
食ってるわけじゃねえ ....
人生は悲しみと擦れ違いの連続だ
ただ時折その隙間にしあわせが隠れていることもある
また同様に戦争と戦争の
隙間にしか平和は存在していないんだけれど
だからひとはそれをこころのどこかで信 ....
耕運機のように
ゆっくりと掘り返し積み重ね進んでいれば
あなたが悲しいとき
ぼくも悲しみ
疲れ
あなたの思うぼくになれたのかも知れない
でもぼくは耕運機じゃなかった ....
キリンが首を伸ばして
夜空の星を食べていた
星がなくならないように
父は星をつくった
どうしてキリンが星を食べるのか
なんて関係なかった
父はただ星をつくった
やがてキ ....
いつもたくさんの洗濯物で
満艦飾に彩られていた庭が
屈強な男どもに踏み荒らされていく
六畳間に上がりこんだ現場監督は
うち捨てられていた円卓を
作業靴の足でガンガン ....
「準備中」看板ガチコン音も高くさしこめば
なんだこれ風はいつもよりも強く激しく午前四時
ガードレールの交通安全幟ばたたたた
何だってそんな風がひょうひゅう
どうしたって高ぶら ....
玄関であなたの手を握り
じっと、見つめて「じゃあね」って
言う。
そとは風で荒れ
そらはひっくり返ろうとしている。
世界は脱皮をしようとしている。
脱皮する春の皮膚へ
あなたを見 ....
ははーん 友達減らす作戦決行中だな
藁の小屋建て籠った豚は台風のこと舐めている
暴風警報こどもは休み仕事休めば会社クビ
ぼくは冥王星の隕石です
神のいたずらで地球に落ちたみたいなんです
見るもの聞くもの触るものみんなみんなめずらしくて
キョロキョロ目をまわして暮らしています
空をみて ぼくの星を ....
ことりことり、ないているのかうれしくてまたかなしくて冬の青ぞら
立ちつくす白い時間をせつなさは雪を見ている君の目に降る
窓とおく汽笛は過ぎてひかりのみ冬の手紙を燃やす夕べを
....
人に思い残すこともなく
疲れた
連ねる文字もなく
僕は 鉛筆を 握っていた
やがて時間が流れ
明日から逃げだした 体は
死んだ
白い灰に変わった
暗がりの映画館で
白黒のスクリーンには
だぶだぶの燕尾服に
しるくはっとのチャップリン
ふらりと現れた酔っ払いと
ふとしたことから口論になり
胸ぐらつかみ、胸押しあい、もつれ ....
巨大な風車の影が
枯れた笹原と採石場と
牛舎の上を繰り返し通り過ぎて行く
くねくねと形を歪めながら
くねくねと
大地の歪みをなぞり
絶え間なく地を這う影は
まるでコトバ
人の心 ....
季節の足跡が白い凍土となり
剥がれた絵の具のように
海鳴りが景色に仕方なく張り付いている
此処には君はいない
それでも此処は君のいた場所
今日君はい ....
単純なことほど難しく
複雑なことは解らない
無器用なことを言い訳にしながら
いま退屈が僕を殺そうとする
出来ることと出来ないことの境目には
いつも壁があるから
仕方なく ....
今日僕は何をしていたのかを考える
多分 青山の暗がりのどこかをさまよっていたのだろう
人と笑いあえるひと時を探し
煉瓦の壁を見つめ 考えた
だけど僕の思う理想が叶えられるわけでもな ....
130312
厳しい経営の曲面を乗り越えられるか
「銚電のぬれ煎餅」(登録商標)で
やっと電車を走らせてきた
名物を焼いてやっと凌いでいたのに・・・
....
スタートラインはみな一緒だった
だけど長く厳しい走破の途はそれぞれ
舗装された途を走るもの
獣道を注意深く走るもの
畦道を田圃に落ちないように走るもの
砂利道を痛みに耐えながら裸足で走る ....
そのあと
泣きながら話したこと
そのあと
青い空に憧れたこと
そのあと
たんぽぽの綿毛が優しかったこと
きみが傍にいたこと
本のあいだにしまい込んだきもちのこと
故郷という ....
故郷を思い浮かべ
ここがどこなのかを忘れる
東京の果てに海の広さを描く川で
僕はひとり 遠い国にいきたいと叫ぶ
水上バスが波を立てていく
橋の下にいる人々を思う
それはあなたの不在より
戻ってくる沈黙が
のしかかるあいだ
かくも連ねて
欲望のあいうえおの全貌から
「ん」でふんばってる「人」よ
みえる領域に
何云うつもりないなんて
何云 ....
めざしのような
ししゃものおなか眺めては
惚れたと思ったあの気持ち
いったいどこへやったのか
箸でみそ汁つついて探す
夕餉の残 ....
晴れた日にうたう歌がある
雨の日ににうたう歌がある
僕には、歌がある
意識の地中に
閉じ込められた想いは
言葉になることも許されず
凍てついた時間の底で
膝を抱え込んでいた
想い出したように吹く
溜息によく似た風を頼りに
出口を探したこともあったが ....
陸に上がることなど望んでいなかった
沖から寄せる波に乗せられたのだ
いつになったら戻れるのか
オットセイだったら良かったのに
だが人の助けが無くては水の上でも
自由には動けない
ましてや陸 ....
ひとつの鏡
三つの姿
耳の真上を
すぎてゆく花
つなわたりの月
心に削られ
かけらは降り
夜は
夜ではないかのように
水を昇り 黒は暴れ
さらに高く ....
晴れた日 銀の洗濯棒は陽射しに熱され
光を宿し 立ち尽くしている
光を受けない所は 銀棒のまま
横にかけられた 渡し棒とまかれた鎖を支える
重しにはめこまれ 土の上に立つ洗濯棒
洗濯物が ....
すずたん でも すずちゃん でもなく すずこサン
そう呼ばれる時には 必ず 何か有る
だから
朝っぱらから 真面目なトーンで
呼ばないでえ 下さいよぉ
なんて 言う暇も無く 返事をし ....
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