誰か私をさらって下さい。
鼻緒が切れたことにして
立ち止まっているのです。
そんな嘘も聞き飽きましたか。
明日晴れたら白状します。
愛 ....
目が合うだけで
こんなに苦しい気持ちに
なるってこと
初めて気付いた
でもそれ以上に
嬉しかった
開け放した窓から
打ち上げ花火の音がする
電気を消せば
いくらか冷たくなった夜風が
日中の暑さを癒してくれる
ここに蚊取り線香があれば
昔の私に戻れるかなぁ
....
メジルシが多過ぎる街を
さまよい続ける男は
メヂカラが強過ぎる小悪魔に
あっさり魅入られて
メクバリし過ぎた日々を
少しずつ取り崩しながら
メベリし過ぎたときめきを
愚かにも取り戻そ ....
迷い子は大人になってもさまようんだ
深い森はいったんはいっちゃうとでれないよ
ここにいるよ発信するあたしのこえ誰かひろってよ
そんなことばかりいってる気がする
一番知りたい答えってない ....
暗闇
日は陰り片隅に小さく蹲り
音は次第に存在を増す
そして閉ざされた門の中で響き渡る
かくれんぼの鬼のように
孤独に数えられる
何が見える(ざわざわと)何も(ごうごうと)
見 ....
あなたの為に書きました
読んで欲しくて書きました
あなたの為に書きました
聞いて欲しくて書きました
あなたが故に書きました
ひとこと言わずにいられずに
あなたの為に書きまし ....
そらがあって君とかぜ
僕の持ち歩く六号の亜麻に
そらはなんども重ね塗りされ
凹凸が出来るたびにナイフで切り取っていく
そのとき僕はそらを見失い
しばらくして光りが絵筆を握ってくれた ....
ぼくも夏毛になりましたって そんなアホな
暑中お見舞い申し上げます たま
雨の日はほら
また寝ぐせがついてる犬のひげにアイロン だめかしら
どしゃぶりの雨の中しつこく猫をさがす犬 ....
ばんじゅうに まんじゅういれて もってって
饅頭談義に花が咲いた頃
胃薬の話で 盛り上がっちゃって
思えば センブリかな? と 検索したら
翡翠園に咲いていたのを 思い出した
苦 ....
120727
物語る歴史の闇を明るく照らすのがLED照明
友好関係を維持しようととして気の弱い君主たちが平和な国を造りあげたのさと
仄かにちらつく行灯の灯り気 ....
私たちの身体を、何に喩えようか
それは、壺のようなものだ
そして私たちの心は、そこに収められた光
神は陶工となって、今日も壺つくりに精を出す
午後の陽射しが差し込む、埃っぽい作業場の一 ....
赤ん坊は何故生まれてきてすぐ泣くのだろうか
それはやさしい世界から厳しい世界へと来たことを
すでに知ってしまうからなのだろうか
生の悲しみをすでに知ってしまっているからなのだろうか
....
地下鉄降りて改札抜けて階段上って、パンツ、パンツ見えパ、見えないし、ふつう見えるわけないし、適当に広告でも眺めてたふりして視線を流して、熱風にやられる、マックブックを脇に抱えたランチ帰りの会社員を見送 ....
私は今日も人を羨んでいます。
そして同じように
人に苛立ちを感じています。
それは昨日も同じでした。
だからきっと明日も同じになるのでしょう。
そ ....
キラキラ輝く
青や水色のビー玉
両手ですくって
光にかかげる
ビー玉の中は
青や緑や白や赤や
幾重にも色が混ざり
私は無意識に息を止める
これは朝顔ね
これは海藻
そしてこ ....
ひとがどうして可愛いのかということを
ぼんやりと考えてみれば
それはだぶんにおしりというものがあるからだろう
あのおしりというやつが
絶妙な形を持ってして
「やすんでいいよ」
などと言うも ....
すきとおるがからまりあがりゆくのです
私はここに存在している
どんな時も
あなたが頁をめくれば
私はここに存在している
あなたが笑っている時もあなたが泣いている時も
私は笑っているあなたを泣いているあなたをここから見ている
....
車窓にうつるのは
素っ頓狂なぼくの顔だった
見つめていると
悲しそうな顔になっていった
町明かりが点々としている
みんなきょうは楽しかったのか
みんななんか成長でき ....
トドが河で泳いでいた
重い体を持ち上げながら、岸に上がった
首をあげて
天を仰いで
泣いている
トドは鹿の足を失った
トドは鹿の首を失った
トドは鹿の角を失った
トドは鹿の肢体を失い
....
血管をなぞっていったら
おそらくあなたにたどり着くでしょう
田舎行きの鈍行を三回乗り換えて
きっとあなたにたどりつくでしょう
あの浅黒くって日に焼けた
ごつごつしてたあの手の甲に
ぼくは与えない
ぼくは奪わない
ぼくは信じない
ぼくは愛さない
ぼくは吠えない
ぼくは喋らない
ぼくは嘆かない
ぼくは喜ばない
ぼくは笑わない
ぼくは涙しない
....
夜半、
食器棚の中に
銀色の双眸を宿した
生温い女がはいっていて
その白い吐息は
ガラスの扉を曇らせていた
他にはいっていたのは
腐っ ....
新しい彼女と君が登ってるスカイツリーが胸を突き刺す
心灯火散り花火
夏が来て風が吹く
夜が来て明かりが灯る
心灯火散り花火
あなたが居て永久を願う
わたしが居て愛を示す
線香花火は悲しい色 ....
120725
あすは夏のお祭りで
子供御輿もデルという
蝉が鳴くから夏なのさ
腹巻き鉢巻きピチリと巻いて
金色の鳥も空を舞う
笛の音ピーヒャラ後を追い ....
牛丼屋でウシが食事をしていた
まさか共食いか、
と思ってよく見ると
豚丼だった
食べ終えたウシは
お父さんごめんね、と言って
手を合わせ
泣き始めた
他のお客さんは皆
見て見ぬふ ....
エンジの不思議
エンジンは 不思議だ
タンキトウ とか ヨンキトウ とか
祈祷では 有りませんよ
機能でも 有りませんよ
いえ
機能は どちらかと 言うと
必要な 部品なんで ....
遂げられない想いを
今も抱えている。
この想いが成就することは
雑木林に薔薇が咲くようなものだ。
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