年末に新宿でSと待ち合わせた
どうしようもない 男が二人
しかし進むべき道を誤ってきたからなのか
そうせざるを 得なかったからなのか


そんな事を考えながら入った
閉店ギリギリのサ ....
片目を射抜かれたので
精肉部門に逃げ込んで
働かせてもらうことにした
精肉部門では隠れてカイコを
飼って居た様で
絹糸を秘かに作って居ると言う噂だった
私はシルクロードに居る様な気分で
 ....
君と僕
孤独に震えるクローゼット
明けはなして見ている朝日の階段のむこうは

夜で
夜って言ったら目を閉じるゲーム
サイコロ転がして3マスすすんだ先で転ぶゲーム
うつぶせで動かない君を
 ....
それから空は夏雲湧き立ち、風は川を越えて丘を越えて、それから線路を越えて団地を越えて、それからあの家の窓を抜けて、あの白い壁の部屋をぐるりと回る。部屋には檻があって虎がいて、虎は檻の中で待っている。誰 .... 薄くにじむ曇天に
陽は破れ
私たちは歩く
口の尖った犬を抱えて

濃い実の残る柿の梢に
風をぶら下げて
風の飛び去る松の林に
大きな瞳を棲まわせて

薄くにじむ曇天に
陽は動かな ....
穏やかに白く
少しだけ痩せた面持ちで
たなびく蒼い雲よりはるか
高くに在って潤むもの
この想い捉えて放さず
冬枯れた枝のすがる指先逃れ
軌跡すら残さずに
やわらかな光秘め沈黙の
あらゆ ....
雲の多いそらを見て

きょうはついてるなと思う

風の冷たい道ゆきに

いいことがあるかもと思う


茎と花びらが舞う

前にゆく上にゆく

荒野にぽつんと階段が

大理 ....
一人、
部屋にうずくまりながら
深い海溝に墜落していく
そこには冷たい水のかわりに
闇だけがある

孤独、果てしない孤独
膨れ上がる世界と
縮んでいく自分

エゴに押し潰される自画 ....
キミが折った舟が
わたしを載せて
すべるように小川を下る
冬にさしかかれば
時間が凍らないようにと
祈る
どこへ向かっているのか
きけばよかった
それはたぶん大切なことだったのだと
 ....
{引用=
つやのある蟻のような円らな瞳で、住みついている栗鼠のようにや
さしく微笑みかける。いま柔らかな月光によって冷ややかにコーテ
ィングされながら、か細く流れる川の音のようにやさしくせせらぐ ....
思い違いをしているのではないか

君は寝床に身を横たえているのではなく
もういつの時代に作られたのかも
さだかではない古い古い風呂桶の中に
身ぐるみ剥がされたままの素裸で
(しかも生温い蒟 ....
大学に居着いた野良猫のチャッピー

理系の癖に高校の全国実力テストで現国全国1位だった君

わたしの事も野良猫のチャッピーの事も書かないよとあなたは言った
結構繊細だよね。

わ ....
青い薔薇咲いてもボクは女だし名古屋章は東京出身 肛門は
ウンコのためにあるので
変なことに使ってはならないと
改めて思い知らされた
エア注入したら
死んじゃうんじゃねえか!

ということは
小向美奈子が肛門に
口で空気入れられて
 ....
針先で突き刺した
指先から
私というひとつの海を
絞り出すように
私は激しくもとめている
あなたのその、
果てない闇の底に
うつりこんだ私を

あなたは一匹の魚だ

つかまえよう ....
月白色の街に降りてみた。

寒色の気持ち。

暖色の気持ち。


両方を持ってきた。


灰色が無い、私。
あってもいいのに、
曖昧。が身を助ける、ことだって有る。

 ....
公園の写真を川に流し
波乱を飲み頭に尽くして
夕日の中から影を取り出す
山の踊り 蝶の渇き
鳴らす座り方を立たせる

焼きたての咳を我慢し
通り道を夜にするさるすべり
支えるものが支え ....
 佇んでいる。
 びたりとも動かない水だ。
 この夏、そんな水を見た。
 早朝、いつものように堤防道路をのったりと散歩している時だった。ぼくは、不意に気づいたのだ。音がしない! いつもの音がしな ....
やがて夜は更けゆき
恐れと不整脈は
徐々に…消去するだろう

私はゆっくり「扉」を、開く
(微かな光は隙間から洩れ)

まぶしい彼方から
誰かの影が
一通の手紙を携え
こちらへ歩い ....
帰る家は夫の独身部屋のままゆえに迷い猫のような日日


蝉たちの歌を覚えぬ朝が来て夫の書棚にサキを見つける


厨房はわが城というわが夫にわかってほしいのサルモネラ菌


夫はいまチ ....
夜想う朝想う昼想う夫わたし死ぬほどヨウ君が好き


クリスマス大人の国のサンタさま夫より短い生をください


夫ついに水虫であると告白しわが足の指に宿命を説く


歌を詠むペン音だけ ....
きれいなうそをつくひとでした
ぼくも苦手だと云い乍ら
わたしが飲めないシェリー酒を
こっそりひとりで飲むひとでした

きれいなうそをつくひとでした
ぼくの夢だと云い乍ら
わたしがせがんだ ....
憧れる街は いつもディスプレイの中
モニターに入って人混みに紛れてみると
誰かの指で私はデジタル文字にされたり 欠けた映像として 
スクロールされておぼれて消える

明日の浮遊物が明後日の沈 ....
休日、時々街の中を歩く。誰もが、自分の時間の中を生きている。そして、そういうふうに、今の僕には見えた‥。もう友達と会わなくなって、どのくらいだろう。女性となんて、プライベートでは会話することもなくなっ .... 夕凪の浜で拾ったビードロの小瓶で眠る誰かのいつか


流木と貝殻たちの沈黙の傍らの海を見るガガーリン


お昼寝を漁師にとわにうばわれたお魚たちのしょっぱいなみだ


地平線越えゆく ....
小学生のころ
大きな紙いっぱいに
緻密な迷路を書いた
細いところで二ミリくらい
太いところで五~六ミリくらいの
血管のような道が幾つにもわかれ
そのひとつがまた幾つにもわかれ
それらがま ....
夕闇にテイルランプをみつめては逃げ出すことだけ考えていた

居場所などどこにもないとひとりきりみんなと違う空を見ていた

さよならと書き殴ったページには余白だけがやけに多くて

目の前に別 ....
移り変わる季節
どの季節も美しい

隣にはあなたがいる
何も足りないものはない
幸せでいっぱい

散歩道
あなたと歩く道
人生の道

想像出来るから楽しい
あなたとなら現実に出 ....
シルバーカーと一緒にね
まだ51歳なのに色気ないけど
それがすっぴんのわたし

シルバーカーと一緒にね
会いに行くよ
冥土の土産に

もう、余生だよね
ナイフとフォーク使えなくて ....
 
母音がうつむいて部屋に籠る
空はもう投げ出された孤児となる
白い鴉の群れ

消費期限の過ぎた救命用具の欠伸が聴こえる
LP盤のレコードが針を探して
書きかけのままの日記帳

   ....
梅昆布茶さんのおすすめリスト(13739)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
他人同士の二人組- 番田 自由詩318-1-3
1998年- 間村長自由詩12*18-1-2
クローゼット- ふるる自由詩9*18-1-1
幽霊と虎- 片野晃司自由詩1918-1-1
冬の散歩道- オイタル自由詩14*18-1-1
大晦日の空に- ただのみ ...自由詩17*17-12-31
道ゆきに- 吉岡ペペ ...自由詩517-12-30
空き缶の自画像- まーつん自由詩717-12-30
紙の舟- そらの珊 ...自由詩13*17-12-29
ダフネー2- 本田憲嵩自由詩917-12-29
思い違い- 春日線香自由詩1217-12-28
ねぇ_チャッピー- 鵜飼千代 ...自由詩12*17-12-23
青い薔薇咲いてもボクは女だし名古屋章は東京出身- 北大路京 ...短歌117-12-19
肛門の使い方- 花形新次自由詩117-12-19
指先の魚- あおい満 ...自由詩13*17-12-15
コンノヤロー。の透明人間- 水戸 う ...自由詩7*17-12-12
月の砂- moote自由詩1017-12-9
わがままな水- 草野大悟 ...自由詩1117-12-9
自らを脱ぐ- 服部 剛自由詩917-12-8
「夫の居る風景である厨房の片隅にだけ描かれる吾」_七首- もっぷ短歌1117-12-6
「初冬の薫風」_七首- もっぷ短歌417-12-6
そのひとは- もっぷ自由詩717-12-5
何処- 為平 澪自由詩417-12-4
時々、電車で- 番田 散文(批評 ...117-12-3
「誰かのいつか」_五首- もっぷ短歌617-12-3
迷路- ただのみ ...自由詩13*17-12-2
ここではないどこかへ- 未有花短歌9*17-12-2
隣にはあなた- 夏川ゆう自由詩517-12-2
シルバーカーと一緒にね- 鵜飼千代 ...自由詩10*17-11-27
空へ- 乱太郎自由詩717-11-19

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