夏の始まり
山へ向かって
坂を駆け上がり
坂の上の神社から
振りかえった僕の目の前には
静かな港の防波堤の内側
鏡のような水面が見え
防波堤の外側には大きな青い海が広がる
水平線に見え ....
帰宅の
駅のざわめきに
隠されて降りつづける
夕立
だれも見つけることができない(のは
だれもが濡れて
まばゆい、構内の
あしもとから順に深海になって

快速電車が文字の編み目を ....
鏡に映った
昨日より
一日分白さの増した生え際を見て
思い出す
巧妙に細工された嘘が
ゆっくりと正体を現すように
染めた髪がもとの白い色に戻る

白髪は中学生の時から
生えていたよう ....
藤原紀香
拒絶

飯島直子
苦手

井川遥
微妙

麻生祐未
不得手

杉本彩
勘弁

吉永小百合
逃亡

叶姉妹
抹殺




木村多江
好意

 ....
道路を歩いていると
クワガタが一匹転がっていた
手のひらに乗せて眺めると
綺麗な姿は無駄がなく音もなく
生きているのか死んでいるのかわからないので
こつこつ指先で叩いてみると

ギザギザ ....
石で打たれるような
犬に追い立てられるような悲しさに
居ても立ってもいられなく
ただただ早く帰りたかった
日没に向ってひたすら走り続けた


貝のように固く握りしめている
決して手放し ....
文字が空から降ってくる
あられみたいに降ってくる
だけど地面は乾いたままで
溶けることなく積み重なる
文字、文字、文字、文字…

文字が空から降ってくる
僕らの周りに降ってくる
それは ....
朽ち果てた体と心をもち
屈伸運動を続けています
 今からいくのです
わたしは裸で川を渡り
いくつもの手にそれを触らせ
堪えきれぬ恐怖を感じつつも
一歩一歩地に沈んでゆくのが  ....
わたしは
時々
星になる
星になって
{ルビ盲=めしい}の
黒蜥蜴の歩む道を
照らしたいと思う

わたしは
時々
風になる
風になって
見えないけれど
触れることを
証明し ....
海岸沿いをレンタカーで走った

波しぶきが空にあがってゆくのが見える

それが雲になって風を待ちかまえている


すべての雲が

そんなメカニズムでできている訳ではない

でも二 ....
{画像=120705001029.jpg}



小さい頃の僕は
捜している物はいつも
手の届くところにあって
幸せだった


それが一段背が伸びた頃から
少しづつ遠くなった で ....
君の髪の毛を見つめていた
子供だった頃 透きとおっていた 公園の向こうに広がる風景についてを
君から与えられた言葉についてを
休み時間の給食室の前で見せた 冷淡な 君のかわいい笑顔のことを
寂 ....
電気のスイッチを

パチンと点けて

パチンと消す

そんな毎日に

満ち足りた深呼吸をする時もあれば

ぽっかりと空いた口から

息を吐き出すだけの時もあり

今日も
 ....
人のいないところばかりが豊かなので
人ではない人は首をかしげた
どうして自分は
豊かではないのだろう


顔も名も
家族も憶えられず
波だけを数えていた
溺れては ....
春が来るたびに
色が褪せて行った
女はテーブルに きいちのぬりえ を開き
サクラクレパスで塗って行く

夏が来るたびに
心が剥がれて行った
何ひとつ帰り来ぬ家の 何ひとつ得られぬ部屋で
 ....
白紙のラブレター炙ろうとして燃える  
あなたがくれたのは、ムーンストーンのピアス

ほんとのお月さまがなくなったら寂しいだろ、だって

ちょっと救われた、そんなこと言わないけどさ




※ちょっと蛇足

 
お前の為なら
何でもするぜ
俺様に着いて来い
いつでもハイテンション

ゆったり風呂につかり
足を洗い
ジャグジーにあたる
なんだい気持ち良いか

ファンキーな曲を聞いて
ジャン ....
 遠くのまちまで ゆくの

 家で じっとしてらんなくて

 しらないまちまで ゆくの



 きたないことばを あびながら

 けいさつかんたちの列を抜けて

 海沿いの ....
輝きを追いかけ続け立ちすくむ向日葵は今も恋をしている

雨上がり雫きらめく紫陽花の空の彼方に七色の虹

睡蓮は神話の国の夢を見るまどろみながらたゆたう水辺

満月の月の光に誘われて待宵草の ....
花柄のおしめ
              120703


予報1時間雨量65ミリもなんのその
がらがらとかーちゃんが洗濯機を回す音がして
束の間の休戦が破られたと知り
たちまち575の ....
生きる理由を探して 世界を見回してみても
目に映るのは 影ばかり
闇の中に暮らし続けてきた君の目は
眩しすぎる光を浴びて めくらも同然

穴倉から這い出して
看板に書かれたルールを読もうと ....
バスで海沿いを旅していたら

財布をどこかになくしてしまった

海に財布を探していたら

ひととはぐれてしまった

海の底にはレールが見えた

おおきな白鳥が海面から飛びあがって
 ....
ぱちくりぱちくりと舞い降りる雨が

ぼくらの生きるこの小さな町を包み出した。

この雨は大きな君の幾千もの涙だったんだね

どれだけ手を伸ばしても届かない

手が届いたところで、涙は、 ....
向き合った途端、一瞬たじろいでしまった
あまりにも真っ直ぐに見つめられて
ファインダー越しに覗いた
淡いピンクの大輪


千重咲きの奥に守られている花芯は
何か語りた気に
唇をうすくほ ....
「「 牛丼の並、コールスロー付で・・・

「「 はい、A定 一つはいります


時はしらずに 十四年をかさね
昔とすこしも変わらぬ オレンジの看板

丸いスツールにすわり
空 ....
小川のような楽譜を背泳ぎして
フルートを手にする君
瞳を閉じた音色は
君の夢をまさぐって青い湖に案内する
歌詞はそこで一隻のボート
僕は向かう方向に背を向けて
ひたすら歌いながら漕ぐ
 ....
俺は莫迦話をしたい
とても大変な時期に莫迦話をしたい
とにかく莫迦話をしたい

切迫感の中で莫迦話をしたい
どんなに偉そうなことを言っても自分のことしか話せない人と莫迦話をしたい
他人のこ ....
ざーざー雨の日曜日
レインブーツは水のたま
ぼくはしっかりにぎられる
柄の先からつめたくしたたっても

しとしとぽたん月曜日
こつこつと歩く・先をつく
ぼくはしっかりにぎられる
お ....
雨の糸
紡いで布を織る

星の子
風邪を引かぬように

七夕
願い事を書いた短冊

白紙の未来
ペン先がじっとみつめている

願い事
人の数だけあるのだろうけど
根っこのと ....
梅昆布茶さんのおすすめリスト(13739)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
港の絵日記- ……とあ ...自由詩13*12-7-5
家路- 伊月りさ自由詩7*12-7-5
真白髪- そらの珊 ...自由詩13*12-7-5
分水嶺(女性篇)- HAL自由詩4*12-7-5
雨の跡- 灰泥軽茶自由詩11*12-7-5
空っぽの手のひら- ただのみ ...自由詩21*12-7-5
文字が空から降ってくる- まーつん自由詩13*12-7-4
行ってきます- まきしむ自由詩7*12-7-4
7月のNobody/Something- そらの珊 ...自由詩19*12-7-4
海からの雲- 吉岡ペペ ...自由詩1212-7-4
想像の手を伸ばして_/_ _それは繋がって行く- beebee自由詩29*12-7-4
色々な鎖につながれながら- 番田 自由詩112-7-4
スイッチ- 灰泥軽茶自由詩5*12-7-4
白桜鬼- 木立 悟自由詩512-7-4
ぬり絵する女- salco自由詩12*12-7-3
白紙のラブレター炙ろうとして燃える- 北大路京 ...俳句16*12-7-3
ちょっと救われた- 殿上 童自由詩20*12-7-3
ラップ- ペポパン ...自由詩3*12-7-3
かわいいくつが_ほしくって- 鈴木陽一 ...自由詩212-7-3
Flowers_〜夏〜- 未有花短歌14*12-7-3
花柄のおしめ- あおば自由詩6*12-7-3
穴倉から這い出して- まーつん自由詩412-7-2
波しぶき- 吉岡ペペ ...自由詩912-7-2
君へ- うんち自由詩2*12-7-2
乙女椿- 渡 ひろ ...自由詩24*12-7-2
つづきのない山女(やまめ)の話- 月乃助自由詩10*12-7-2
- 乱太郎自由詩24*12-7-2
ばかっぱなし- ……とあ ...自由詩11*12-7-2
傘のこい人- 唐草フウ自由詩10*12-7-2
ささやさや- そらの珊 ...自由詩24*12-7-2

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