毛布の中で
顔をうずめた
汗と熱のこもっ ....
白いものがまじってさ
だんだんそれが増えてきて
やがてまっ白になるまで
きみを見ていた ....
一
野田君
最近
君のことが
少しだけども
解って来たよ
君には随分
嫌味なことも言われたけどね
そもそも最初の訪問からして
ケチのつき初め
だったん ....
薄い月明かりと静寂の夜
シーツの海に 揺らぐ
僕だけが知ってる 露われる姿態を
美しい と抱き締めてあげる
呼吸の心配は要らない
僕の酸素をあげる
脚なんて絡みとるか ....
続いている 遠くまで
揺れている 陽炎のように
霞んで見える 銀色の道
行けるのだろうか 彼方まで
追いつけるのだろうか 天使の後ろ姿に
人間は思い続けて坂を上り
幸せを求めて転げ ....
過去は変えられないけれど未来は変えられる
そんな箴言を吐く奴はうそつきだ
過去は変えられるし
過去を変えなければ未来は変えられない
あらゆる過去を変えるために
ひとは宇宙のあちこちで
あ ....
不器用なのだ
皆と一緒に
綺麗に泳げないから
海底の泥の中で
ぶつぶつと独り言を
溜め込んでいる
腹が減ると
ぬめったアンテナを
おずおずと立てて
雑魚をおびき寄せては
....
大人になって
出来なくなった
逆上がり
夕暮れのポストに
転送されてきた
手紙
差出人は
さかさまになった
世界
天をけりあげて
ポケットから落ちた
....
デートの日 興奮してて 朝目覚め
良いことも ストレスになり 疲れはて
机買い 家中箱で ごっちゃごちゃ
アクセルを踏んでスピードをあげる
普段は開けない車の窓を開けると
夕凪の匂いがふわりと香った
あぁ、なんて心地よい
名前は過去に置いてきた
積み上げてきたものは全部
トランクの ....
仕事から帰って
まあとにかく 手に取ってみる
テレキャスターのネックを掴んで
壁に背中を預けて 床に腰を下ろし
腿の上に ギターを抱いてみる
まずは 調律する
そして 手癖のように ....
オレは傷つきやすいヒトだから
オマエの言う事なんかに耳は貸さない
アスファルトの無限の連なりに出過ぎた
赤いコートの物乞いの過ぎ去る一瞬に
一瞥を投げるのみ
カーラジオの蝿・蚊の軽い唸りや
....
もう
勘違いで傷つきたくないから
実体のある
あなたの接触を
私はただ
待っているのです
充分過ぎる時間がありました
桜は毎年咲いています
年を重ねてもきれいに
....
シェエラザードを弾くおんなの
やわらかくて熱いお腹に
顔を押しあててしがみついていた
海とシンドバッドの船、
そのバイオリンの独奏だった
大学二年の頃だった
かたち ....
きみの声が ふにゃふにゃで
もっとふにゃふにゃにさせたくて
ふにゃふにゃにしたら
ふにゃー!と鳴いた
帰るなと鳴く 君は帰るなと
ふにゃー!ふにゃー!
....
僕は人間が嫌いだ。
生きている人間が嫌いだ。
欲に塗れ
私利私欲で同種を傷つけ
言葉を軽視し
自己を一番重要視し
生を厭う一方で死を嘆き
獣や自然の命を喰らって
己らの幸福を積み上 ....
立場にこだわる人がいて
畑の野菜と
さくらの木をながめ
土の中
みえない世界を
ふと思う
指先でめくれば
世界中をみわたせるけど
温度はなくて
それもまた地球
私の ....
アマゾンという
喫茶店の水槽で泳いでいる
あの魚はピラニアだと
まことしやかに
客の間では
ささやかれていた
根拠といえば
そこに
張り紙がしてあった
「指を入れないでください」 ....
わたしごとに
あなたたちがひらいていく
新しい手帳の
赤いインデックス
なにも書き込まないまま
満たされていく薄い毎日
いちにちは
こんなにも短くて
気が付けば
四本の足が萎えている ....
不謹慎という言葉が嫌いだ
泣くだけが悲しみ方ではないだろうに
皆それぞれ
想い 苦しみながら
それでも僕らは僕らに与えられたトキを生きていかなければならない
自 ....
人間はウンコを忌み嫌うけれど
地球全体でいえば
むしろウンコ好きの方が多いんだし
きみだって人間に好かれようなんてつまらない考えをもつから
惚れた腫れたで辛い思いもするわけでしょう?
ここは ....
世界中の偉い大人が言う
ロックは死んだ!
その度にわたしは思う
ほんとに死んだ?
あまりにみんなが言うもんだから
ついつい信じそうになっちまう
みんな何も知らずに訳知り顔で
ロックは ....
古ぼけた桐箪笥の奥に潜んでいたウール地のハンチングを被っていて厳しく叱られた
銀ねず色に自転車で風を切り格好好いと友達にも煽てられ
些か得意になっていたので意表を突かれた思いでいたら
ハンチン ....
大きな帽子を被ったまま
月を背中に立っている
これといって悲しいことがないのに
乾いた瞳から涙が零れた
なあんにもない空っぽの現在(いま)で
船のように揺られている
ここから一歩も ....
『Hotel California』がリリースされた頃
ぼくがパンク・ロックの帝王と呼んでいた
ジョン・ライドンは《SEX PISTOLS》の最後のライブで
捨て台詞の様に脱退宣言として『Roc ....
輪の上で天使は踊り
光は風に変わり
お前は俺となった・・・
大樹の下では一人の少女が
素朴に読書をたしなんでいるが
その上空には一つ目玉の怪物
更にその上には神様がそれらを見ていて
嘆息 ....
ぼくは杖など必要ないと
想って生きてきた
杖を欲しがる奴は
弱い人間だと見下してきた
でも何故なんだろう
ぼくはいま杖を必要としている
杖を欲しがる奴には
絶対なるまいと決め ....
詩を書いていた
未だ見ぬ自分をかきなぐっていた
一体 いつ
僕はそれを叶えるのだろう
冷たい雨が降ってきた
おれは黒々と木のようで
心臓だけがガス灯
何を照らすでもなく ぼんやりと立っていた
小さな春は震えていた
おれの心臓に寄り添い 冷え切ったからだを温めた
....
わたしたちはFEEDされている。
生きるには時間が経ちすぎている、
絶望は希望よりもすこしだけ早く感染する、
いるといないの合間を貪る猫。
不自由で浴びる、
嘘を吐くときは好きではないが ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458