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眼鏡越しのその眼差しは
やさしそうにも
悲しそうにも見えて
決して本音を見せてはくれないのだと
寂しくなる

意地悪をしてみたら
意地悪を仕返してくれるだろうか
眼鏡を取り上げたら
 ....
あの娘はあんな子だ
指折り数えているのは
なにかを数えている訳ではなくて
人の目を引くためだ
あの白い肌輝くか細い指が折られるのは
誰だって見ていたいものさ

あの娘はあんな子だ
幼い ....
間食なんてほとんどしないのに
今夜は無性にチョコレートが食べたい
なにがあったわけでもないのに
ただただ板チョコを貪りたい
こんな気持ちなったのは初めてで
どうしたらいいのかも分からないほど ....
今日はなんだかまだ眠りたくないんだ
決して気が高ぶっている訳ではないけれど
哀しみに打ちひしがれてもいないし
ぶちまけようのない怒りにまみれてもいない
抑えきれないほどの喜びを抱えてもいないし ....
犬コロのように
舗道に寝そべって
太陽の光を浴びて
撫でられることを求め
身体を捩って
右斜めへ進んでみたり
すれ違う人を威嚇してみたり
左の角を曲がったところで
ちょっと小走りして
 ....
開いた手をいつ閉じたらいいのか
そんなことを考えていた
決してつまらなかったのではないけれど
なにを話したらいいのか
どう相槌をうったらいいかなんて
さっぱり分からなかった
水を飲むタイミ ....
白と黒が交差する
その様子をただ眺めている
なにをするでもなく
なにを思うでもなく
ただここで眺めている
もうあと何日こうしていられるだろうか
このままでいい
そう思っているわけではない ....
おぼつかない
おちつかない
しっくりこないというか
納得いかないというか
地が足に着いていないというか
気持ちがふんわりと宙に浮かんだままのような
決して悪い気がしているわけではないのだけ ....
下を向いていよう
誰にも見られないように
下を向いていよう
見失わないように
下を向いていよう
陽射しに負けないように
下を向いていよう
風に吹かれないように
下を向いていよう
穴に ....
眠いことに間違いはないのだけれど
気持ちがついていかないというか
眠りに堕ちたくない気がするというか
なんだかこのまま眠りに就きたくないのだな

欠伸だってしているし
疲れだって感じている ....
クロとシロが交じるとき
光は放たれるだろうか
奇跡とか希望を求めるのは
夢に過ぎないのだろうか
目の前の現実と向き合っているけれど
目を背けたくなることも事実であり
思い通りにならないこと ....
手の甲に痣ができた
どこにぶつけた訳でもないのに
赤紫のそれが鮮明に色を放っている
そして不安を覚える
夢見心地に徘徊しているのではないかと
月も星も輝くことのない暗い空の下を
どれほど歩 ....
狼がやって来る
身構えなければならない
狼がやって来る
銃に弾を込めて
狼がやって来る
棍棒を手元に置いて
狼がやって来る
暖炉に火をつけて
狼がやって来る
暖炉でお湯を沸かして
 ....
身を捩ってみるけれど
寒さを防ぐことはできない
身を捻ってみるけれど
寂しさは埋められない

シーツの端を噛んだけれど
答えは見つからない
強く縛ってみたけれど
手は届かないみたいだ
 ....
いまのうちに月の光を浴びておきたまえ
明日の夜は雷雨になるそうだから
身を潜める場所を見つけるのは後でもいいけれど
目星は付けておきたまえよ
行き当りばったりでは
のたれ死んでしまうかもしれ ....
青い空
わずかながらに流れ行く白い雲
軒下には
蜘蛛の巣に滴る雨粒が輝きを放つ

夏休みが懐かしく思い出され
向日葵畑の跡に立つ案山子は
夕陽に照らされ

土手に履き捨てられた
幼 ....
陽射しの強さがまばゆいばかりで
もうここで終わってしまうのかと思った
いや、終わりにしたかった
いや、終わりにしたいんだろうと思う
まだなにも始まってはいないのに
見果てぬ夢が
先の見えな ....
だいぶ痩せてしまったみたいだ
指輪がゆるくなるなんて

我慢をしているつもりはないのだけれど
気持ちには嘘をついているかもしれない

不安に思うことは多々ある
笑顔はできているだろうか
 ....
時計の針が進むのを見て安心する
これが止まってしまったらどんな不安に陥るのだろうかと
心配してみたりもする
パニックを予想してみたいのだろう
あらかじめ心の準備をしたいのか
平穏な日々を過ご ....
左足ひきずる詩人は
ペガサスに連れ去られた今日という日
二度と地上を振り返るまいと
目玉をえぐり出しただろうか
オイディプスとは違って
足の指を使っただろう
もしくはアルテミスに射られただ ....
八朔が食べたい
いまは季節じゃない
けれどそう思ってしまった
こうなるともう
居ても立ってもいられず
ただただ八朔が食べたい
近所のスーパーにも
コンビニにもデパートにも売ってない
遠 ....
パブロはそこで待っている
ディエゴと向かい合って
ホセがやって来るのを
フランシスコは鏡を見つめ
デ・パウラはコーヒーをすすり
ホアンは角砂糖をかじり
ネポムセーノはタバコをくわえ
チプ ....
靴が脱げた
いや
脱げかかっている
右足だけ
白いスニーカー
薄汚れている

このまま脱いでしまおうか
立ち止まって
立ち直って
履き直そうか
左はなんともないのに
右だけ脱げ ....
ふと込み上げた切なさが
とどまるところを知らず
ほとばしるほどの
この感情の名前を知らず
どうすることもできず
戸惑うばかりの時間が過ぎゆく

真夜中が訪れるほんの少し前
ほんのりと輝 ....
息が詰まりそうになる
やらなければならないことが
次から次へと降って湧いて
淡々と粛々と処理をこなす
気持ちがどこかへ行っている
熱意はとうに消失している
それでも処理をこなし続ける
決 ....
夜の闇の向こう側から
鳥の鳴き声が響く
鳥目ではなにも見えないだろうに
まだ眠りについていないのかと
胸騒ぎを覚える
羽を休めていればいいものを
月も星も輝かないこの夜は
刺激を与えてし ....
雨の滴が欲しい
しばらく見ていない
しばらく打たれていない
乾いた心を潤して
満たして欲しい
意味はなくていい
ただなにかを詰め込んでいたい
いまはそれだけでいい
ただそれだけでいい
 ....
ふうと息をつく
青空の下
草むらの上
砂の城を向こうに
ため息ではなく
影を探す
動き出しそうな遊具が
無表情に輝く
土曜日の朝が終わる
肘が曲がらない
腕を伸ばしたいのに
天へと向かって
小指はしっかりと
爪の先まで伸び切って
攣りそうなくらい
震えだしそうなそれは
曲げられない肘を責めたい
オレンジが煌めく
輪切りのそれが濃厚な液体の中で鈍い輝きを放つ
それをいつまでもいつまでも飽きることなく眺めている
この汚れきった心の中のように
世知辛い闇夜を彷徨うのを抗うかのように
氷の ....
梅昆布茶さんの坂本瞳子さんおすすめリスト(37)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
眼鏡をかけた彼の人は- 坂本瞳子自由詩2*22-1-12
あの娘はあんな子だ- 坂本瞳子自由詩3*22-1-11
チヨコレート- 坂本瞳子自由詩6*22-1-6
スリープレス- 坂本瞳子自由詩1*21-12-30
犬コロのように- 坂本瞳子自由詩1*21-12-28
喫茶店にて- 坂本瞳子自由詩3*21-12-26
クロッシング- 坂本瞳子自由詩2*21-12-26
とどのつまり- 坂本瞳子自由詩2*21-12-10
下を向いていよう- 坂本瞳子自由詩2*21-12-9
いやいやの眠り- 坂本瞳子自由詩1*21-11-5
ドリーミング- 坂本瞳子自由詩1*21-11-3
痣ができた- 坂本瞳子自由詩3*21-11-2
狼がやって来る- 坂本瞳子自由詩2*21-10-30
救いのない夜は- 坂本瞳子自由詩2*21-10-25
嵐の前に- 坂本瞳子自由詩2*21-10-18
陽が沈むにつれて- 坂本瞳子自由詩3*21-10-14
まだ、まだまだだ- 坂本瞳子自由詩2*21-10-14
ゆらぐ- 坂本瞳子自由詩1*21-10-13
奈落の底へと- 坂本瞳子自由詩121-10-12
オルフェウスに重なるように- 坂本瞳子自由詩121-10-11
八朔食べたい- 坂本瞳子自由詩321-10-8
ピカソに寄せて- 坂本瞳子自由詩121-10-7
剥き出しにしたい踵- 坂本瞳子自由詩321-10-5
迷言は今宵も- 坂本瞳子自由詩121-10-2
夢に見るのは- 坂本瞳子自由詩121-9-27
開始の合図- 坂本瞳子自由詩121-9-26
雨だれ- 坂本瞳子自由詩221-9-25
公園の風景- 坂本瞳子自由詩621-9-25
曲げられた肘は- 坂本瞳子自由詩221-9-22
水中花- 坂本瞳子自由詩121-9-22

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