夜桜屋台
beebee



アセチレンの光が
ちろちろ
ちろちろと 
影をゆらす
ちろちろ
ちろちろと 
ゆれる 
灯の上に 
吊り下げられた 
白いお面
狐の面の
紅い口は尖り
白い額は 
光を写して
ちろちろ 
ちろちろと 
影をゆらした
明るくて、暗いもの
賑やかで、淋しいもの
縁日の屋台は 
ソースの夢を焦がす
夢はころがり
白い煙がたゆたう
想いは流れて
灯は流れて
沿道は暗く、紅く
ちろちろ  
ちろちろと 
ゆれる
ちろちろ
ちろちろと 
ゆれる灯の上に
満開のさくら、さくら
さくら


自由詩 夜桜屋台 Copyright beebee 2008-04-01 23:54:27
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新・純情詩集