のっぺらぼうの街
かんな



はがされたばかりの空が、海が。詩へんをついばんだカモメのくちばしを読めばことばはなく、この街は。木洩れた庭先に女の子が水やりをする、ひかりに水をあげているの、と首を傾げる。チグハグなあいがまっさらな皿に並べられふたり、のランチが始まろうとする時間が、あ、消えた。こころからはがされたばかりのことばを並べ尽くし詩を書いて、ほら、のっぺらぼうになった人々が歩く街。




自由詩 のっぺらぼうの街 Copyright かんな 2017-10-11 14:17:33
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