すべてのおすすめ
何をためらっているの
細胞が覚えているでしょう
心が脈打つ度に感じないの
いのちを抱きたいのでしょう
肌が泣くほどに抱き合えばいいよ
後付けの科学は興味深いけれど
あなたはあなたをもっと
 ....
強く高みを掴んだ
脚に力を射して
秒速の息づかいを届けた
筋肉の震え
ハチドリの余韻
ふたごの虹

高音域を続けたのち
からだをつらぬく絹糸
歌はすべて感情から生まれ
歌はすべてあ ....
腕をつくフォルム
眼球と二重瞼のバランス
背中に手を添えて
差し伸べるように
手のひらを奥へ傾ける
黒髪がしなり散らばる感触
床へ促す一連の流れを素描しながら
降りそそぐ熱い雨を
 ....
台詞が浸透する
蝶じゃなくて花なんだ
月じゃなくて太陽なんだ
生活に懐かしい呼吸が舞う

遠くから見守っていた蝶が
夜のとばりのつぼみにとまる
戯れながら休息を得たなら
朝日を浴び 光 ....
例えばあやつることしか知らない 悲しい涙に語りかける

どうして?
あなたの 「もの」 ではないってわからないの?
本当とはそんなんじゃない
痛みから逃げてばかりで
次から次へと求めるよう ....
満月のせいで
胸元に口づけしたい
それから背中に手をまわして
背筋をなぞりたい
たくさん言いたい
たくさん抱きしめられたい
その数年分の星の数だけ

だいだい色の満月
あたたかさ ....
けだるい床に敷かれたままの寝具が
なだらかな山を見せ
私は脚を崩し
あなたはインドの仏さまのように
片腕で頭を支え横になっている
輪郭だけを知っているつもり
ぬくもりに残像を刷る朝
(  ....
白く
抱かれている女の子を見て
きれいだな と思う
やさしくふれられて やさしいことばを感じて
ため息を漏らすの
メロディーのように
たぶん アイラインを落としても
つむった瞼にまつげは ....
夏の雨が帰ってきた日
電車の行き交う河川敷で
嵐が運んできた枝で
薪には困らないなあ…って
ぼんやり過ぎ行く時間に蓋をして
現状のあまりのかなしさに
涙の雨も降らなかった日
写真にはやぎ ....
熱帯夜から放たれた八月のあなた
雨戸もガラス戸もカーテンも開けて
短い髪に風を受ける
シャンプーの香りがよせてはかえす
秋の虫が聴こえる
蝉の絶えそうな羽音も渇いたように
風がはためかせた ....
きみが少し元気なときに
庭に植えた白梅に
真珠の粒がころころと
それは春の序章とも言える

きみが好きだった春の 前髪が見えて
それはきみの季節とも言えるが
メディアから塗りつけられる春 ....
Wednesday
規則正しく星が灯る
首都高では夜が始まる
助手席 たばこをふかす父親
知らない光景をあげる
教えてもらった光景たちには
かないそうにないけれど
シュマリナイ湖のキャン ....
病気になると みんな
入院すると思ってる

ずっと入院されていたんですよね
お見舞いに伺いたいのですが どちらの病院ですか
病院にいた方が 苦しくないんじゃないか
病院にいた方が 安心なん ....
午前4時
ほの白く ほの青い 四角い窓から
まちの寝息が
明かりの粒子が 舞い込んでくる
街灯は 夏の虫を誘って
ゆれるように強く

黒い瞳に ひとつずつ
真珠を入れて
まばたきもせ ....
裏通りに 傾いた陽が落ちてくる頃
放課後の声たちが 初夏の帯にのって
泳いでくる
バギーの乗客を覗いて
ほんのり口角を上げて
青いランドセルが追い越してゆく
まだかたそうなランドセル
さ ....
青色と赤紫色
重たい宙をかいて 混ざり合おうとする
あの思い出
あの肌の{ルビ音=ね}
手をつないで
たよりなく握り会って
こくこくと
室温の仕業の汗をかく
夜は常に進み
太陽は ....
きみが生まれた病院へゆこう
インフルエンザの季節だから
まだ赤い きみのBCGみたいに
痛い注射を刺されにゆこう
歯の無いきみの笑い顔を抱っこして
きみを産んだ病院へゆこう

晴れて乾い ....
夕刻よ もっと光をください
冬の息づかいが とても つめたい
雲のミルフィーユ レースの裾に
遠い日のさくらのような
幻想の海が広がっている

雲の山 空の海ね
幼い頬のかけらが 溶かさ ....
あなたはいつも少しかなしい
春の肌の女の子 薄桃色の乳首のように
きれい
「あなたはいつも少しかなしい」
ハッカのにおい
耳たぶをふるわせた「かなしい」を思い出して
まるくなる
私は ....
夏が終わるね
少年が
風鈴の音を撒きながら走り抜けた
この胸元ではまだ 汗のビーズが貼り付いていて
蝉しぐれが落ちてくる 私たちの地上では
色付きの花々が 太陽を仰いでいるけれど
ゆきの花 ....
体育の後の教室
濡れ髪のフローラルを手でおおいながら
つかのまの夏に飛び込んだ
空の青は私の青を許してくれる青で
急アングルにめまいながら
ただ 何かを得たいと思っていた


胸が腫れ ....
こんにちは
頼りのない足取りの青年が囁く
こんにちは
つぼみのままの桔梗のようなからだが
治療病棟の個室に吸いこまれる
「若松さん。」
人の傷跡が残る廊下に ただよう消毒液のにおい
若松 ....
北大路京介さんのたちばなまことさんおすすめリスト(22)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ためらい- たちばな ...自由詩15*12-2-22
ひかりと歌とふたごの虹- たちばな ...自由詩23*12-2-2
新しさを知ってゆく月を美しいと詠む國で- たちばな ...自由詩26*12-1-2
花蝶陽月- たちばな ...自由詩18*11-11-11
どうか今夜ははじめて交わした色を思い出して、手をつないで眠ろ ...- たちばな ...自由詩12*11-11-3
満月- たちばな ...自由詩23*11-10-13
夜明けを占う- たちばな ...自由詩1211-5-28
白い女の子- たちばな ...自由詩21*08-11-10
秋の夏の雨- たちばな ...自由詩12*08-9-26
秋、一番- たちばな ...自由詩18*08-8-31
さくら_さよら_さら_さら- たちばな ...自由詩37*08-3-24
Wednesday(In_the_Milky_Way_of_ ...- たちばな ...自由詩17*07-11-22
入院- たちばな ...自由詩32*07-11-18
午前4時・真珠- たちばな ...自由詩19*07-6-27
青いランドセル- たちばな ...自由詩17*07-6-10
あじさい- たちばな ...自由詩9*07-6-2
内科_小児科_産婦人科- たちばな ...自由詩6*06-12-8
afterglow- たちばな ...自由詩15*06-11-19
あなたはいつも少しかなしい- たちばな ...自由詩18*06-5-2
ゆきの花- たちばな ...自由詩13*05-8-29
デザイナー- たちばな ...自由詩9*05-7-4
こんにちは_若松さん- たちばな ...自由詩11*05-6-19

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