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もう終わりなのだと
言われても
私という人間は
顔では笑っています
それはとりあえず
同意の笑いです
あなたとの関係を
壊さないための笑い
すぐに終わるわけでは
ないのですから
....
果てしなく続く乾いた砂地が
太陽の熱で温められ
そこに幻の水が出現するように
終わりなく続く乾いた心が
生きたいという気持で温められ
そこに幻の言葉が出現する
私の詩とは
そんな ....
そこはいつも夕暮れで
暗く沈んだ花園
ある時
一匹の鮮やかな蝶が生まれて
その上を軽やかに舞い始めたのです
私は長いこと
絡み合う植物でした
痩せた葉は光合成を忘れ
さりとて枯れる ....
あなたの唇と
わたしの唇は
近づけば引かれ合い
重なり合います
だからわたしたちの引力は
この地球よりも強いのです
月の引力で
潮の満ち引きが起こるように
あなたに近づくと
....
もはやこの世界は荒廃していて
私だけが正しいのだと
私が世界を正しく導くのだと
そんな狂い方をして
私は少年兵団を結成します
何百人もの美しい少年たちを
戦場に向かって行進させます
....
私が今どこにいるのか
あなたには
分からないかもしれません
でもいつか私は
一つの灯台となり
私の存在を
あなたに知らせることでしょう
広大な海をも超える
確かな力を手に入れて
....
私は時々
雑踏の中へと
足を運びます
人々の声と
足音と
それらのざわめきから
あなたのささやきが
生まれてくるようで
太陽の熱で
大地から水蒸気が昇り
その粒は集まって雲 ....
カシスが含まれたケーキを
よくいただきます
思えば私はあなたについて
とても甘い夢を見ています
逢いたいです
逢ってください
微笑みたいです
微笑んでください
口づけた ....
こんな寒い日は
ひとりの部屋で
暖かくなった時のことを
想ってみます
私は緑あふれる
公園へと出向くでしょう
そして地面に落ちた
木の葉を探すのです
役目を終えていないのに
....
今日もまた
あなたのいない夜が来て
私の裸体に
常夜灯が点々と灯ります
あなたの吹きかける息だけが
ランプの中で揺れている
赤い炎を消すことが
できるのです
一つ一つ
あなた ....
私とあなたが
星砂の浜辺を歩きます
くりかえし
打ち寄せる波は
過去から未来へと
永く続いている
時の呼吸です
波に乗せられて
次々と浜辺に
打ち上げられる
星の形をした砂 ....
あなたへ手紙を書こうとする時
暗闇を映した窓に
例文が訪れます
「あなたとは
もう何も無い」
私は絶対に
そんなことを書きたくはないのです
ありえないほど光に満ちた
未来を思 ....
あなたに愛される
蝶のようには
なれなかった日
私は一匹の蛾となって
その燐粉は七色に
辺りに飛び散るのです
私の周りには虹ができ
私は私の毒に
やられてしまう
あなたは ....
あなたを待つ部屋で
私は時々シチューを作ります
その時は月桂樹の葉を
一枚入れておくのです
入れると入れないでは
香りもずいぶん違うのですが
あなたのいない部屋で
私は夢を見るのです ....
大切にしていた小鳩を
私がそっと取り上げて
早く大きくなりなさいと
あなたの耳に囁きかける
男の子なら
強い猟師になるべきだと
お父様もおっしゃいました
お父様は自由に空を駆け回る
....
北大路京介さんの三条麗菜さんおすすめリスト
(15)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
水面下での戦い
-
三条麗菜
自由詩
3+*
11-7-28
蜃気楼
-
三条麗菜
自由詩
12*
07-4-18
花園
-
三条麗菜
自由詩
10+*
07-4-3
引力
-
三条麗菜
自由詩
15*
07-3-17
少年兵たち
-
三条麗菜
自由詩
15*
07-3-12
大灯台
-
三条麗菜
自由詩
11*
07-2-23
ささやき
-
三条麗菜
自由詩
17*
07-1-12
カシス
-
三条麗菜
自由詩
13*
07-1-8
眠れる都市
-
三条麗菜
自由詩
7*
07-1-4
常夜灯
-
三条麗菜
自由詩
16*
06-12-21
星砂
-
三条麗菜
自由詩
17*
06-12-14
例文
-
三条麗菜
自由詩
8*
06-12-9
虹のドクガ
-
三条麗菜
自由詩
15*
06-11-29
月桂樹よ太陽を呼べ
-
三条麗菜
自由詩
9*
06-11-25
アドニスの小鳩
-
三条麗菜
自由詩
13*
06-11-21
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