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月の様子がおかしかった
意識の破片を暗唱していたのでしばらく気が付かなかったのだが
外に出ると火薬の匂いがした 子供達が国境付近で銃の撃ち合いをしているのだ
体が焼けるような匂いだ 月が森永のム ....
十代の頃に戻りたい
クリスマスの光が心の大通りに灯っている
君を連れて行けなかった痛み
この曲が6年前に出ていたら
暗闇に瞳を浸し俯く
翼は飾り物のように開かない
励ましてくれるんだね
....
赤いザーメンが射精した時に出た
病院に行ったほうがいいんじゃない? と君は言った
構わない と答えた だが少し不安になった
再び射精した時も赤い精子が出た
少しずつ世界が変わってきているのね ....
じっとりと雨に濡れた夜の草の匂いが外からする
窓は閉め切っているのに 雨も降っていないし 夜でもないのに 外に草むらがないのにだ
裸足で大都会を歩いて抜けて郊外に出ると風に新幹線に乗って ....
君と
薄暗い世界を色取り取りのスポットライトで照らそう
そしてその中心でみんなに囲まれて踊るんだ
君の歌に合わせて
側転だってバック転だってできるんだ
いつまでも歌い続けて
革命を起こそう ....
瓦礫の海を躓かないように慎重に歩きながら
君の姿を盗人のような目つきで懸命に探している
廃墟の中 放心しきったストリートミュージシャンの少女がアコースティックギターの虚ろな音を鳴らしている 一円玉 ....
自由に詩を書く
体が風に煽られてTシャツが風船のように膨れ上がる
飛び上がる
静止して
世界を眺め回す
笑顔になって空を見上げる
降るような星の夜空を手に握ったまま
彼方を見つめる
詩 ....
あなたは耳が聞こえない
先天的なものでおまけにその為に捨てられた孤児だ
施設で知り合った
そこで勤めていて あなたは毎日のように通って来ていた
花のように美しく 一目見るとすぐに心惹かれた
....
僕の心は世界だ
大草原をあらゆる動物達が太陽目がけて走り抜けていく
ポケットの中に入るぐらいのサイズの宇宙を携えて
現実で大空へ羽ばたこう
照り付ける真夏の太陽が眩しい
心の世界を現実にする ....
森の中で宙に浮かんで君の手を離さない
君とイヤフォンでこの曲を聴くよ
太陽の光を遮って君と僕だけの世界に視界を沈ませるんだ
海水を泳ぐようにどこまでも進んでいく
心の中を泳ぐように暗闇に塗れて ....
車の走り去る音が水飛沫のように聞こえて心地良かった
誰かが車を閉める音が夏休みを彷彿とさせた
熱は下がったが医者から絶対安静と言われた
まだ咳と痰が出る
動くとすぐだ
こう暇であると天井をじ ....
荷物を取り上げられ
髪を切られ
消毒され
写真を撮られ
左腕に囚人番号を刺青されて
工場・鉄工所・炭坑で働かされて
木で作られた三段ベッドに
マットレスの代わりに
....
高校入学前の4月
一足先に入学する高校に見学に来た
まだ雪が残っている
桜はまだ咲いていない
グラウンドの横を通るサイクリングロードを
蕾を付けた桜の木々が覆い被さっている
....
自我像を絵にして生きている
ゴッホの生まれたオランダ南部のズンデルトで豊かな自然に囲まれて
元々風景画を専門として描いていたが
信頼していた精神科医の女性が死んでから
精神医学を勉強 ....
今 君の為に愛の詩を書いているよ
CHE.R.RYを聴きながらね
春の正午の風が暖かくてとても気持ち良いよ
実在しない君に詩を書いているのかもしれない
本当の「君」は想ってくれてい ....
喧騒で溢れかえっていると思った午後は静寂で満ちている
陽の光だけが強くて寂しい午後だ
布団にくるまりじっと耳を暗闇の中にそば立てている
もうすぐ眠りに就く頃だ
でも何かが眠りを妨げて ....
フロイトの専門知識が頭に入っている状態で
教室
アメリカ人の子供達が授業が始まっているのに
輪ゴムを飛ばして遊んでいる
その様子は滅茶苦茶だ
デーブ・スペクターがアメリカの国旗の ....
世界の端にあるラジオ局
リスナーは主に旅人達である あとは動物達
様々なメッセージやリクエスト曲が来るが全てに応えてくれる
いつも世界の端についての情報がO.A.開始時に流される
宇 ....
東京を越えてのどかな場所へ行こう
東京駅からなるべく遠くへ行く電車に乗る
初めは美しいコンクリートの建物ばかり過ぎていったが
だんだんと水田や畑がぽつぽつと見えてくる
終電に着くと ....
ビルに横になる 空と心がくっつく
様々な角度から見た景色がビルにくっついていく
巨大な塊となって宙に浮かんでいる
まるでルネ・マグリットのピレネーの城のようだ
どの方向から見ても二次 ....
君の存在を世に知らせる為に僕は詩を書く
毎日欠かさず 君に近づく為に
手放しでも確実に天国に近づいているよ
自殺した人は何処に行くんだろうね?
僕の考えた世界かな?
このまま終わ ....
近代化の波を受けた川の大都市は工場を次々と建設し朝早くから煙をもくもくと吐き出している
その傍らには経営が上手く行かず潰れてしまった工場が
人間の生きる為の象徴のようなバーミリオンの太陽が地 ....
僕は何度も星の詩を書いたけれどまだ書き切れていないんだ
僕に羽があったなら君の元へと飛んでいくのに
けどそんなの無理だから夢の中で君と一度だけ見たプラネタリウムを見て涙を流していたんだ
....
苦労して書き上げた詩を見直して 僕はベランダに出て溜め息をつく
携帯の着うたフルでYUIの「CHE.R.RY」をイヤホンをして聴きながら君のことを想う
片手には缶ビール 時々ハモるように口ず ....
始発のバスのプシューという音がして空を見上げると光輪ができている
空気は蒼い
シンボルの時計が印象的だ
人が疎らに歩いていて噴水が噴き出し始めた
途端に駅の雰囲気が変わった 小鳥が囀 ....
ヘッドフォンをして「ドラマチックレコード」を聴いた時だけあの頃に戻れる
あの頃に戻らないと決めたのに曲を聴いている自分がいる
風が強く怒ってそうな曇り空で暗闇が広がり小雨が降るかもしれない
....
この森を見つけてどれ位になるだろう 僕は今26歳だ
死者の懐かしい匂いがする 絶えず葉を擦り合わせている森の奥から漂ってくる 決して入ってはならない 暗闇に食べられてしまうから
泥まみれの骨 ....
キミが初めて僕の前に姿を現した時 その光景が頭痛がする程脳裏に焼き付いた
今思い出しても頭痛がする
キミが可愛くてふわふわした気分で同じ夜を過ごしたんだ
けどキミは2日後に死んでしまった ....
君の歌をポケットに忍ばせて故郷を歩き続けるよ
まずは何と言っても学校 現在は新しいグラウンドになっている
夢の中で古い校舎の玄関の鍵を開けて 現実で中に入っていくんだ
空想を広げて 同級 ....
詩を書くのが大好きな僕は
真夜中だって夢中になって書いちゃうよ
君を創るのは僕だからね
君の街の酒屋でペンと紙で作曲するように詩を書いていれば
君が中央の机の上で踊り出す
人々 ....
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